2021年下半期第166回直木賞受賞作。
今村翔吾著「塞王の楯」と同時受賞、角川書店刊、443頁の大作。
天正6年(本能寺の変の4年前)、信長を裏切って摂州有岡城に立てこもった荒木村重は、城内諸将の掌握に苦心していた。
そこで村重は、地下牢に幽閉した黒田官兵衛(信長の使者)のもとをしばしば訪れていた・・・。
何とも不思議な行動だが、強大な敵に対応する村重の苦悩の為せるところだったのだろう。
物語は、城内に発生する個々の事件の追及に力点を置いたミステリータッチになっていて、あまり興味がわかなかった。