クラブマネジャー星です。
いやースポーツの祭典リオオリンピック、本日フィナーレでちょっとさびしい気持ちです。
毎日毎日スポーツの素晴らしさを実感し、本当にパワーをもらいました。
世界最高のアスリートの競演は感動の連続でした。
そのなかでちょっと感じたことを書くと、いろいろありますが、シンクロチームの銅メダルの演技は印象的でした。
なんといっても「日本シンクロの母」と言われる井村雅代コーチの力は絶大で、日本人の特徴を知り尽くし、その能力を一気に引き上げました。
その手法はまさに「スパルタ指導」というものだと思います。
(今回柔道で最高ともいえる結果を出した井上康生監督とある意味では対極の手法ともいえます。)
世界でもその実力は知れ渡たっていて、アテネ五輪後に中国ナショナルチームのコーチとなり北京五輪、ロンドン五輪でも当然のようにメダルを獲り結果を出しました。また再びリオで日本を強くするために帰ってきて、今回も日本を見事に甦らせました。厳しい指導のなかに深い愛情があり、その理論も的確で教育者としてもすごい方だなあと思いました。
スパルタ指導というとなんとなく古い言葉だと思いますが「厳しい訓練」という意味ではこの井村コーチの方法はやはりピタッとくる言葉です。
帰ってきて井村コーチがまず思ったことは世界で戦ううえで体力が低すぎると感じたそうです。
世界のスタンダードはどんな種目、どんな競技でもまずは最大限に運動能力(体力を含む)を高めることです。
それができない選手は、一流にはなれません。ひいては世界で勝つことは到底できないできないと考えられますが、日本代表選手でも意外とそのへんは基準が曖昧なのかもしれません。井村コーチは明確でした。一人一人にしっかり体を絞らせ、妥協は許さなかったようです。
(体脂肪率を13~18%にさせ、不足している部分筋力トレーニングを個々に課した。脂肪がある程度必要だという定説はもちろんあるが動きの切れを出すには体脂肪を落とす以外にない。)
練習量も格段に増え、すべてをつぎ込ませるような環境し、選手を鍛え上げました。
スパルタ指導とは地味な反復練習も多く含みますが、それが大事だったのではないかと思います。そのなかで体力が飛躍的に上がり、その個人の運動能力が出しやすい状態に持っていくことができたと思います。
井村コーチはこれは言われなくても自主的になっておくレベルだと感じたようですが、そこも妥協しませんでした。
その能力を出し切る方法がわかっていても、実践できない選手たちに「スパルタ指導」で才能を開花させました。日本代表レベルでもわかっていて、できないことがたくさんあるのです。
井村コーチは「まず心を鍛えた。心が世界一にならなければ体はついてこない」とともおっしゃっていましたがどういうことなのか。
「ストイックになってトレーニングできないことに驚いた。いつも目を盗んで力を抜く子が多い。勝ちたくないのかと思ったら勝ちたいという。本人は力を抜いているつもりはないという。これは大変だと思った。ゆとり教育の弊害かもしれない。でも私が変えてあげようと思った。自分を信じられる選手にまずなってもらうことにしました。」
これが世界のスタンダードを知る人の言葉です。
こういうことをしっかり実行できる人が世界で戦えるのだと実感しました。
銅メダルを獲った瞬間のシンクロチームの女子選手たちは本当に輝いていました。
その自信に満ちた輝く笑顔はとても印象的でした。
「スパルタ指導」、その言葉が今の私のマイブームです。