勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

秋彼岸

2013-09-23 21:29:25 | Weblog
 あの猛暑も、彼岸になって急に涼しくなった。移ろう季節に時の流れの早さを感じる。そして、先立った故人の思い出を語る時でもある。昨日、実家の墓参りに出かけた。年に2度兄弟姉妹が集まり、話の花を咲かせる日でもある。兄弟が多い僕、皆60代を過ぎているが、欠けたのは癌により60代で他界した長兄だけ。墓には両親と兄の3人が眠っている。

 家業を継いだ甥の息子は、幼いころ僕になついていたが、もうそばに来ない。今日は少年野球だという。「俊ちゃんどこを守っているの、ベンチを守っているんじゃないよね」「メンバーが9人だからレギュラーだよ」とママが言うと、「新入りが3人いるよ」そういってそそくさと出かけてしまった。

 ひとしきり、実家で満開に咲かせた話の花を手折って、近くに住む姉のところに立ち寄った。そこでも話の花が再び開花する。庭中花で埋まる花好きの姉は特に山野草が好きだが、僕のために用意してくれた山野草の鉢を貰って帰ったが、荷物になるので最小限にした。


 右の鉢は、今の時期の花、萩である。岩に着生しているのはイワタバコ(岩煙草)という名の山草で、葉がタバコの葉に似ているから付いた名だそうだ。谷間や山地の湿った崖面に群生し、淡紫色の星形の花を咲かせるというが、我々の話の花よりは、はるかに美しいという。どんな花でも年寄軍団の花よりは美しいだろうが。。。


 また、タカネコンギクという名の亜高山帯の草地に咲くキク科の花は、今が花期。涼しげな花は、我々の熱い話の花とは大違いで可憐である。萩の花とタカネコンギクが我が家にも秋を運んできた。ガラスの皿の上で鎮座するイワタバコの花言葉も「涼しげ」だとか。今宵、我が家には涼しい初秋の風が吹いている。