当ブログ恒例の上半期に公開された作品のベスト5の選出です。「久」さんがずっとお休みされている関係で、今回は座談会形式を取りやめ、各自コメント方式としました。今年の上半期もまたすばらしい映画でいっぱいでした(健)。
【HIROさんのベスト5】
日本映画
1位「百円の恋」」(武正晴監督)
安藤サクラのファイトシーンに思わず力こぶしが入りました。ラストは完全に女の子に戻っていましたが・・・。それもいい!
2位「海街diary」(是枝裕和監督)
見ているだけで心がうきうきしてくる四姉妹の一挙一動。今年の梅は豊作でした。
3位「あん」(河瀬直美監督)
徳江(樹木希林)さんに教えてもらって、あのテカテカに光るあんを自分も作ってみたい。
4位「きみはいい子」(呉美保監督)
高良健吾演じる岡野先生、ぜひ来年度はウチの小学校に赴任してきてもらいたい。
5位「神様はバリにいる」(李闘士男監督)
仕事を辞めたら、こんな楽園のようなところでの~~~んびり暮らすのもいいかも。
外国映画
1位「パレードへようこそ」(マシュー・ウォーチャス監督、2014年イギリス)
ゲイの解放運動に炭鉱の労組のおばちゃんたちが加わるなんてすごい!!それも実話だとか。安保関連法案強行採決に対するデモを見て、また思い出してしまった。
2位「おみおくりの作法」(ウベルト・パゾリーニ監督、2013年英伊)
真面目な中年男に初めて訪れたロマンス!!しかし・・・。ラストのお見送りでさらに涙があふれ出ました。
3位「アメリカン・スナイパー」(クリント・イーストウッド監督、2015年アメリカ)
英雄視された実在のスナイパーも、心の中には埋めようにも埋められない空間ができてしまったようで。やはり人を殺すって、よくないよ。
4位「バードマン あるいは〈無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督 2014年アメリカ)
かつて初代「バットマン」を演じて一世を風靡したマイケル・キートンが「バードマン」になって帰ってきた!!さすがオスカー作品と納得。
5位「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(ジョージ・ミラー監督 2015年豪米)
30年ぶりの新作、ジョージ・ミラー監督健在!どころか御年70歳にしてますます熱くなってる!!「ゴーン・ガール」を蹴落としての5位。
【健のベスト5】
日本映画
1位「海街diary」
実父を亡くした少女が葬儀で腹違いの三人の姉たちと出会い、引き取られて行くという非日常的な出来事のあとは、この四人姉妹が鎌倉を舞台に織りなす何気ない日常を優しい目線でスケッチする。何と快い時間と空間に身をゆだねることができる至福よ。日本映画の大きな収穫である。
2位「百円の恋」(武正晴監督)
どうしようもないぐうたらな女が近くのボクシングジムで見かけた若者に一目惚れし、突如ボクシングに目覚めてジム通いを始めるという成り行きがおもしろおかしく語られ、やがてぶよぶよだった安藤サクラの身体がRIZAPのCMみたいに引き締まってくるのがすごい。
3位「さよなら歌舞伎町」(廣木隆一監督)
親には一流ホテル勤務と偽って連れ込みホテルで働く今風の若者とそれを取り巻く人々の私生活をのぞき見るような興味といえばよいか。多様な性風俗の坩堝と化した巨大都市の生態が生々しい。ことに時効まであと何日と指折り数えてアパートの一室に潜む夫婦のエピソードが素敵だ。
4位「駆込み女と駆出し男」(原田眞人監督)
徳川末期の江戸の風俗と緊縮財政を推し進めようという時代の空気や市井の人々の生き生きとした生活が丁寧に描かれる。軽佻浮薄な主人公が上滑りしそうな話を原田監督はオーソドックスで重厚な演出を駆使してじっくり見せるのだ。
5位「イニシエーション・ラブ」(堤幸彦監督)
いっぱい食わされたというか、本来なら中村義洋監督が得意とする分野だが、堤の思わせぶりな演出は堂に入ってまんまとだまされた。
外国映画
1位「セッション」(デミアン・チャゼル監督、2014年アメリカ)
名門音楽学校で自らの演者としての夢を若者たちに託そうというのか、学生をしごきにしごいて、さしずめアカハラの限りを尽くす鬼教師と、必死について行こうとする現代気質の若者の決闘は如何に。最後に笑う者はどっちだ。
2位「パリよ永遠に」(フォルカー・シュレンドルフ監督、2014年仏独)
パリを破壊せよとのヒトラーの命令に背けば故国に残した妻子に危険が及ぶというナチのパリ占領軍司令官と、欧州の宝石であるパリを何とか救おうとする中立国スウェーデン領事の息をのむ駆け引きが展開されスリル満点。外交の何たるかを痛感させる秀作である。
3位「パレードへようこそ」
テレビ・ニュースで警官隊に弾圧される炭鉱労働者のストライキを見たゲイの若者が自分たちと同じ痛みを感じて連帯しようと決意する。最初は差別と偏見の目で彼らを見ていた労働者たちがやがてその心意気に感謝して・・・とこの映画は本当に心が癒される。
4位「おみおくりの作法」
身寄りがなく引き取り手がない遺骨を保管してわかる限り縁者を探し、それでも引き取り手が現れない場合は葬儀から埋葬までを丁寧に行うことを天職のように考えている孤独な市役所事務員。この男の律儀で誠実な人柄が一挙手一投足から感じられる演出に目を奪われていると、英国映画らしい皮肉な結末が待ち受けている。
5位「アメリカン・スナイパー」
反戦反軍映画ではないにしても戦争が人を狂わせ精神を破綻させるという真実をついて強烈である。安倍政権は憲法を蔑ろにして武力の行使範囲を広げることで平和が担保されるという詐欺まがいの法案を通そうとしている。だまされてはいけない。武力は所詮武力を誘発するだけだ。
【HIROさんのベスト5】
日本映画
1位「百円の恋」」(武正晴監督)
安藤サクラのファイトシーンに思わず力こぶしが入りました。ラストは完全に女の子に戻っていましたが・・・。それもいい!
2位「海街diary」(是枝裕和監督)
見ているだけで心がうきうきしてくる四姉妹の一挙一動。今年の梅は豊作でした。
3位「あん」(河瀬直美監督)
徳江(樹木希林)さんに教えてもらって、あのテカテカに光るあんを自分も作ってみたい。
4位「きみはいい子」(呉美保監督)
高良健吾演じる岡野先生、ぜひ来年度はウチの小学校に赴任してきてもらいたい。
5位「神様はバリにいる」(李闘士男監督)
仕事を辞めたら、こんな楽園のようなところでの~~~んびり暮らすのもいいかも。
外国映画
1位「パレードへようこそ」(マシュー・ウォーチャス監督、2014年イギリス)
ゲイの解放運動に炭鉱の労組のおばちゃんたちが加わるなんてすごい!!それも実話だとか。安保関連法案強行採決に対するデモを見て、また思い出してしまった。
2位「おみおくりの作法」(ウベルト・パゾリーニ監督、2013年英伊)
真面目な中年男に初めて訪れたロマンス!!しかし・・・。ラストのお見送りでさらに涙があふれ出ました。
3位「アメリカン・スナイパー」(クリント・イーストウッド監督、2015年アメリカ)
英雄視された実在のスナイパーも、心の中には埋めようにも埋められない空間ができてしまったようで。やはり人を殺すって、よくないよ。
4位「バードマン あるいは〈無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督 2014年アメリカ)
かつて初代「バットマン」を演じて一世を風靡したマイケル・キートンが「バードマン」になって帰ってきた!!さすがオスカー作品と納得。
5位「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(ジョージ・ミラー監督 2015年豪米)
30年ぶりの新作、ジョージ・ミラー監督健在!どころか御年70歳にしてますます熱くなってる!!「ゴーン・ガール」を蹴落としての5位。
【健のベスト5】
日本映画
1位「海街diary」
実父を亡くした少女が葬儀で腹違いの三人の姉たちと出会い、引き取られて行くという非日常的な出来事のあとは、この四人姉妹が鎌倉を舞台に織りなす何気ない日常を優しい目線でスケッチする。何と快い時間と空間に身をゆだねることができる至福よ。日本映画の大きな収穫である。
2位「百円の恋」(武正晴監督)
どうしようもないぐうたらな女が近くのボクシングジムで見かけた若者に一目惚れし、突如ボクシングに目覚めてジム通いを始めるという成り行きがおもしろおかしく語られ、やがてぶよぶよだった安藤サクラの身体がRIZAPのCMみたいに引き締まってくるのがすごい。
3位「さよなら歌舞伎町」(廣木隆一監督)
親には一流ホテル勤務と偽って連れ込みホテルで働く今風の若者とそれを取り巻く人々の私生活をのぞき見るような興味といえばよいか。多様な性風俗の坩堝と化した巨大都市の生態が生々しい。ことに時効まであと何日と指折り数えてアパートの一室に潜む夫婦のエピソードが素敵だ。
4位「駆込み女と駆出し男」(原田眞人監督)
徳川末期の江戸の風俗と緊縮財政を推し進めようという時代の空気や市井の人々の生き生きとした生活が丁寧に描かれる。軽佻浮薄な主人公が上滑りしそうな話を原田監督はオーソドックスで重厚な演出を駆使してじっくり見せるのだ。
5位「イニシエーション・ラブ」(堤幸彦監督)
いっぱい食わされたというか、本来なら中村義洋監督が得意とする分野だが、堤の思わせぶりな演出は堂に入ってまんまとだまされた。
外国映画
1位「セッション」(デミアン・チャゼル監督、2014年アメリカ)
名門音楽学校で自らの演者としての夢を若者たちに託そうというのか、学生をしごきにしごいて、さしずめアカハラの限りを尽くす鬼教師と、必死について行こうとする現代気質の若者の決闘は如何に。最後に笑う者はどっちだ。
2位「パリよ永遠に」(フォルカー・シュレンドルフ監督、2014年仏独)
パリを破壊せよとのヒトラーの命令に背けば故国に残した妻子に危険が及ぶというナチのパリ占領軍司令官と、欧州の宝石であるパリを何とか救おうとする中立国スウェーデン領事の息をのむ駆け引きが展開されスリル満点。外交の何たるかを痛感させる秀作である。
3位「パレードへようこそ」
テレビ・ニュースで警官隊に弾圧される炭鉱労働者のストライキを見たゲイの若者が自分たちと同じ痛みを感じて連帯しようと決意する。最初は差別と偏見の目で彼らを見ていた労働者たちがやがてその心意気に感謝して・・・とこの映画は本当に心が癒される。
4位「おみおくりの作法」
身寄りがなく引き取り手がない遺骨を保管してわかる限り縁者を探し、それでも引き取り手が現れない場合は葬儀から埋葬までを丁寧に行うことを天職のように考えている孤独な市役所事務員。この男の律儀で誠実な人柄が一挙手一投足から感じられる演出に目を奪われていると、英国映画らしい皮肉な結末が待ち受けている。
5位「アメリカン・スナイパー」
反戦反軍映画ではないにしても戦争が人を狂わせ精神を破綻させるという真実をついて強烈である。安倍政権は憲法を蔑ろにして武力の行使範囲を広げることで平和が担保されるという詐欺まがいの法案を通そうとしている。だまされてはいけない。武力は所詮武力を誘発するだけだ。