夏の終わりを告げる京滋の子どもたちのイベント「地蔵盆」。うちの庭先でも地蔵さんを祀っているので、夜の境内の様子を写真に撮ってフェイスブックに掲載したところ、“霊が映っている”との指摘を受け、該当写真を急きょ消去することに。夏は霊たちの動きも活発なのだろうか。和洋を問わず霊感の鋭い方は少なからず存在するようだ。さてこの作品、世界中に大ブームを巻き起こした第1作から実に32年経った今も同じ題材でリブートできるなんて、お化けの世界も捨てたものではない。
この30年間で大きく変化したことといえば、やはりあらゆる面で女性の活躍が顕著になってきたということ。例にもれず、今回のバスターズは何と全員女子!それも理系の!!エリンはニューヨークにあるコロンビア大学の物理学教授。旧友アビーはヒギンズ理科大学の研究室で超常現象を研究中。二人は子どものころからゴーストの存在を信じ、共同で本を出版した仲。ホルツマンはアビーの現在の相棒で、メカに強く、様々な兵器開発のスペシャリスト。レスリーは地下鉄職員でニューヨークのことを知り尽くしており、勤務中にゴーストを見かけたことでバスターズに志願。この4人がそれぞれの得意分野を生かし、力を合わせてオバケ退治をするのだが、女性映画には定評のあるポール・フェイグ監督が4人のコメディエンヌたちをどのように料理しているかは見てのお楽しみ。
常にスーツ姿で指揮をとるオシャレな監督として有名なポールだが、84年最大のヒット作となったオリジナル版で映画ファンになった人たちへのサービスも怠らない。主演だったビル・マーレイやダン・エイクロイドも出てくるし、懐かしいオバケたちがぞろぞろ。最後の最後にはあの人も登場!そしていつ聴いてもウキウキ心躍らされるレイ・パーカーJr.の主題歌が、21世紀の人気アーティスト達による様々なカバーバージョンで流れてくるのもうれしい。
特筆すべきは、バスターズが雇う受付兼秘書を演じるクリス・ヘムズワース。この人、ケネス・ブラナー監督作「マイティ・ソー」のソー役を演じた、いかにもスーパーヒーローが似合うマッチョなイケメンなのだが、今作では一転して、可愛いお馬鹿さんぶりを好演。エンドクレジットではボンドガールならぬバスターズボーイ(?)になって踊ってくれる。その姿を見て納得、この作品は特殊効果がいっぱいデコレートされたぶっ飛びコメディ映画だったのだ。
(HIRO)
原題:GHOSTBUSTERS
監督:ポール・フェイグ
脚本:ケイティ・ディッポルド、ポール・フェイグ
撮影:ロバート・イェーマン
出演:メリッサ・マッカーシー、クリステン・ウィグ、ケイト・マッキノン、レスリー・ジョーンズ、クリス・ヘムズワース、アンディ・ガルシア
(パンフレットの表紙)