一昨日のこと、夜の7時過ぎ、ピンポーンとマンションのエントランスのチャイムが鳴った。こんな時間に宅配便は来ない。訪問者の予定もない。ちょっと構えて応答する。
示された調査票を見ると、かなりプライバシーに立ち入った内容であり、全ての所帯が対象ではないという。「なぜ我が家なんですか?この調査は何を意味するのですか?この調査によって何がわかるのですか?なんの目的で調査するのですか?」
立て続けの質問に、うら若き(といっても30代後半にはなっているだろう)女性はしどろもどろ。分厚い冊子を広げながら説明するが、自分の言葉ではない。ただ冊子に書かれた文章を読むだけ。僕の意地悪(?)な質問に目を拭いはじめた。「えっ、泣いてるの?」。ちょっと気の毒に思ったが、納得できずにここでひるむわけにはいかない。「この調査を拒否するつもりはありませんが、意図がよくわからないので、納得のいく説明ができるようにしてもう一度出直してください」。心を鬼にして調査票を返した。
昨夜、再び同じ時間帯にチャイムが鳴った。部屋の玄関に通すと一昨夜と同じ女性。そして彼女の説明はほぼ納得のいくものだった。晴れやかな笑顔で彼女は言った。「お陰さまでいい勉強になりました。ありがとうございました」。
後でわかったことだが、調査票の注意書きには、政府の統計調査を装った「かたり調査」にご注意ください。不審に思われた場合には、「調査員証」の提示を求めるか、区市町村までお問い合わせください。とあった。
「総務省統計局から、○○さんの世帯が調査の対象となり、住宅・土地統計調査のお願いに伺いました」
女性の声である。
「それは受けなければいけないものなんですか?」
いまどき、何もかも頭から信用できない時代である。用心にこしたことはない。
すると、ちょっと戸惑いながら
「は・はい」
いくつかのやり取りのあと、部屋の玄関に通す。
女性の声である。
「それは受けなければいけないものなんですか?」
いまどき、何もかも頭から信用できない時代である。用心にこしたことはない。
すると、ちょっと戸惑いながら
「は・はい」
いくつかのやり取りのあと、部屋の玄関に通す。
示された調査票を見ると、かなりプライバシーに立ち入った内容であり、全ての所帯が対象ではないという。「なぜ我が家なんですか?この調査は何を意味するのですか?この調査によって何がわかるのですか?なんの目的で調査するのですか?」
立て続けの質問に、うら若き(といっても30代後半にはなっているだろう)女性はしどろもどろ。分厚い冊子を広げながら説明するが、自分の言葉ではない。ただ冊子に書かれた文章を読むだけ。僕の意地悪(?)な質問に目を拭いはじめた。「えっ、泣いてるの?」。ちょっと気の毒に思ったが、納得できずにここでひるむわけにはいかない。「この調査を拒否するつもりはありませんが、意図がよくわからないので、納得のいく説明ができるようにしてもう一度出直してください」。心を鬼にして調査票を返した。
昨夜、再び同じ時間帯にチャイムが鳴った。部屋の玄関に通すと一昨夜と同じ女性。そして彼女の説明はほぼ納得のいくものだった。晴れやかな笑顔で彼女は言った。「お陰さまでいい勉強になりました。ありがとうございました」。
後でわかったことだが、調査票の注意書きには、政府の統計調査を装った「かたり調査」にご注意ください。不審に思われた場合には、「調査員証」の提示を求めるか、区市町村までお問い合わせください。とあった。