僕の好きな歌のひとつに「男の友情」という歌がある。僕のカラオケのレパートリーでもあるこの歌は、「別れの一本杉」のコンビ、作詞家・高野公男氏と作曲家・船村徹氏の友情を歌った名曲である。音楽学校で知り合い、茨城と栃木の出身で訛りの似た同士の友情は、高野氏の結核という病で、田舎と東京と離れ離れになり、やがて今生の別れとなるのである。船村氏がその心情を語るとき、いつも涙する姿をテレビで見てきた。青木光一さんが歌ったオリジナルもいいが、僕はちあきなおみさんの哀感込めて歌う
男の友情が好きである。
男の友情
昨夜(ゆんべ)も君の夢見たよ
何の変りもないだろうね
東京恋しや行けぬ身は
背伸びして見る遠い空
段々畑のぐみの実も
あの日のままにうるんだぜ
流れる雲はちぎれても
いつも変らぬ友情に
東京恋しや逢いたくて
風に切れ切れ友の名を
淋しく呼んだら泣けて来た
黄昏赤い丘の径
田舎の駅で君の手を
ぐっとにぎったあの温み
東京恋しや今だって
男同志の誓いなら
忘れるもんかよこの胸に
抱きしめながらいる俺さ
この歌を、最近お客様を交えて行くカラオケで、仕事仲間がリクエストしてくれるのだ。彼も好きだというこの歌を、今ではデュエットすることも多い。前にも言ったが、4人で行くカラオケは、いつも笑いが絶えない。仕事にも遊びにも力を抜かない彼は、仕事と遊びのギャップも魅力のひとつ。自分が三枚目になることにも一生懸命で、居合わせたお客様も笑わせ、すぐに打ち解ける。何事にも一生懸命な彼とは、自他共に認め敬意も持っている仲である。
そんな彼と歌った「男の友情」で、カメラを向けられての怪しげなポーズが、お客様の手作りうちわとなって、タイトル入りでお目見えした。断っておくが、仲はいいが決して怪しい関係ではない。これもサービス精神旺盛な彼の人柄の表れなのだ。
この「男の友情」は、作曲者の船村徹氏と鳥羽一郎さんが歌う動画「
船村徹・鳥羽一郎 「男の友情」」もあり、これもふたりの熱唱が心を揺する。お時間のある方は、ゆっくりと味わっていただきたい。
「友情は瞬間が咲かせる花であり、時間が実らせる果実である」と、先人の名言もあるが、「俺の高野よ 心の高野よ」と、心で歌う船村氏の熱唱に男の友情を見る。友情っていいなぁ♪