実在の企業をこんなにディスって
大丈夫なのか?
と、ハラハラさせるところが北欧らしさ(笑)
「ハロルドが笑うその日まで」71点★★★★
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ノルウェーの街で
長年、家具店を営んできたハロルド(ビョルン・スンクェスト)。
しかし、店の隣にスウェーデン発の
シンプルで安い、あの家具チェーン店「IKEA(イケア)」ができたことで
ハロルドの店は
閉店に追い込まれてしまう。
同時に妻も亡くし
どん底に落ちたハロルドは
ある計画を思いつく。
それは復讐のために
IKEAの創業者カンプラード(ビヨルン・グラナート)を
誘拐するという計画だった――!
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所々ビターで、かつユーモラスな
ノルウェー映画。
日本でも人気の家具チェーン店「IKEA(イケア)」の
創業者を誘拐する――?!という発想は
めちゃくちゃキャッチーで
そそられますが
実際観ると、ホントに「IKEA」がズバリと出てきているので
(もちろん創業者の名前も実名。笑)
いち企業を名指しで
こんなに大がかりにディスって大丈夫なのか?(笑)と
心配になるのですが
現地でも、別段、訴訟などになるわけでなく
ぜーんぜんOK!な雰囲気なんだそうです。
やっぱ北欧の感覚って
独特だわ(笑)
特に前半は
シリアスと笑いが
ビミョーな混じり具合で
日本人としては
「え?これって笑っていいの?アハハ?」という
若干の取り乱し感があったりするんですが(笑)
乾いたユーモアというのかな
突き抜けていて、
一度つかめば、入り込みやすい。
後半は
ハロルドが誘拐したカンプラードから
「誘拐なら、こうしないと!」と指南されたり
ドタバタがおもしろいです。
それに途中で話に加わる、
無愛想なスウェーデン少女エバ(ファンニ・ケッテル)の
存在がとても効いている。
それにね
「孤独のススメ」(オランダ映画)も86分だったけど
本作も88分と、コンパクト。
節度ある尺が
とっても好ましく感じるのでありました。
プレスの表紙も、センスいいね!
★4/16(土)からYEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開。
「ハロルドが笑うその日まで」公式サイト