クラブマネジャー星です。
29年度がスタートして一週間、バタバタの日々ですが順調に年度切り替えが進んでいます。
この時期は新しい参加者も加わり、それによってスタッフもフレッシュな気持ちで指導に当たることができています。
また一年、参加者の健康づくりや体力向上のためにスタッフ一同で頑張っていきたいと思います。
さてさて今回は少年期の体の発育発達について考える機会があったので、そのへんを書きます。
うちの息子たちは7歳と5歳でまさに体も心も日々成長し、体力も運動能力もぐんぐん上がっていっております。
その様子を間近でみることがいつも何かを考えるきっかけになります。まずゴールデンエイジ理論を考え直しています。
ゴールデンエイジ理論とは大雑把に言えば9歳から11歳くらいの時期にさまざまな能力(運動技術)を即座に(勝手に)身につけられ、
すなわちその年齢帯に多様な動きができる環境をあたえ、その多様な運動の種類を多く与えれば与えるほど効果的だと、そんな考え方です。
確かにその年代を目指して進めることで実際やることが整理されるので指導プログラムが立てやすいと思います。
そしてこの理論にあてはめたおかげで素晴らしく能力が伸びたという子供たちもいるでしょう。
ですが同時に私は疑問をいだくようになりました。
いくら10歳のこのときを重要だととらえてそこを目指して、多様な動きを身につけさせ、体力をつけてあげようとその量(種類、時間)をふやしても、
一概に効果的だとは言えないのではないかと考えるのです。
なぜかというと、もっと子供の発育発達は個別にばらつきがあり一つの基準にはなるが、それにとらわれすぎてはいけないということです。
しかもその時期は結果論という考え方もあり、まずはいい動きを模倣しその感覚を夢中で動かし続けるなかでつかむというが大事だと思います。
うちの子供を例を挙げると就学前(6歳まで)はこの表のような動作がすべて含むようなことを経験させるために野山を駆け巡らせました。
魚沼の自然の中ではこのような動作が自然に身につくからです。
二人とも夏も冬も一年中動きの量を保ち、よく動いたと思います。
そしてここでのポイントはこれらの動作はすべて遊びの中で獲得するのが最善だということです。
遊びはいつも主体的です。主体的に動くことで量が増えます。
誰の指示も受けず動き回り自分たちでルールを決めて行動するので際限なく動き回るのです。
できないことに気づく遊びの中であればそれ自体が挑戦です。
そこで親の役目は見守ること優先でできるだけ口出しはしないほうがいいと思います。
私は運動指導者ですのですぐに指導したくなりますがそこは我慢です。(最近はたまにルールを決めていいという権利を子供が譲ってくれます笑)
上の表のような動きの種類、36種類がいつも私の中にあり、それは運動遊びでこそ、獲得できるという確信があります。
これが特定のスポーツに絞ってしまうとこうはいきません。
36種類が10種類くらいになってしまうと思います。スポーツ教室に通わせるのであれば、その教室の中でこの36種類が少しでも多く取り入れられているような内容が理想です。
しかもこの動きは勝手に獲得するもので教え込むものではないのです。
スポーツを成立させ、楽しませるためには基本技術というものが大事で、そこだけは身につけさせたいと思いがちですがそれは間違いです。
基本技術は完成しなくていいのです。大事なのは自分でやってみたという感覚です。
うちの子供たちは教えなくても自転車に乗れて逆上がりができました。
馬跳びも縄跳びも大好きです。
それはその動きの感覚を感じ、自分で取り込んだたからです。スキーも同様です。
教え込まなくても滑る感覚さえ整えばどんどん上達しますね。
今の7歳の長男の状況は運動は(動くこと)は好きだけど、他人と比べてみればできないので不得意というところです。
長男の場合は10歳ごろにまた筋力とともにぐんと伸びる可能性はあるな、と感じています。
しかしこの見方は他人との比較なので本人は運動が好きであればそれでいいと思っています。(勝てるから好きになるというのは一般的ではあるが)
一方次男坊は5歳の今がゴールデンエイジ期のようです(笑)
まだ精神的に未熟ですが筋力も敏捷性もすべての動きは兄を上回っています。
発達が早いので好きなスポーツをやらせてもいい時期に来ています。
野球、サッカー、なんでもうまくいくでしょう。
それは本人が選ぶもので親は口出ししません。家で兄と遊びたいといえば家で遊ばせてます。
未就学のうちは時間の余裕と自主的な遊びのなかで育ってもらいたいと思います。
もっといえば好きなことがスポーツじゃなくてもいいと思っています。
読書や音楽、いろいろなものが遊びのなかにあり、体力さえあれば集中して楽しんで学ぶことができると思います。
子供は大人の想像を超えた遊びの天才なのです。その環境をいかに与えるかが大切です。
いろいろ書きましたが、ゴールデンエイジ(即座に様々な運動能力が身につく年齢帯)は人それぞれで環境によって変わるということでしょう。
9歳、10歳の発育だけが黄金期、そこにこだわりすぎてはいけないということです。
そしてその自分自身のゴールデンエイジ、その時を「動くのが好き。スポーツが好き。」という気持ちで迎えられれば素晴らしいですね。