*ある日、スタジイの実が送られて来ました。
今日のベイエリア・スウィーツ物語は、先日50人分用ケーキのご依頼を受けた時お話です。
「世界的にご活躍の植物生態学者・宮脇昭先生」
日本一、木を植えた男のお誕生日ケーキです。
オーダーの条件
①宮脇昭先生と同時に2名の方のお誕生日ケーキ
②形は植栽をする時のマウンドを表した形 50cm×38cm×20cm
③詳しい見取り図は提示
④スタジイの実(どんぐり)を入れて
⑤3名の方のろうそく(80本+70本+70本)合計220本をケーキに立てる予定
⑥宮脇先生はフルーツがお好き
⑦ケーキの金額28,000円(消費税・ケータリング料別)
形は植栽をする時のマウントを表した形 50cm×38cm×20cm
製作時間8時間くらいかかったかな。
巨大なマウント型ケーキが出来上がりました。
重さは10キロ以上あるんではないでしょうか。
巨大ケーキにありがちな、見栄えはいいけど、実際食べたら生地はパサパサで
クリームの質が悪いケーキにならないように、
生地をしっとりするように配合にかなり気をつけてココア生地を焼き上げました。
中には、洋梨のコンフィ、プラム、アセロラ、杏、フィグなどのドライフルーツ自家製洋酒漬け、
そして、47%のクリームと、マロンのペーストとクリームのあわせたクリームの2種類をサンド。
見た目が地味なので、内容を豪華に仕立てました。
表面は、チョコレートクリームでコーティング。
前日ケータリング用箱を捜しに、ベイブリッジふもとのホームセンターに行く。
なかなかふさわしい箱、容器、にめぐり合えなかったのですが、とうとう見つけました。
台車でタクシー乗り場まで運んで行く。
植栽の会のIさんに取りに来ていただき、桜木町の高層ビルのフロアに運ばれて行きました。
先生にはケーキの事はサプライズだそうで、
控え室にろうそく220本が植栽されました。
真ん中が宮脇先生です。
80歳のお誕生日おめでとうございます。
世界規模の森林破壊や地球温暖化が加速している現在、
「土地固有の植生を割り出しながら、徹底した現場主義を貫ぬき、国内外で3000万本を越す植樹活動を続けられてきた男」、「日本一多くの木を植えた男」として、今世界中から要請され、大忙しの毎日を送られていらっしゃるそうです。
土地に合った樹種を混植・密植する植樹法は「宮脇メソッド」と呼ばれ、台風、地震、火事から人々から守る本物の森作りの運動を行っておられます。
ケーキのオーダーを受けてから、私もにわかに先生の事を友人から貸してもらった本などで知るにつけ、先生が現場主義で何処にでもご自分の足でその土地に分け入り、植樹をされている事を知り、
又、お会いしてその素晴らしいお人柄に感銘を受けました。
80歳とは到底思えぬお若さで、「お日様のような」人をひきつけてやまぬオーラを発していらっしゃる方でした。 力強い握手をしていただき、体にパワーを送り込まれたような不思議な感覚を味わいました。
植栽の会の方に伺うと「先生は良く食べる(笑)・そしてボルネオのジャングルだろうと何処であろうと、どこにでも歩いて行かれる健脚をお持ち」だそうで、そちらも大変参考になりました。
会場には奥様もいらしていましたが、長く連れ添ってはいるけれども、先生はいつも留守なので、
そのうち「どこかで植えてるんでしょ?」位にバンとして動じない奥様ぶりも大変印象的でした。
家に帰って、私の母にも素晴らしい先生にお会いした事を長々話して聞かせました。
微力ながら、どこかで植栽がある時には、是非参加させていただきたいと思います。
これを読んでいる皆様も、近場ですと、植栽は3時間くらいで終了するそうですので、是非参加されてはいかがでしょう?
日本放送出版協会 新潮文庫
今年から、特別な日、アニバーサリー用ケーキの製作をお引き受けしております。
日常のケーキでは食べられない素材の厳選、形や思い入れをケーキであらわしてみようと思います。
お店にはない、世界で1つだけのケーキの製作なので、十分な打ち合わせを行い、予算に合わせて
お作りして行きます。
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