GWに突入と共に真夏の熱気も押し寄せてきた。それも30度というから驚きだ。慌てて衣装ケースから夏物を取り出した。半年振りに見る我が二の腕は生白く、年々しみが目立つようになってきた。早くこんがりと焼かなければ、見た目が悪い。
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孫達はキャンプや遊園地などの行楽に出かけるとかで、我が家は大半が二人だけだ。となれば私達もどこかに行きたい! で、慌てて温泉地のホテルの空きを捜した。竜馬の新婚旅行先の霧島に行きたかったのだが、口蹄疫が見つかったと報道されていたので宮崎は諦めた。人間には無害かもしれないが、やはり気持ちよいものではなくファームも立ち入り規制が敷かれているかもしれない。それに、美味しい黒豚や牛肉も食べられないかもしれない。
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結局、GWの最終日、阿蘇内牧温泉に行くことになった。交通渋滞が心配だが、Uターンとは逆方向なので問題ないだろう。とはいうものの高速道は遠回りだし、早く着いても時間を持て余すだけなので、小倉から真南に一般道を下る事にした。途中、各所の道の駅や「源じいの森」などに寄って、のんびりとドライブ。小石原では恒例の陶器市で賑わっていた。日田を抜けたのがちょうど12時だったが、ここでサッポロビール日田工場のでっかい工場が目に入った。助手席でナビゲーションしていた妻が、「寄りましょう!」
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なんと言ってもビール工場見学の楽しみは出来たてのビールの試飲だ。運転役の私は飲めないのであまり気が向かなかったのだが、スポンサーの意向は汲まねばならない。二つ返事で車を工場に乗り付けた。
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お定まりのビール製造の説明を受けたあと、妻は「ちょっと贅沢なエビスビール」の生をぐびぐび。日頃はあまり飲まない妻なのだが、「美味しい! 飲みやすい!」と御満悦。 私はりんごジュース! 異常に喉が渇いた心だったのでお代わりして2杯飲んだ。
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阿蘇の外輪山に入ると阿蘇らしい雄大な景色が広がっていた。野焼きしたあとに新芽が出ており、ここかしこに牛達がのんびりと草を食んでいた。そんな中で山菜取りをしているグループがいた。ちょうど蕨の時期なのだ。もちろん私達も車を停めた。30分ほどで結構な量をGETしたのだが、うかつな事にズボンに野焼きした草のカーボンが付着していたのに気づかなかった。ブラシで何とか見苦しくないまでに処理したのだが、カーボンは水洗いしても容易には落ちない。
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目指す内牧温泉「蘇山郷」に着いたのが4時前。予想と違って木造の2階建てだったのには驚いた。ネットで調べたのだが、泊り客の評判が良かったので。私達が通されたのは古式ゆかしい「名月」の間。落ち着ける雰囲気の部屋だった。この「蘇山郷」は昭和7年に与謝野鉄幹、晶子夫妻が泊まったと紹介されており、その部屋も残っている。私達は家族風呂「タル風呂」に入る前に見学させてもらった。80年近い昔のことであるが、その頃からの由緒ある旅館なのだった。
<o:p>与謝野鉄幹、晶子夫妻が宿泊した杉の間(掛け軸は二人の短歌)と樽湯</o:p>
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昔ながらの部屋食を堪能し、芋焼酎で酔っ払って撃沈したのが9時前。翌朝は6時過ぎに起き出して24時間入れる大浴場に。ここの温泉は硫酸塩泉で温度は46度と紹介されていた。地下から汲み上げた湯を温めたりせずにそのまま流しているのだという。温泉らしい温泉と云うのが売りなのだ。時々砂まで汲み上げるらしいが硫黄臭もなく快適な湯だった。
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人懐っこい従業員たちの笑顔を背に蘇山郷を発って、阿蘇山登山道路を登って草千里へ。頂上に近づくに連れて細かな雨が降り出した。雲の中に入ったのだった。烏帽子岳の麓、草千里では乗馬体験も出来るのだが朝も早く小雨と云う気象もあってお客はまばらだった。<o:p></o:p>
帰りは山並みハイウエーを通る事にした。瀬の本高原でまた蕨採りを。蕨が群生しており、わずか15分くらいでもういいや、というくらいに手に入れた。1日中、精を出せばそれこそ売れるくらい採れるだろう。
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帰り着いて奏君、たっ君を保育園に迎えに行った。次女が遅番なのと明日が早出と云うので今晩はお泊りだ。いつもの喧騒に包まれて我が家のGWも終わった。
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