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碑文谷アピアに2ヶ月に一度出演する二人楽団でたんの大きい方。スカイツリーが見える町に住む。

大仏殿

2006年05月07日 20時18分00秒 | Kanother旅日記
今回のスプリングツアー、長期に亘り関西一円を巡ったわけですが、そもそもこのツアー企画の発端となったのは何だったのかというと、聖武天皇1250年御遠忌慶讃行事・ユネスコ創設60周年記念『世界遺産劇場』で行なわれた東大寺能・狂言会を観に行くってことなんであった。演目は「ニ人袴」と「三番叟」。



東大寺に行ったことあるヒトはお分かりかと思うが、この大仏殿てのはヒジョーにデカい。何せ、ただでさえデカい大仏さんをお納めする建物なわけだから、そらもう教科書とかで見て思っている以上にデカいんである。

青空の下、そんなデカい大仏殿の上から色とりどりの幕が風に揺らめく風景ってのは、感動するのしないのって。で、その前に設えられた舞台で狂言が行なわれるわけですが、薄明かりに浮かび上がる大仏さんを前に執り行われるそれは、これまた素晴らしいの一言。

Kanotherは狂言に関してはシロートなわけですが、「三番叟」てぇ演目は大鼓一人と小鼓三人に笛が一人ってな構成で、四人の鼓のアンサンブルに笛の音が乗っかる中を合いの手を入れつつ、粛々と舞いながら徐々に高まっていく様はジャパニーズ・トラディショナル・ゴアトランスと言ってよいでしょう。

さながら螺旋の如くの舞いの高揚感に、観ている側も興奮を抑えきれなくなってくるような、そんな演目なわけですが、それが月の下の大仏殿で繰り広げられるわけですから、それはそれは夢でも見ているかのような一時でありました。

骨折の完治しないなかでの長旅による膝への負担、無意識に膝を庇ってしまうことによる腰への負担、そして連日の好天による熱当たりで、実はツアー終了ラス前のこの日はかなりのバテバテ状態だったんでありますが、そんな高揚感に引っ張られるように体調は一時的にウソのように回復、ウキウキ元気に宿まで戻ったものの、部屋に入るや否や体調は急激に再悪化、気を失わんばかりの勢いでビールも呑まずに布団に倒れこんでしまった、Kanotherなのでした。で、翌日の大野寺&室生寺で癒されて帰京の途についたわけでした。

ところで、聖武天皇御遠忌慶讃行事ってぇのは50年に一度、催されるそうです。次回は聖武天皇1300年御遠忌、2056年の開催になりますです。無理だ。


【写真】暗闇に浮かぶ大仏殿。厳かです。