勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

百点満点のビリ

2006-09-30 22:42:34 | Weblog
 秋ですねぇ。あなたにとっての秋は食欲の秋ですか、読書の秋ですか、それともスポーツの秋ですか。秋はどんなものも魅力的にしてくれる。あなたのことも・・・。


百点満点のビリ

小学校の運動会
一年生の走りっこは50メートル
スタート係の先生の
赤い旗がふられるたびに
お父さんやお母さん達の歓声が
山間(やまあい)の校庭にわきあがる

「わあ!!うちの太郎は一着よ!!」
「うちの花子は二着だ!!」
一着だ、二着だ、と
順位をつけるのは大人達
つまり、自分では走らない傍観者

走っている当事者・・・・・
子供達は
大人のつける順位などは
まったく意識にない

ただひたすら走るだけ
いのちいっぱいに走るだけ
いのちいっぱいに走ることが
尊いのだ
いのちいっぱいに走ることでは
みんな百点満点なのだ

一着二着の順位はあるけど
一着も百点満点
二着も百点満点
そして・・・・・
百点満点のビリなのだ

お釈迦さまはいいました
「すべての人間は
みんな仏さまの子だ」と
一人一人の人間には
それぞれに能力の差はあるけれど
いのちの尊さは同じだからです
どんな人のいのちでも
平等に百点満点に
尊いからです

-相田みつをさん-
 2006.09.30 

ダンスは楽し!

2006-09-29 21:28:39 | Weblog

 我がホールではイベントが盛りだくさん。先日行われたお客様カップルによるデモンストレーションもそのひとつ。イベントの日は休むわけにはいかず、風邪をおしての出勤ではあったが、出演者のパワーには圧倒された。

 出演者の中には70代・80代の方も数組、その若々しさとエネルギーは風邪をひいている場合じゃないと、元気を授かった思いがする。

 まず驚きはこの方。年齢86歳、ダンス暦は僕の人生をはるかに超えるとか。その踊りはしっかりしたバランスと見事なシェイプ。こんな素敵な年齢の重ね方ができることを教えてくれた。
  
 
 そしてこちらの方はご夫婦で、ピエロに扮したご主人が78歳とか。奥様のボーカル入りの曲『ピエロの涙』に乗ってのコミカルな踊りは、ダンスの楽しさを教えてくれた。
このご主人、昼はゴルフに行き、リハーサルに間に合わずぶっつけ本番。その余裕も人生の達人であるゆえんか。

 そのほかにもダンス人生を謳歌していると思われる高齢の方も出演し、ダンスの楽しさ、またダンスに限らず趣味を持つことによる人生の楽しさを教えていただいた気がする。

 歳を重ねてもなお楽しい人生、素敵な生き方があることを実感した一日でした。
画像は本人の許可をいただきました。
2006.09.29

日日是好日

2006-09-28 12:13:45 | Weblog

 物事はすべて因縁によって生じたり消えたりするという。
病気も怪我もすべてのことは、起るべくして起こり、成るべくして成る。自分にとって都合の悪いことが起きてもそれは因縁の結果である、というのが仏教の教えらしい。

 自分にとって、どんなに都合のわるい事が起きても、そのことをどう受け止めていくか****、それが大事だと、雲門禅師がいった言葉、それが『日日是好日(にちにちこれこうにち)』ということだそうだ。

 相田みつをさんは言う。
「自分の都合、自分の損得勘定の物差しを離れて、あるがままに受けとめてゆく、つまり貴重な体験、貴重な反省の機会として受け止められたら、悪い日が好い日に好転するのではないでしょうか?」
と。

 自己管理の不備で風邪をひいた我が身にとって、皆さんの温かい励ましと、お見舞いの言葉には、どれほど勇気付けられたことでしょう。

 独り身の僕にとって皆さんの温かい言葉は、一人ではないという実感とともに、これも何かのご縁であり、去る16日にお話した相田みつをさんの『おかげさま人生』であると実感するのでした。

 この世の物ごとはすべて、いろいろな関係の中で起こったり消えたりする。単独に存在するものはひとつもない。全体の関係の中で、お互いに関係しあって、生かし、生かされている。それが縁起。つまり持ちつ持たれつの関係が縁起で、仏教の根本的な考えだそうです。

 僕は無宗教ですが、皆様の『おかげさま』で熱も下がり、今日の青空のようにすがすがしい気持ちで、多くの方の温かさを身に染みて感じ、お礼の言葉を述べさせていただこうと思いました。
 
 皆様の心温まる気持ちに感謝し、これからの季節、皆様も風邪など召さぬようお気を付けください。ありがとうございました。

PS.
 皆様のブログへの訪問とコメントも、徐々にさせていただきますので、遅くなることをお許しください。
2006.09.28 

年寄りの冷や水

2006-09-25 23:01:23 | Weblog
 風邪をひきました。寒さと女性に弱い僕は、涼しくなる季節は気を付けないとすぐに風邪をひく。『年寄りの冷や水』とはよくいったものだ。格言に嘘はない。冷たいものにはすぐ反応する。女性に冷たくされることの免疫はあるのだが・・・。
数日前から喉に痛みを感じていたのだが、やはり一昨夜から熱がでた。
先日の健康診断の結果を聞くことも兼ねて病院へ行った。

 健康診断の結果は特に異常なし。追加検査の肝炎ウィルス検査もB型C型ともに陰性、前立腺がんの検査も血液マーカーが「1」で「4」以下は正常ということでひと安心。

 以前もお話したことがあるが、心臓に「完全右脚ブロック」という診断があるものの、今すぐどうにかなるものではないらしい。心電図に少しの異常があり、念のために後日エコーによる精密検査が必要とのこと。
心臓の強さは人一倍、いざとなったらこちらの心臓を使おうと思うが果たしてうまくいくだろうか。

 今日はお店でのイベントがあるので仕事を休むわけにはいかない。風邪薬を処方してもらい一眠りして仕事に行ったが、咳も出てちょっとしんどい。皆様のブログへの訪問とお返事が遅れることをお許しください。
今夜は薬を飲んで早寝します。おやすみなさい。
2006.09.25 

除幕式

2006-09-23 21:48:14 | Weblog
 今年の6月に僕は株主になりました。そうなんですセレブです。
といってもその株はアジサイの株、それも一株株主なんです。これで球団は買えません。


 台東区が企画した「墨田公園花の名所づくり」の『アジサイ株主』に応募し、その 植樹式 が6月17に行われたことはお話しました。


 今日はその株主の銘板の除幕式がありました。


 この銘板には寄付者の名前と、一言メッセージが刻まれています。


 隅田公園をサクラと並ぶ花の名所にするため、台東区では皆様から寄付を募り、アジサイロードを整備しています。

 その他にも早春には梅、秋には彼岸花や、同じ彼岸花科のタマスダレという白い花の咲く美しい公園になり、四季を通じて花の絶えない公園になりつつあります。




こちらにお出かけの際には、一度この公園の散策などいかがでしょう。
2006.09.23   

おはぎ&ぼたもち

2006-09-22 23:45:31 | Weblog

お彼岸です、彼岸花がきれいに咲いてます。


萩の花も秋を彩るのにはなくてはならない花です。

 お彼岸には「おはぎ」もなくてなならない食べ物ですね。皆さんは召し上がりましたか?

 おはぎ・ぼたもちは、小豆の赤い色が災難から身を守り邪気を払うといわれ、お彼岸にお供えをするようになったそうです。 

 ところで、おはぎとぼたもちはどう違うのでしょうか?
基本的には同じと思っていましたが、いくつかの説があるようです。

 牡丹の咲く時期の春のお彼岸に食べるのが「牡丹餅(ぼたもち)」萩の花の咲く秋のお彼岸に食べるのが「御萩(おはぎ)」というのが一般的。つまり同じということ。 

 しかし他にもこんな説があるという。

 萩の花は小さくて粒々のようなので、つぶあんがおはぎ、こしあんがぼたもちともいわれる。

 また、小豆は秋に収穫され、とれたてで皮が柔らかいため、秋によく作られるつぶあんをおはぎといい、春のお彼岸には、冬を越した硬い皮を取り除いてこしあんにするのでぼたもちという説もあるそうです。

 また、牡丹の花は丸くて大きいので、丸くて大きく作ったものをぼたもち、小ぶりのものをおはぎと呼ぶ説もあり、地域によっても別の呼び方があるそうです。

NHK「ことばおじさんの気になることば」から
 
 昔、母が作ってくれたのは、まん丸で、拳(こぶし)よりも大きく満月のようなぼたもちでした。母のぼたもち食べたいなぁ。
2006.09.22 

千春の抗議

2006-09-21 23:38:41 | Weblog
 今日は早朝の仕事、午前10時過ぎお店に出勤、カウンターで軽い朝食を摂っていた千春ちゃんに「おはよう」と声を掛けると、慌てて椅子から立ち上がり、丁寧に「おはようございます」と挨拶をする。

 彼女は、他の教師仲間にも、顔を見るとわざわざ椅子から立ち上がって丁寧に挨拶をしている。
そんなに気を使うと疲れてしまうのではないかと気を揉むが、そんな挨拶をされて悪い気持ちになる人はいない。

 そんなに丁寧に挨拶しなくてもいいよ、ゆっくり食事をしなさい。
すると、ニッコリ笑いながら、僕に抗議してきた。
「あの話、私、変な女のようですけどちょっと違うのぉ~」 
セクハラ・PARTⅡのことである。
「アラッ、そう。片方の話を聞いただけではいけないね」 

 このところ、我がブログは彼女の話題が多いので、疲れているとはいえ、気になって眠い目を擦りながらチェックしているようだ。

「更衣室で着替えのとき、○○先生こういったのよ」 
『あぁ~、お腹すいた』「そう言ってから」
『きゅうり買って帰ろう』「って言ったの」
「だから私、きゅうりだけですかぁ、って聞いたの」「変じゃないでしょう?」
「うん、あまり変わらないと思うけど、ニュアンスがちょっと違うかなぁ」「でも、やっぱりどっちも変だね」(笑)  
「・・・・・・・???」ちょっと不満そうである。

「○○先生のほうが面白いのよ、私が『今の音楽いい曲ね』って言うと、聞いてなかったって言うし、この曲なんですか?と聞くと『サンバ』って言うの、私だってサンバくらいわかるわぁ」
「それはね、彼女、曲の題名がわからなかったんだね、『知らない』って言うと面白くないから、サンバって言ったんだよ、千春ちゃんがサンバを知らないとは思っていないよ」
「その話、僕が教えているかも知れない、僕もお客様から曲のタイトルを聞かれてわからないと、タンゴとかワルツとか答えると、お客様黙っちゃうよ」
 
千春ちゃん、目を白黒させながら聞いている。

「そういう時はね、『あらぁ~、私タンゴかと思ったわ~』とかいって、話に乗ってあげなくちゃ」

 
  
 ある時、「抱擁」の曲が流れていて、踊りながらバンドのボーカルと一緒にお客様と共に口ずさんでいた。
『♪泣き~たく なる~ほ~ど 』のフレーズのあと、聞いた。
「次はなんだっけ」 
「♪あな~た~が~好きよ~」
「ホント!ありがとう」
「アラッ、罠にはまったわぁ」
二人で大笑いした。

 千春ちゃんも経験を積んで、僕のように図々しくなる日が来るだろうか?
今のままの天然ボケの千春ちゃんのほうがかわいいとは思うが・・・。

 彼女の名誉のために、抗議の内容をお知らせしました。
果たして名誉回復になったかどうかは、ご覧の皆様の判断にお任せします。
2006.09.21

セクハラ・PARTⅢ

2006-09-20 22:50:14 | Weblog
 僕の働くお店の中で、口の悪い人を挙げなさいといわれたら、一番か二番に僕の名が挙がるだろう。

 今ならセクハラで訴えられそうなことは、たくさんある。
多くは忘れてしまったが、思い付くままいくつか紹介します。
 

 もう辞めたが、1・2を争う高齢の女性教師がいた。高齢であることに何の異議もないのだが、彼女ある日、仕事が終わって更衣室から出ようとする僕を、外から扉を押さえて出すまいとしていた。数分後やっと手を離したので、ドアーを開けると、「ウワッ!」と大きな声で脅かした。
『そんな大きな声を出さなくても、顔だけで充分驚くのに~』
彼女、怒ってさっさと行ってしまった。


 同じ彼女、人形が着るようなスカートの広がったドレスを着てきたときだった。
『アララァ~、フランス人形のようだねぇ~』
「ウフフッ!」
『30年前から押入れに入ったままの・・・』
「こらぁ~」
その後、いろいろな人にこの話を言いつけていた。


 別の女性教師とコーヒーを飲みながら、生まれ月の星座の話になった。
「私、乙女座よ」
『嘘だ、おかめ座だろう!』
そのことは忘れていたある日、彼女が辞めてしばらくしてお店に電話があった。
「わ・た・し、わかるぅ?」
『わからない』
「おかめ座の私よ」
そういえば誰かにそんなこといった覚えがあるな。でも誰かわからない。
「私、○○よ」
『な~んだ、そうか』
名前を言われてやっと思い出した。
言ったほうは忘れているが、言われたほうは覚えているものなんだなぁ。


 年配だが小柄で性格のかわいい女性教師がいた。彼女ドレスの趣味がいまいち。小柄なのにフリフリのたくさん付いた、宝塚調のドレスが好きだった。シンプルのほうが似合うと思うのに。
彼女に付けたニックネーム≪ベルババ≫
本人嫌がっていた。


 帰ろうとエレベーターに乗ろうとすると、ほぼ満員、僕が乗ろうと足を入れると、押しボタンのそばにいたこのベルババちゃん、「ブ~」といった。それに続いて僕が『ス~』と言うと、一瞬静かになってすぐあと、誰かがクスッ!と笑った。
ベルババちゃん「この人と話をするの、怖いわ」と言った。


 親しくしていた男性教師、更衣室で何かミスをして言った。
「俺ってバカだなぁ~」
『アレッ!今気が付いたの?』 
このことも忘れていたのだが、しばらくしてから言われた。
「あの時、こう言われたもんなぁ」
それで言ったことを思い出した。


 弟の金髪の結婚式が終わった後、一番上の姉が一言。
「絵に描いたようないい結婚式だったわ」
弟に先を越された僕は言った。
『ピカソの絵だってあるからな』
これもずっと後に姉から言われて思い出した。


 若いころから車好きの金髪、免許を取れる歳を待って免許と車を手に入れた。
車があるから(兄貴のヒガミ)女の子にもモテモテ、手編みのレースのシートカバーには≪夕日の恋人≫なんて編みこんである。
僕は言った『夕日の恋人?な~んだ、すぐ沈んじゃうのか』


 僕はきっと誰かに殺されるかも知れない。  

 皆さんのブログにはこんなコメントしてませんよね。(ニッコリ♪)
2006.09.20

セクハラ・PARTⅡ

2006-09-19 23:36:36 | Weblog
 今日出勤するとすぐ、ある女性教師から声を掛けられた。
「私、千春ちゃんに、先生って面白いわね、と言われたの」 
「そう、顔のこと?」 
「・・・・・・(^怒^)」 

 千春ちゃんの教師試験の手助けをしているベテランの女性教師に「千春ちゃんって面白いのよ」と言われたときだそうだ。
「面白い人に、面白いって言われたのはどういうこと」 
「きっと、もっと面白いんじゃないの」 

 その彼女、いつも僕に挨拶するときに挨拶だけを返すと「どうしたの、具合でも悪いの?」と言う。僕が何か面白いことを言わないと不満らしい。

 ある日、彼女が僕の顔を見るなり「「オッス!」と挨拶をしてきた。僕が「ブッス!」というと、ひっくり返った。

 またあるとき、踊っていて軽くぶつかってしまった。彼女、自分の胸を押さえて大げさに「痛い!」と叫んだ。
「ぶつかるほど胸が大きくないじゃない」 
「今、ぶつかったから潰れたのよっ!」 
「じゃぁ、顔にもぶつかったでしょ!」 
「・・・・・?????」
「くやしいぃぃぃぃ~~~」
 
そう言いながら行ってしまった。

 そんな彼女が、千春ちゃんと座っているときに「今の音楽、いいわねぇ、鳥肌が立っちゃうわ」 と言われたらしい。
「えっ、私聞いてなかった」 
「・・・・?」 

 我々は常に音楽の中にいるので、一曲一曲耳を傾けて聴いているわけではない。
千春ちゃんにしてみれば、すべてが新鮮なのだろう。
帰り際に更衣室で「私、今日きゅうりを買って帰らなくちゃ」と呟くと。
「エェ~、今夜はきゅうりだけですかぁ」と驚かれたという。
きゅうりだけが夕飯じゃないわ、偶々きゅうりが足りなかっただけなのにぃ・・・

 そんな会話が千春ちゃんには面白い人と映ったらしい。彼女は千春ちゃんの初々しさに好感を持っている。
その女性教師いわく「彼女のほうが面白いわよね」 
「面白い人からすれば、普通の人が面白いのかもね」 
とは言ったものの、さて僕にはどちらが面白いのか判断しかねる。

 前述のベテラン女性教師とは、僕と二人だけの「千春を守る会」を作っている。本人は知らないが・・・。

 ところで、僕はいつかセクハラで訴えられるかも知れない。
2006.09.19

サンサン

2006-09-18 22:55:48 | Weblog
-クイズです-

今日のタイトルの意味、おわかりでしょうか?
「Shanshan」と書き「サンサン」と読みます
香港で「サンサン」とは少女の名前 だそうです

これが答えではありません

答えは後ほど・・・

 台風13号は猛威をふるい、九州北部を一気に駆け抜け、更に西日本にも被害をもたらして北上しているという。
被害に遭われた方や地域の皆さんにはお見舞い申し上げます。

 以前、台風とハリケーンの違いについてお話 したことがあります。ハリケーンにはすべて名前が付いていることはご承知とおもいますが、台風にも発生順の番号のほかに名前があることをご存知でしたか。

 気象庁のHP によると台風には、アジア各国が提案した名前を集めたリストに基づいた名前が命名されるのだそうです。
そんなこと知ってましたぁ?僕は初めて知りました。

 日本は星座から命名しているそうですが、各国が提案した140個の名前があり、台風13号の名前が「サンサン」なんですって。すでに14号も発生しており「ヤギ」と名が付いているようです。

 仕入れたばかりのトリビアでした。「へ~」ですね。あなたの「へ~」はいくつでしたか?
2006.09.18

これってセクハラ?

2006-09-17 12:36:09 | Weblog
 未知の世界に足を踏み入れて、間もなく2ヶ月。戸惑い悩みながらも、健気に頑張る千春ちゃん。この道に入るきっかけを作った僕としては、その仕事ぶりが気になるのだが、予測は出来たものの、それ以上に売れっ子でホッとしている。


 女優業のかたわら始めたこの仕事ではあるが、入店して一ヶ月は早朝から夜遅くまで一日も休まず、声をかけるチャンスもないくらいモテモテで踊り詰め、身体が心配でもあったが、元気で頑張る姿はホールの華でもある。

 学生時代に競技会に出ていたとはいえ、我がダンスホールへ教師として入店した彼女、ダンスを踊ることのブランクもあり、お客様への対応に苦労している様子でもある。
しかし持ち前の聡明さと人柄の良さは、同僚にも可愛がられお客様の評判もすこぶるいい。

 さらに入店するとすぐに、プロの教師としてのライセンス取得のための勉強も始め、そのバイタリティにも感心している。

 そんな彼女も、初めての体験に、驚き、困惑し、自信を失いかけ、時には僕の顔を見るなり号泣することもある。誹謗中傷やジェラシーなども含め、一筋縄ではいかないこの世界。誰もが通る道ではあるが、人一倍強い正義感と責任感は、時としてこらえきれない感情が溢れてくるようだ。話す機会のないときはメールでの報告や悩みも聴く。

 そうして少しづ大きくなっていく彼女、本人のブログ更新もままならないほどに疲れきって帰り、PCに向かう元気もないという。

 そんな彼女のエピソードのいくつかを紹介します。

エピソード・その1

 入店を控えた直前、店内で踊ることに慣れるため、本営業とは別の、平日の昼間の生バンドなしのサブ営業の時間に僕と踊ることになっていた。
ちょうど同じ日に、このブログで親子のような付き合いをしている「おにぎり」が、岐阜から泊りがけで遊びに来ることになっていた。いい機会なのでお店の見学を兼ねて、千春ちゃんとの対面と、踊りを見に誘った。興味深く我々の踊りを見る彼を見ていた仲間から、後日噂が立った。独身と言っていたけど、千春ちゃんの旦那様が見に来ていたとか、心配で兄弟が来ていた、といった話がまことしやかに囁かれた。

 これには彼女もびっくり。前もって忠告していたことが入店前から現実になり、驚いたことだろう。

エピソード・その2

 その後おにぎりが、いつ僕から聞き出したのか、僕の誕生日にプレゼントを贈ってくれたことを知って「私のほうが親しくしていただいていると思ったのに、私の知らない誕生日をおにぎりさんが知っていることがショックだったわ」と笑いながら言っていた。

 千春ちゃんのこと記事にしていいかと尋ねたとき、ぜひこの話を載せてくださいと頼まれた。(笑)

エピソード・その3

 彼女が入店する前、アドバイスや彼女の悩みも含めて話をしたときだった。
彼女のような若い美人さんが入店すると、特に男性教師には注目の的、我先にと教え魔が群がるものだ。そんな時は素直に「ハイハイ」といって教えてもらいなさい。ただし仕事に差し支えない程度にして、上手に断ることも必要ですよ。
そんな時、僕に気兼ねは一切必要ないという意味と、若い彼女のこれからの人生に、親子ほどの歳の離れた僕が、邪魔をしてはいけないという配慮から「僕は千春ちゃんを彼女にする意思はさらさらないからね」と言った。
彼女は黙って聞いていたが、思わず僕は言った。
「あれっ!もしかして、僕は女性に対して非常に失礼なことを言ったかな?」
二人は顔を見合わせて大笑いをした。
「私、男性から面と向かって彼女にする気はないと言われたの、初めてだわ」(笑)
これってセクハラかなぁ?

エピソード・その4

 一週間ほど前、男性のお客様から「いい子を紹介してくれないか」と頼まれた。
「目的は?」と聴いた。上手になるために教えて欲しいのか、楽しく踊りたいのかを知りたかったから。
そのお客様、教室にも通っているので、ここでは楽しみたいという。それではと千春ちゃんのことを話した。
「いま、カウンターでお客様のお相手をしているあの子です。5分も話をすれば彼女の良さがわかります、たぶん気に入ると思いますよ」
そう言うと彼女の隣に行ってコーヒーを飲みながら、お客様との会話を聴いてきたと言う。
「どうでした?」と聴くと、あとで呼んできてくれという。
そのお客様、以前からの顔見知りであるが、なかなかの人格者とお見受けする。決してそんなそぶりは見せないが、冗談に紛らわせていう言葉に、優しさや思いやりが伺え、社会的な立場も優れた人と見た。
その日は、それだけで帰ったが、一週間後きちんと予約をして来られた。
彼女の緊張している姿を見て、その日は踊らずに、2時間、話だけで帰られたという。

エピソード・その5

 何度かお客様の心無い言葉に傷つき、僕の前や他でも涙を流している。
我々の仕事は、教えるだけでなく、ダンスのお相手をすることのほうが多い。特に女性教師の場合は、ライセンスを持たなくても良く、楽しくお相手が出来ればいい。ある日、彼女に付いたお客様、男性のステップを教えて欲しいという。入店したばかりで、まだ教えられないというと「教えられないのになぜ教師の名札を付けているんだ」と非難されたらしい。お客様からすれば当たり前のことを言っただけなのだが、あいにく代わる女性教師もいなかったので、僕に助けを求めてきた。ちょうど予約があった僕は、手助けが出来なかったのだが、数分後に戻ってきた彼女の表情がおかしい。「どうした?」と聞くと、こらえきれなくなった彼女は両手で顔を覆って泣き出した。自分の不甲斐なさに悲しくなったのだろう。


 そんな経験をして皆大きくなる。彼女の成長を見守りたい。彼氏としてではなく、父親のような立場で。ちょっと悲しいが・・・(^泣^)・(^笑^) 

 皆さんも千春ちゃんの応援、よろしくお願いします。
2006.09.17

おかげさま人生

2006-09-16 02:31:28 | Weblog
 縁起十二章


 
≪おかげさま人生≫



バカのおかげでお利口がひかる
 

利口ばかりじゃ世の中は成り立たぬ



落ちてくれる人のおかげで合格できる


のぼせ上がるとバチが当たる



負けてくれる人のおかげで勝たせてもらう


どっちか負けなればケリがつかぬ

勝つことばかりが人生じゃない




脇役のおかげで主役が生きる


主役ばかりじゃ芝居はできぬ



職場があるから働ける


職場のおかげでストもできる



後輩のおかげで先輩になれる


威張ることはないんです



子供のおかげで親になれる


子供がいなければいくつになってもただの年寄り



嫁のおかげで姑になれる


あんまりありがたくないけれど・・・・・

姑という字は「女が古い」って、書くんですねぇ・・・・・

よくもまぁ・・・・・




相手(縁)がなければケンカもできぬ


一人じゃ夫婦ゲンカもできません

10

聞いてくれる人のおかげでグチもこぼせる

あなたのグチを聞いてくれる人は

あなたにとって観音様です


11

下水のおかげで水も流せる


汚いもの、いやなものをみんな引き受けて・・・・・・

下水はいつも土の中


12

読んでくれる人のおかげで書かせていただく


このヘタな文章も



世の中、役に立たぬものは一人もいない

-相田みつをさん-


「相田みつを作品集から」
 2006.09.16

運命(さだめ)

2006-09-13 20:26:20 | Weblog
 サラリーマンから身を転じてお店を持ったことがある。30代になったばかりの頃だった。食事処として開店してまもなくの頃だった。僕とあまり変わらない年代の男性が店に入ってきた。
「お金がないんですけど、何か食べさせてくれますか?」
「うちは商売ですから・・・」そう言って追い出した。

 お店を手伝ってくれていた相棒に言われた。
「なぜ、追い出したの?」
「だって、お店にお金がないけどと入ってくるなんて失礼だよ」
「あの人、歩き方が変だったよ、よほどお腹が空いていたんじゃないの、塩むすびでもいいから作ってあげればいいのに。はじめからお金がないと言って来るくらいだから、恥を忍んできたのだろう」

 その頃、人生の挫折を味わったことのない僕にとって、働き盛りの若者がそんなことがあるなんて考えもしなかった。

 相棒の言葉を聞いてショックだった。人の裏側を見ることができない自分に気付かされた。そのときのことは今も忘れない。

 我が家の近くにはホームレスなどの路上生活者や、働かないでいるだろう人を多く見かける。ある時期まで僕は彼らに何の興味も持たなかった。
自分が病気になってから、身近にいる路上生活者を見るとき、あのお店での出来事が蘇る。
心の病を患って、自分の意思や考えでコントロールできないこともあることを知った。

 路上生活者の彼らにもそれぞれの事情があるはずだ。ただの怠けでホームレスをしている人もいるだろう。しかしすべての人がそうとは限らない。他人にはわからない事情によって人生を踏み外す人もいるだろう。自分の人生と重ね合わせ、そんな彼らを見るとき、その目が悲しげに何かを訴えている。

 数ヶ月前のある日、山谷に近い商店街を通ると、足があるのかないのか、両手で地面を支えながら道の真ん中で座り込んでいる人がいた。側を通る僕を見上げ悲しげな目を向けた。通り過ぎてから振り向くと、誰にも相手にされずそこから動かない。持っていたカメラを向けたが、シャッターを切るのに手が震えた。何のために写真を撮るのか、後ろめたさが脳裏をよぎる。


 後に写真を見て後悔した。なぜあのときに声を掛けるなり、家から食べるものでも持っていけなかったのだろう。それがどれほどの役に立つかはわからないが・・・。
後日、何度かそこへ行ってみた。しかしその人を見かけることはない。
あの悲しげな目が今も焼き付いている。

 数日前、仕事に出かける途中、道路の真ん中で寝ている人がいた。前のこともあるので、声を掛けた。


「どうしたの、眠いの?」
「・・・・・」
「ここは道の真ん中だから危ないよ」
すると何か言いながら、手を出した。
手を添えて起こしながら言った。
「ここでは危ないから、寝るんだったら端に行こうよ」
暖かい日だった。
「うん、ありがとう」
「酔っぱらってるの?」
「焼酎を3杯飲んだ」
「そっかぁ」
「俺は長野から来たんだよ」
「そう、家族はいるの?」
「いるよ、子どもも3人いる」
「逢いたい?」
「そりゃぁ、逢いたいよ」
言いながら、足が悪いのか手を添えて移動しようとしている。
「気をつけてね」
仕事の時間が迫っていたので、そう言ってその場を離れた。 

 怠けでホームレスをしている人は自業自得だろう。しかし、運命のいたずらでそうせざるを得ない人もいることを知って欲しい。そして彼らを支える人も・・・。

 映画「哀愁」で主人公のマイラは、運命のいたずらに我が身を売る道を選ばざるを得なかった。そして最後は霧深いWaterloo Bridgeで轍(わだち)に身を投じる悲劇に終わる。

 幸せでいるとき、不幸に目がいかなかった。今も僕は幸せである。でも弱者にも目を向けたい。偽善ではなく。
2006.09.13

きぼうのいえ

2006-09-12 22:58:32 | Weblog
日本国憲法第25条
1
すべて国民は
健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する
 

 かつて浅草界隈に山谷という地名があった。そこは日雇い労務者たちが集まり、簡易旅館が多くある。昼間から酔っ払っている人、道路で寝ている人、数人で酒を飲みながら話している人。今は山谷という地名はなくなったが、そこに暮らす人たちは変わらない。


 そんなかつての山谷のど真ん中に「きぼうのいえ」がある。


 その施設を運営する山本雅基さんとは、僕がお世話になった、在宅ホスピス「ホームケアクリニック川越」を通しての知り合いである。


 「きぼうのいえ」のHPでの彼の『ごあいさつ』を本人の許可を得て、掲載します。

『ごあいさつ』

「だれでも、どこからでも行きなおすことができる場所を提供したい」
そのような思いでこの『きぼうのいえ』が誕生して3年が過ぎました。
ここは外見は施設のように見えますが、目標は限りなく在宅に近い『いえ』です。
ここで身寄りのない人がお互いに家族のように暮らすことで、一度はうしなった 『希望』や『安らぎ』といったものを、再び見つけることができればうれしいと思います。

代表理事  山 本 雅 基

 2年前、初めてここを訪れたとき、場所がわからずキョロキョロしていると、足を引きずって歩いている男性が声をかけてきた。
「どこへ行くのかい?」 
「きぼうのいえを探しているのですけど」
「アァ、それならそこを曲がってすぐだよ」

 こんな風に声をかけられたのははじめてである。

 この施設、ホームレスなどの身寄りのない人たちの、終末ケアーをするところである。

 病気や傷害、失職、家族離散など、喪失感や挫折感で傷ついた魂が、最期のひとときにも癒され、人との交わりを回復しながら、自らの人生を肯定して旅立つことができるようにとの思いを込めて、私たちはターミナルケアを行っています。
 
「きぼうのいえ」のHPから
 

 ベッド数21のこの施設は、空きを待つ人もあり、常に満室。その運営は、代表理事の山本さんの個人的借入とキリスト教会からの寄付により設立され、運営は入居者の生活保護費からの経費と、寄付・献金によって支えられている。


 建物の最上階には礼拝堂もあり、宗教を問わず、牧師さんやお坊さんたちによる法要も営まれるという。

 何の手助けもできない僕は、いただき物のタオルや使わない日用品、着古してはあるがサイズが合わなくなったり、気に入らなくなった衣類などを、きれいに洗濯をして届けたこともある。

 皆さんにお願いがあります。もしも家庭の中で不要になった衣類(スーツなどではなく、Tシャツやポロシャツのようなもの)や日用品などがありましたら、お手数でもこちらに送っていただけたらありがたいのですが。
今すぐというわけではなく、不要なものの整理をしたときにでも、思い出していただけたらうれしいのです。

 「きぼうのいえ」のHPはこちら です。HPの中の活動紹介の中での動画では、TVニュースで取り上げられた動画が見られます。

 このような高い志を持つ人に敬意を表し、皆さんのご協力も仰げたらとおもい、紹介させていただきました。
2006.09.12