映らんぜよ

あるところに

お父さんとお母さんがおりました。

二人にはピーチ姫と言う娘がおりました。

ピーチ姫は都の学校にお勉強しに行っておりました。

今日は初めてスカイプを使って話しをしようと言うことになりました。

先月買ったばかりのノートパソコンに向かって

スカイプを開いて時間になるのを待ったお父さん。

ピーチ姫の声が聞こえてきました。

ところが、画面が映りません。

これはどうしたことじゃ？

聞いてみると、ピーチ姫はカメラのスイッチを入れていなかったのです。

せっかくのスカイプなのに、これではただの電話ではありませんか。

スイッチオン！と話すと

おお！映りました。

壁です。

「壁しか映っておらぬが？」

「今部屋の中ちらかっているから。」

そしてすぐカメラが切られてしまったのです。

なにか都合の悪いことでもあるのでしょうか？

それよりも、今度はお父さんのパソコンのカメラが真っ暗ではありませんか。

部屋の電気をつけても真っ暗闇。

これはどうしたことじゃ？

停電か？

停電でパソコンが使えるわけがないな。

故障か？

「学校に行く時間だから・・・」と言って

ピーチ姫はスカイプを切ったのでした。

さてお父さんはパソコンのカメラが映らないのでは困った。

メーカーさんに電話をして、いろいろと手を尽くしてみたのですが

どうにもならん。

改めてメーカーさんに電話をしたら、引き取って修理するという。

お母さんは

「だから私は電気は嫌いです。」

・・・どこかで聞いたような台詞だ・・・

「わしは新しいパソコンを作るぜよ。

みんなが笑って使えるような、パソコンをつくるぜよ。」

「なあ弥太郎！」



はいはい・・・