今回は、「染錦 ナス文 豆皿」の紹介です。
これは、昭和62年に(今から34年前に)手に入れたものです。
或る地方都市に出張かなにかで出向いた際のことです。場末のいかにもガラクタばかりを扱っているような骨董屋の前を通りかかりました。
私は、そんな時、ちょっと時間があれば、そんな店でも覗いてみることにしているんです。案外、掘り出し物が見つかるかもしれないと思っているからです(~_~;)
少々時間もありましたので、さっそく中に入ってみました。
案の定、ガラクタばかり置いてありましたが、奥のほうにちょっとしたショーケースが置いてあり、中に、何点か、いくらかましな物が陳列されていました。
その中に、この「染錦 ナス文 豆皿」もあったわけです。
私は、それを見て、「時代もありそうだし、まぁまぁの物だなぁ~。豆皿なので小さいけど、値段もそれに見合って安いから、連れ帰るか~」ということで連れ帰ったものです。
そんなことで連れ帰った豆皿ですが、今では、それを売っていた骨董屋の名前も忘れましたし、その骨董屋があった詳しい場所も忘れてしまいました(__;) 多分、もう、その骨董屋は、今では、存在しないことでしょう、、、(~_~;)
表面
裏面
<追記>(令和3年1月19日)
この裏文様を見て、故玩館館主の遅生さんから、次のような趣旨のコメントが寄せられました。
「裏模様は簡略化されていますが、折形に包まれた草花をデザイン化したものだと思います。草花を紙に包んで贈る時の図柄ですね。主模様として描かれた色絵の文様のものは散見されるのですが、染付けの裏模様は非常に珍しいと思います。」
それで、貴重なコメントですし、上の画像では裏文様がよく分かりかねるところもありますので、はっきりと分かるように写真を撮り直し、それを次に追加しました。
裏文様の拡大
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ : 口径;9.9cm 底径;5.6cm