ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

わかりづらい性能

2007年01月17日 | R100RS モノサス (1992) くろ号

最近でこそBMWは、そのオートバイにわかりやすい「スペック」を与えているが、以前はわかりにくい性能で、ボクたちを混乱させていた。

エンジンはもう何十年も前に基本が決められたスタイル、ドライブトレーンも一貫してシャフトドライブ。かといって数値的なパワーはどう見ても他よりも見劣りしているし、重量も重い部類に入る。車両価格だって約2倍はする。クルマが買える値段だ。

なのに、ずっとこう云われ続けられてきた。

「ベンベは上がりバイクだ。」と。

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他の100万円以下の日本製オートバイが100馬力を超え、最高速度が250キロと謳われている中、ベンベのフラッグシップは60馬力で150万円もした。

普通の判断なら「ナシ」だと思うよ。

ボクもベンベを横目で眺めながら、20台ほどの国産車を乗り継いだ。ハーレーダビットソン、ドゥカティやグッチィも検討した。オートバイにいくらお金を使ったのだろう。

半ば自暴自棄な気持でベンベのディーラーの門を叩いた。

でもボクの場合、これが結果大正解だった。

わかりにくいオートバイはボクの求めていた「何か」をぐっと掴んできた。

世の中には理屈では理解できないことが多いと思っていたが、一番好きなオートバイをボクはアタマで理解しよう、何が自分にとって「アリ」なのかを見極めようとしていたみたいだ。

最近マイブームの「論語」にこう云うフレーズがあった。

子曰く。これを知るものは、これを好むものに如かず。これを好むものは、これを楽しむものに如かず。

(それを知っているということは、それを好むことにかなわない。これを好むことは、それを楽しむことにはかなわない。と、先生は仰った。)

つまり、理屈は感情にはかなわないと云うような意味だと思うが、まさにベンベのオートバイにはそんな「感性に訴える性能」があるような気がする。

やっぱ、わかりにくい話になっちゃったね(笑)。


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