残暑は厳しいが、さすがに夜になると秋の風、窓を開けたまま寝るには涼しすぎる。毎年秋の気配を感じ始めるこの時期になると、我が家には秋の味覚が届く。送り主は我が実家。この歳になっても両親も兄もいなくなった実家からの届きものがあることは、義姉の気配りであり、心苦しさを嬉しさが上回る。
秋の味覚の代表格、大粒の葡萄は「藤稔(ふじみのり)」という種無しである。子孫も残さず、仕事上の名前が「藤」の僕にとって、この葡萄の名前に“ドキッ!”である。
そんなことは気にせず、先日のスイカに続いてこの葡萄を独り占めする贅沢に酔うことにしよう。葡萄をより美味しく食べる僕流の食べ方がある。大げさに言うほどのことでもないが、時間があるときはチルド室で冷やす。葡萄の冷たい喉越しを味わいたいから。。。しかし短時間で食べたいときには、冷凍室で30分から1時間ほど冷やし、シャーベット状になる寸前が美味い。
アメリカの作家ジョン・スタインベックは、小説『怒りの葡萄』で、猛烈な砂嵐により壊滅的な被害を受け、土地を追われた農民の苦悩と、資本家による労働者への迫害を描いている。出口の見えない悪循環に人々は怒り、はけ口もないまま“怒りの葡萄”が実るのである。砂嵐を巨大地震と原発に、資本家を東電や原発推進派に置き換えると、今の日本の状況によく似ている。出口の見えない日本は、何を怒ったらいいのだろうか。秋には怒りの米が実るかもしれない。
残暑とはいえ、今日の昼間の焼け付くような暑さに、この葡萄の喉越しが心地よく、我が家の葡萄はまさに『歓喜の葡萄』であった。
秋の味覚の代表格、大粒の葡萄は「藤稔(ふじみのり)」という種無しである。子孫も残さず、仕事上の名前が「藤」の僕にとって、この葡萄の名前に“ドキッ!”である。
そんなことは気にせず、先日のスイカに続いてこの葡萄を独り占めする贅沢に酔うことにしよう。葡萄をより美味しく食べる僕流の食べ方がある。大げさに言うほどのことでもないが、時間があるときはチルド室で冷やす。葡萄の冷たい喉越しを味わいたいから。。。しかし短時間で食べたいときには、冷凍室で30分から1時間ほど冷やし、シャーベット状になる寸前が美味い。
アメリカの作家ジョン・スタインベックは、小説『怒りの葡萄』で、猛烈な砂嵐により壊滅的な被害を受け、土地を追われた農民の苦悩と、資本家による労働者への迫害を描いている。出口の見えない悪循環に人々は怒り、はけ口もないまま“怒りの葡萄”が実るのである。砂嵐を巨大地震と原発に、資本家を東電や原発推進派に置き換えると、今の日本の状況によく似ている。出口の見えない日本は、何を怒ったらいいのだろうか。秋には怒りの米が実るかもしれない。
残暑とはいえ、今日の昼間の焼け付くような暑さに、この葡萄の喉越しが心地よく、我が家の葡萄はまさに『歓喜の葡萄』であった。