徳島市に女性としては史上最年少の市長が誕生した。
コロナで投票率が下がれば現職有利と思っていたが、現職に対する市民の失望は大きかったということだろう。
若さは美しいが無敵ではない。
新市長の手腕に期待したいところだが、過剰な期待は大きな失望と背中合わせ。
まずはお手並み拝見と言ったところか。
「県市協調」も「対話の重視」も、使い古された言葉で新鮮味はない。
前市長だって始めから県と折り合いが悪かったわけでもなく、気づけば修復できない溝ができていた。
政治の世界には魑魅魍魎が跋扈する。
お花畑で夢見る少女には荷が重かろう。
選挙戦は現職対新人の一騎討ちだが、衆院選の代理戦争の様相も呈していた。
それぞれの思惑が交錯し、現職対反現職の構図も。
敵の敵は味方という構図はやがて行き詰まる。
新市長はしがらみなどないと胸を張る。
だが知らずにできるのがしがらみというもの。
しがらみを断ち切る強かさが求められている。