無くて七癖というが、癖や性格は自分ではわからないものだ。ましてや欠点は・・・♪
ある個人商店で買い物をした。会計のとき、受け皿の上に小銭入れのお金を全部出した。数枚の千円札と、小銭のすべてを。スーパーでいつもやっている方法である。財布からお金を出す時、手間取ってうしろに並んでいる人を待たせたくないから。
その店の女店員さん、笑いながら言った。「お客様、せっかちなんですか?」客は僕一人。
「えっ!」驚いて聞きなおした。「これって、せっかちなの?」
すると、「そういう出し方をする人、あまりいないから」そう言ってまた笑った。
仕事場で仲間に聞いた。「ねぇ、僕ってせっかち?」すると「せっかちじゃないと思ってるの?」と言われてしまった。
そうか、僕はせっかちなんだ。60年以上生きてきて、一度も思ったことがなかった。
◇ 老木 ◇
木のように
歳をとれたらいいな
幹は白く
なめらかに乾き
洞(ほら)では ももんがが
いねむりをしている
鳥を憩わせる枝は
大きく横にまがり
たまにはここに腰掛け
休みなさいと
人間にもいっているように
欲を重ねて老いるのではなく
木のように
歳をとれたらいいな
-星野富弘さん-
何かの行動を起こすとき、今までは、両手で同時に二つのことをすることは当たり前だった。右手で自転車の鍵をかけながら、左手は前籠から荷物を取り出す。歩きながら、キーホルダーに鍵を付ける。そんな当たり前にできたことが、最近できなくなっている。手元が狂い苛立ちを感じることもある。
自転車で倒れて投げ出されたり、ブレーカーが跳ねて暗くなった部屋で、ドアーに顔をぶつけたり、歳とともに鈍くなる反射神経。
事故を起こさないためにも、ひとつのことを済ませてから次の行動に移すことを心がけよう。もどかしいと感じることがせっかちの証明でもあるから。そしてせっかちと言われないためにも。^^;