栃木県はが郡の

陶工のつぶやき

チキソトロピー

2011-01-12 16:59:16 | 石膏型陶芸
陶芸の鋳込み用の泥を作って

しばらく置いておくと

サラサラだった泥がもっさりと固まってくることがある。

こういう現象を「チキソトロピー(チクソトロピー)」と言う。

ここテストに出るから覚えておいてね。(笑)

覚えられないときは

「固まって、こんちくしょうトロピー・・・と似ている。」と覚えてね。

これは粘土だけではなく

ペンキなんかでも缶のふたをあけるとどろっとしていて

かき混ぜるとさらさらしてくる現象と同じものです。

詳しくはこちら

で、この性質の強い時と弱い時があって

具体的には

粘土の削りかすを入れると強くなるんですよ。

そしてこれが強いと逆さにして泥を排出しようとしてもなかなか出てこなくなる。

しょうがないので振るわけです。

一個・二個ならまあなんとかなるんだけど

何十個ともなると汗だく(笑)

そういうやらなくてもよい事はやらない方が良いので

削りかすは混ぜてはいけません。

たぶん石膏型から硫酸カルシウムが溶け出して

チキソトロピー値を上げるんだと思います。

で、それ以上詳しいことは質問しないように!(笑)

当然粘土の種類によってチキソトロピーの強いものと弱いものがあって

一般にですけど磁器は弱い。

鋳込みに適しているわけです。

鋳込み製作と言っても

仕上げに削りをしますし

石膏型に流し込む時、流し込み口(ラッパ口とも言う)に不要な粘土がくっつきますから

そういう粘土がだんだんたまってくる。

鋳込みには適さないけれど、ろくろで成型するにはまったく問題ないのです。

そういう粘土がだいぶたまって、置き場に困るようになってきた。

と言うことで以前「有効活用」と言う記事で宣伝

まだありますので興味のある方は問い合わせください。