2013年9月7日 潮溜まり

2013年09月07日 | 風の旅人日乗
予定変更が相次いでちょっと疲れた地方出張から戻り、
午前中は、家族の中で最年少の女性と二人で、
葉山の海辺で過ごす、の日。

新月翌日の大きな潮で干いた潮溜まりで、
海の生き物たちについてのレクチャーを。

イソギンチャクのちっこいの。
極小の貝に入ったヤドカリのちっこいの
一人前にはさみで噛みつくワタリガニのちっこいの。
北九州の田舎ではドンコ、
って言ったけなあ、あのちっこいの。
そしてたぶん伊勢エビの、ちっこい幼生。

この時期、みんな生まれたてでちっこくて、
このちっこさで、これからの秋・冬・早春の
厳しい季節に立ち向かっていくんだな。

彼女に見せるために
それらのちっこいのたちを捕っているうちに
その、家族最年少の女性の世話を忘れ、
彼女が持ってきたおもちゃのバケツに
それらの獲物を次から次に入れては、
覗き込んでうっとりしたりして、
彼女の存在を忘れて、童心に帰る。

今の自分の人生の始まりの始まりは、
玄界灘に面した漁村の岩場での
潮溜まり遊びからだったなあ。

そのときの少年が夢見た通りに
一度だけの人生をちゃんと生きているかなあ、俺・・・
午後は一所懸命パソコン仕事しながら、
半分はそのことに頭を巡らせた。

人間のちっこいのたちに一日観察してもらったあと、
その潮溜まりのちっこいのたちを
夕方、森戸神社の例祭の縁日で賑わう横の
真名瀬の海まで返しに行く。
ギリギリ、って感じでみんな生きておった。

明日は東京湾でのレース。