ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

ここまでの長い長い時間は真の理解のための必然だった SRラプソディ その3

2024年02月10日 | SR400 RH16J(2019)シータ


このごろのその日暮らしは

あー、と思いついては

おもむろに(気になる箇所を)覗いてみる

そして、あーやっぱりか

と(不具合箇所の)手直しにかかるか

あるいはピカピカパーツたちを磨きにかかる

そんな感じだ



別に愚痴りたいんじゃなくて

激しい落胆の拠り所が欲しいから書かせてもらうのだけど(いや本当に)



誰にだって単なる見落としや見当違いならあるだろう

でもそれを生業とする者ならばどうだ

中古車販売において販売店の責任は大きいはずだ

昨日免許を取ったばかりの20歳の女の子だってお客さんになりうるのだ

重要度の高いブレーキ周りのチェックを忘れるなんてことがあるのだろうか?



実は今回購入した中古のSR

ブレーキパッドが摩耗限界を超えていた

でも

それに気付いたのは別の不具合からだった



しばらく走った後

再始動しようとするとエンジンの始動に手間取るのだ

フューエルインジェクションなので始動は容易い現行のSR

それはちょっと予想外で

そのたびに空キックを数回かましてやる必要があるのだ(ガス抜き)



プラグでも見てみるか、とプラグキャップに手を掛けたらグラリと動いた

その時は、SRの振動って強烈なんだな

こわいな、とちょっと笑ってしまったボクだった

そのまま外しにかかる

ごそごそと覗き込んでいると

今度はプラグの右斜め上に何かのケーブルがぶら下がっているのを見つけた



それはプーリーから脱落した戻し側のスロットルケーブルだった

「いやーんSRったら…こわいー」

じゃねェーんだよ

いくら振動激しくてもプーリーからケーブル外れるか?

じゃあこのプラグの緩みも怪しいな



ふいにその時ちょっと気になっていたことが脳裏に蘇った

納車の時にフロントブレーキのキャリパーがダストまみれだったことが

気になったのだ、見てないのか?と

スライドピンを抜くだけでキャリパーは外せるので

取ってみたらば「ビンゴ!」

じゃねェーんだよ

ピストン側のパッドはインジケーターの溝がほぼゼロ

ピストンもキャリパーもダストまみれ



メルカリで買ったんだっけ?

だまされちゃったー

こわい、自己責任だもん、自分がしっかりしないとね

ウソ

オートバイ屋さんで買いました



もともと嫌いじゃないから自分でせっせと手直しするんだけど

正直もうあの店にはいかないと思う

いつものテックさんに「申し訳ないけど……」と

他店購入車のメンテをお願いしてみたら

快く引き受けていただけたのがせめてもの救いか



でもSRってメンテがしやすい

キャリパーもシングルだし

タペットもIN OUT一組

部品はみんな剥き出しだし

インジェクションなので燃料ポンプが面倒かな

タンク外すのにパイプやケーブルまであるから

昨日はエアエレメントにタンポポの綿毛が残ってるの発見

いつ吸い込んだヤツやねん



なんやかんやでひと通り触ってやって

おかげでSRとの親密度はいっきに深まった

それはそれでよかったけどさ

タイヤにヒビがあるな、とか

ブレーキオイルちょっと汚いな、とか

取説もおまけ工具もないんだ、とかね

そんなのはいいんだよ

ただね

信頼関係を築く前にその気も無くなることがなんだか切ないのよ



本当はね

どうでも良いからもっとSRで走りに行きたいよ

本当にヤバいくらいかわいいやつだ

すべてが予想以上でうれしい

こんなにボクに響くオートバイなら

もっと早く出会いたかったと少し後悔している

けれど

出会うタイミングには本当に微妙な機微があり

20代や30代でSRに乗っていたら

こんなにも心惹かれなかったかもしれないとも思う

改めて数えてみたら

このSRで32台目のオートバイだった(我ながらちょっと引く数字だ)

本当にありとあらゆる種類のオートバイの果てに

SRを手に入れたことは

やはり必然だったのかもしれない

本当にこれが生涯最後のオートバイになるんだと思うけど

ボクが免許を取ったとき(1980年)にはもう販売されていたオートバイに

40年も経って最終的に出会うなんて

まるでチルチルとミチルになった気分だ

SRとボクのキャリアには不思議な縁があるのかもしれない



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