3連休の初日、1年ぶりにワカサギ釣りに出かけた。同行は去年と同じハマさんとテルさん。場所は山口県の豊田湖。我が国最西端の釣り場だ。ダム湖畔にボート屋さんがあって、簡単にボートを出せるので女性や家族連れも多くて人気が高い。ところが、なぜか昨年からこのボート屋さんが規模を縮小してしまった。最盛期には50隻以上のボートを保有して、桟橋に係留していたので、いつでも自由にボートを借りられていたのだが、社長さんが体調を崩したのを機にボートを半減し、桟橋まで取り払ってしまったのだ。豊田湖は県が管理している治水ダムなので、管理上で何らかの制約があったのかもしれない。このため、ボートを借りるにも土、日だけで、その数も10隻程度と大幅に少なくなってしまった。ボートの数も少ないので、完全予約制だ。ワカサギ釣りマニアにとっては大問題だ。平日に天候を見て、急に思い立って行くことができなくなってしまった。
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昨年がこのような状況だったので、今年はどうかなと心配していたのだが、土・日だけはボートを出せる、と聞いてひとまず安心しての釣行だった。
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前日までの寒気も治まって、ルンルン気分で約束の朝8時前に豊田湖に到着したのだが、顔なじみのボート屋の女将さんが空き地に並べているボートを目の前にして佇んでいた。訊くと県との約束で、ボートは土・日しか湖面に浮かべさせられないので平日はこうして陸に揚げているのだそうだ。手伝いのオジサンが来ないと女手ではボートを下ろせないので、オジサンを待っているのだ、という。
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それじゃ、と私たちが応援して軽トラにボートを積んで湖面に下ろそうとしていたら、オジサンがやってきた。私たちもすっかり顔なじみになっている60代の色黒の人で、寡黙ではあるが時折見せる笑顔が優しい。
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3人乗りのボートはレッカー車じゃないと出せないので、私たちは二人乗りを2隻借りることにしていたのだが、早速ハマさんが持ってきた愛用の2馬力の船外機を取り付けた。船舶免許を持っているハマさんとテルさんが同乗し、私はとりあえず一人でオールを漕いで目的地に向かった。
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女将さんに今年の状況を尋ねると、昨年までは数が少なかったが、正月の寒波でワカサギの食いが良くなった、と言っていた。スポットは200mくらい先の「大番」。なじみの場所だ。
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なぜか船外機が不調でエンジンが掛らなくトラブッテいる二人を尻目に私は大番に着いて、早速仕掛けを準備した。そして第1投を下ろす頃に二人のボートがやってきた。
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<o:p>釣果600g</o:p>
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1年ぶりのワカサギを釣り上げたのはそれからすぐだった。底付近で脈を取っているとピクピクとなじみの感触が。長年慣れ親しんだ感覚は衰えていなかった。釣ったワカサギを見て驚いた。例年以上に大きいのだ。今年は絶好にシーズンになるかもと期待に胸を高まらせた・・・のだが。
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風もなく、時折晴れ間も覗いて天気は上々、他の釣り客も殆どいなくて絶好の釣り日和。私たちは湖上で森林浴を楽しみながら、太公望の気分を味わった。けれども気分と釣果は裏腹。型は大きいものの数は少なく、結局600gでキロオーバーは次回へ持ち越しとなった。
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