ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

今年も冬は訪れて、また春を待つ日々が始まるのだ

2024年12月14日 | 日記・エッセイ・コラム


ボクが住んでいるのは県内にあっては寒い方だけれど

所詮、太平洋側なので真冬でもまあそれほどでもない

雪も降るけど、積もっても夕方にはほとんど消えてしまうことが多い

いつもオートバイで散歩しに行くのはここよりもっと山の方で

15分も走れば標高も500mを越えてしまうので

冬には常に路面凍結の不安がある

12月はまだギリギリなんだけど

一日中陽の差さない山影や渓流沿いの道路

あとやっぱり橋の上はどこも危ない



いつもは作手(つくで)まで行って

そこから日によってさらに北の段戸山へ向かったり

三河湖の北側を山越えしたりするんだけど

もうそろそろ作手から先はかなり(路面状況が)怪しくなってきた

千万町(ぜまんぢょう)の先の峠道は一日中ずーっとウエットだし

峠付近の路面は乾いてるような体(てい)だが黒々と鈍く光ってかなり怪しげ

こんな状況で気温が氷点下に落ちれば間違いなく凍結するだろう

その先、国道301号線に合流してすぐの切通はもう警戒レベル

山から染み出したお漏らしのような水溜まりが凍っていた

もちろん凍結イコール転倒とはならないんだけど

操作によっては事故につながる状況であることに間違いない



この日は風がほぼ無くて

日向はホッとする暖かさではあった

いつもの「涼風(の里)」に乗り入れて自前カフェを開く

通常のOD缶やアルコール燃料はすでにちょっと効率が落ちている

プロイソブタンのOD缶が冬にはいいけど

急いでいるわけでもないので

のんびりとヤカンから湯気が上がるのを待つ



今年も例年のごとく意味もなく何度もここへ来た

オートバイ乗りも年季が進むと走るルートが決まってくるものだ

若いころは、それをツマらなくて退屈だと思ったりする

刺激は確かに少ないかもしれない

でもライディングの楽しみが詰まった良いルートがあるなら

何度走っても全く飽きないものだ

それに幸いにも日本には四季があって

同じ景色でも日々少しずつ変化していく季節を楽しむことも出来る

馴染みのサクラや馴染みの紅葉があり

山や田畑、鳥や空や雲や

川の流れに風の息吹に

四季それぞれの表情がある

飽きもせずに同じ散歩道を走られるのは偏(ひとえ)に彼らのおかげだ



先日車検を終えたばかりのクロ介くん(R100RS擬き)はといえば

オカメ(エンジンのフロントカバーのこと)の下からのオイル漏れを経過観察にしていたが

ガレージの中に染みを作るようになったのでやはり修理することにした




ボクサーツインのオカメからのオイル漏れは

ほとんどがジェネレーターのシャフトのシールの劣化だ

その他にその下にある茶筒(イグニッションパルスセンサー)のOリングの劣化

あとエアクリーナーのブリードから出るオイルが垂れることもあるそうだ

今回はシャフトのシールが劣化してオイル漏れしていたのだが

ついでなので茶筒のOリングもあわせて交換した

何度も云うことだけどこのクロ介

ボクが手に入れるまで15年くらい店頭で店番していた

走行距離は12000kmとまだ少なく

外観上はどこからもオイル漏れは見られなかったが

全く動かさずに15年

ゴムやプラスチックの劣化具合は正直よく分からない

分からないけど劣化しているには違いないので

納車の時にざっとリニューアルしたけど

走りながら、馴染ませながら出てくる不具合をひとつずつ潰してきた

フロントフォークのシールやリアショックのシール

シフトシャフトのシールやニュートラルスイッチ、オイルプレッシャースイッチ

プッシュロッドのシール

そして今回のジェネレーターシャフトシール

納車時にちょうどセルモーターが死んだのでそれも交換してくれている

つまりOHVボクサーの定番の劣化個所は一通り終わった感じだ

金属系の劣化は走行距離に左右されることが多いので

30000kmにようやく到達したクロ介にはまだ先の話かな

車検の時にスロットルワイヤーの同調を頼んでおいたんだけど

これ、やっぱりすごく重要で

アイドリングからの回転上昇がパーフェクト

この辺りが古いオートバイの真骨頂かと思う



アイドリングはいま750rpmくらいで安定する

そこからスロットルを開けると身震いすることなくスーッと回転を上げる

こういうのって自分でできるといいなと思うけど

やっぱりプロのメカニックにはかなわない

ネジの緩め方締め方だってレベルが違うと感じるし

音や手触りだけでそこからボクの何倍も何かを感じることが出来る

本当にすごいよね

とにかくエンジン絶好調で走るのが楽しい

ゴムパーツの劣化はほぼ潰せたので

あとは激しいオイル消費だけかな

来年はクロ介で北海道へ行こう

北海道のペースは正直SRではしんどい

いやまだわからんけど




12月の半ばなのに今年は木々の落葉が遅いね

むしろ紅葉真っ盛りといった感じで

まだまだお山は華やかに色づいて見せる




けれどここに来て寒気の流れ込みは本格化してきたのか

北海道や東北の日本海側はすっぽりと雪に覆われたみたいだ

そのうち南岸を低気圧がかすめればこの地方でも雪がちらつくだろう

もう山を入るのはここまでかな

こんなに山は綺麗だけど

路面温度が低くてワインディングを楽しめない



今年も冬がやってきた

いつものように馴染みの景色たちにしばしの別れを告げて

春を待つ日々がまた始まる



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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (龍太朗)
2024-12-15 07:29:47
お久しぶりです。
SR懐かしいです。いいですね。
19の夏、バイトして初めて買ったバイクが中古のSR400でした。あれから40年以上の年月が経過してしまいましたが、今でもSRの乗り味忘れられません。
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Unknown (exit)
2024-12-15 12:41:54
龍太朗さんこんにちは

R100を持て余す程じいさんになったら何に乗ろうと考えていたら、いつでもその気になれば買えるはずだったSRが生産終了。
つい買ってしまいました。
とてもよいですSR。
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Unknown (exit)
2024-12-15 23:14:13
> exit さんへ
> 龍太朗さんこんにちは... への返信

その選択があったのですね。
私も体力に自信がなくなって春にRnineTを手放し、お散歩用にモンキー125に乗り換えたんですが、やっぱり物足りなくて、この秋にモトグッチV7を増車しました。いつまで乗れるか分かりませんが、もう手放さずにおこうと思ってます。
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Unknown (exit)
2024-12-16 10:57:41
お、縦置きクランク仲間ですね
グッツィのエンジンってドリューって軽々回りますよね、あれほんと気持ちいいです

排気量や気筒数とかはどんなでもいいんですけど、トルクが3.0前後は必要かなと思います
それ以上ならオートバイとしてボクの感覚は認識してくれるようです

そちらはもう雪ですかね
春が待ち遠しいです
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Unknown (exit)
2024-12-17 01:39:23
> exit さんへ
> お、縦置きクランク仲間ですね... への返信

はい。私の場合は、ズボラな性格なのでチェーンドライブには戻りたくなくて。😅
エンジンは、OHVの特性なのか良く分からないですが、まさにドリュルルって感じの鼓動が生き物見たいで新鮮です。昔見たホンダGL400 500を思い出しました。中高生の時代Z400FXやZ400LTDが売れてた頃、私は親の期待を一心に受けて受験勉強に励みつつ、不良友達のバイクを見て憧れるだけの日々でしたが、懐かしき良き時代でした。
金沢は12月入ってほぼ毎日冷たい雨が降ってます。
低い灰色の空が延々と続く北陸の冬が始まりました。いっそ真っ白な雪があたり一面を埋め尽くしてくれたら、よほど気分が晴れるのですが。春が待ち遠しい季節です。
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