寒くなってくると、走りに出る気持ちが萎えるな。
寒さのために走れる場所が限られるのも、オートバイという乗り物。
そんなふうに冬の間、オートバイとの付き合い方を制限されても、
なんとなくずーっとオートバイを好きでいられるのは
もはや理由なんかでなく、体質みたいなもんだろう。
落語家の桂枝雀が緊張と緩和が笑いを生むと語っていた。
この「緊張と緩和」についてボクはよく考える。
そして、考えれば考えるほど、
ボクたち人間の行動のモチベーションすべてに
この「緊張」と「緩和」は大きく関わっているのだと感じる。
行動・・・・・・たとえば「好きである」ということ。
人間同士の好き嫌いなんて、まったくそうだけど、
オートバイを好きであるという気持ちや乗り続けようとするモチベーションにも
「緊張と緩和」が大きく関わっている。
ただ単に好きであることなんてありえないのだ。
例えあったとしても、それは一時の気の迷いみたいなもんだ。
オートバイを走らせることは緊張の塊に違いない。
走らせることは大好きだけど、それには緊張感が伴っている。
だから走っているときに癒しを感じるような人は
おそらくすぐにオートバイに飽きてしまうか、
よっぽど、日常に緊張を伴っている人なんだろう。
人には実は緊張を求める性向があるのだろう。
しかし、その本質は、その先にある緩和を求めている。
充実でなく、その先の虚無を。
クライマックスでなく、その先の終焉を。
生ではなく、その果ての死を。
そして、そこにたどりついた人は知るのだ。
終わりこそ、始まりである、と。
タイヤとマフラーと紅葉の落ち葉のカットもいいですね。
どうしたらこんな写真が撮れるのでしょう?
観察力とセンス?
私もこんな写真を撮りたいですね。