Dr.パルナサスの鏡

もう来年１月公開モノです。
早いですね～

「Ｄｒ．パルナサスの鏡」７３点★★★


昨年１月に急逝したヒース・レジャーの遺作、
という旗振りだけに終わらない
完成度の高さに驚きました。


予想よりもヒース本人が多く出ているし、
ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルら
跡を継いだ俳優たちとの入れ替わりシーンも絶妙です。


２００７年のロンドンにパルナサス博士率いる
旅芸人一座がやってくる。
出し物は、魔法の鏡。この鏡を通り抜けると
その人が心に秘めた欲望の世界が待っているという。


偶然一座に助けられた記憶喪失の青年トニー（ヒース・レジャー）も
魔法の鏡をくぐることに――というストーリー。


ヒースは鏡の向こうの世界に入るまでを撮り終えたところで
亡くなってしまったそうで、

うまいこと鏡に入ったところからを
ジョニ・デプらが引き継いでるのです。

もともとの題材が思いがけず
不運を好機に変えた
まさに映画のマジックですね。


監督は「１２モンキーズ」のテリー・ギリアム。
個性的な作風でもあり
最近、映画制作予算が捻出できないなどトラブル続きで
いろいろ苦労していたようですが

本作は過去作品よりも世界観が美しくて
その独特のファンタジーワールドに入り込みやすい。


それに特筆すべきはキャストのセンスのよさ。


博士の娘を演じるリリー・コールは
ケイト・モスを彷彿とさせるスーパー・モデルだし

博士と取引をする不敵な悪魔はトム・ウェイツだし。


イメージは「チャーリーとチョコレート工場」に近いかも。
でももうちょっと深く大人っぽい
ファンタジーワールドです。


★1月からＴＯＨＯシネマズ有楽座ほか全国で公開。

「Ｄｒ．パルナサスの鏡」公式サイト