DVDで「レーザーブラスト」を鑑賞。いかにもチープでB級なSF映画なんだけれども昔に雑誌とか特撮の本とかで見たトカゲ形のエイリアンだとかのデザインとかが印象に残っていて映画の本編も一度見てみたかった映画。
いきなりこのトカゲ形のエイリアンも登場し、今や懐かしいストップモーション・アニメーションのいい味の動きを見せてくれます。この特撮を担当したのはデイブ・アレン。この人の自主映画的な特撮はいつもなんか憎めない良さがあって好きです。この冒頭の数分で描かれるエピソードの後はなんとこの宇宙人は殆ど登場しません。なんだか騙されたような気分。といいますかこの後に描かれる本編というのはこの冒頭の数分をただひたすら引き延ばしたような内容で凄~く単純な話を長~くダラ~ッと描いてくれてます。正直退屈する場面が多い。
主人公の男の寝ぼけたようなラリったような表情が間抜けに感じる。恋人の女の子はまぁまぁ良かったかな。
他の脇役はなんかコメディー調の連中ばかりでまぁくだらなくて面白い芝居をしていたな。この内容の無い映画にはピッタリな雰囲気でした。
主人公が謎の片腕レーザーブラストを装着したら人が変わっちゃって何がしたいのか分かりませんが色んなものを破壊させてゆきます。沢山の車とかを爆発させて乗ってる人とかいっぱい殺しちゃいます。
この爆破シーンが単純に迫力があって見応えがあります。なんだかよく分からないけど車が爆発する度にスローで映し出されて、その勢いとか美しさに暫し呆然と見てしまう何かがありました。きっと主人公もそういう気持ちだったからやったんでしょうね。と無理矢理納得。たまにはここまで中身の無い映画をダラッと見るのも良いとは思います。人が変わって表情も豹変した主人公が嬉しそうに暴れたり踊ったりする様を見ていて、この役をイギー・ポップが演じていたら最高だったのになぁ~と思いました。
最後にトカゲ形のエイリアンが再登場してこの意味不明な悪役主人公をやっつけて映画は終わります。
なんだ、このトカゲ形のエイリアンはいい奴だったんだ。くだらないけど面白いオチでまぁ好感は持てる映画です。心意気が感じられるのは「スターウォーズ」の看板がこれ見よがしに出てきて、それをレーザーブラストで爆破しちゃう所。低予算のB級いやZ級の映画だけども俺達も頑張ってんだぞ!どーだ。まいったか!って感じがちょっといいね。
この映画、ある情報筋から聴いたのだがテレビ放送された時は冒頭のトカゲ形のエイリアンのエピソードがカットされて放映されたらしい。なんと!一番の見所シーンなのにね。その後のグダグダな部分から始まってあの唐突なエンディングで終わるって・・何も知らずに見たらある意味ビックリであり面白いかもしれないが、殆どの人がなんじゃそりゃ?って思うだろうな。