アーバンライフの愉しみ

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司馬遼太郎著「短編全集⑩」

2020年02月20日 | 読書三昧

 

引き続き、同氏の「短編集」を読んでいる。1965~66年発表の14編を収容。788頁。

 ①蘆雪を殺す
 ②権平五千石
 ③きつね馬
 ④加茂の水
 ⑤絢燭たる犬
 ⑥倉敷の若旦那
 ⑦アームストロング砲
 ⑧王城の護衛者
 ⑨嬖女(めかけ)守り
 ⑩殺生関白~豊臣家の人々第1話
 ⑪金吾中納言~豊臣家の人々第2話
 ⑫美濃浪人
 ⑬宇喜多秀家~豊臣家の人々第3話
 ⑭北ノ政所~豊臣家の人々第4話

やはり面白いのは、先の11巻でもご紹介した連作「豊臣家の人々」。
秀吉閥の話だが、水飲み百姓から天下人になった秀吉を囲む人々の悲喜劇を描いている。

第10話の「殺生・・」は、 秀吉が姉の子の「孫七郎:秀次」を世継ぎとして取り立て、豊臣政権を継がせようと関白までにしてはみたが、戦は下手で大負けするし、挙句の果て辻斬りまでするに及んで自死させ一族は刑殺したという話。

他には、幕末京都守護職として倒幕勢力と対峙した会津藩主「松平容保(かたもり)」の生涯を描いた「王城の護衛者」が圧巻。また、英明な藩主として高名だった島津斉彬亡き後、 薩摩藩を率いた久光のダメ振りを描いた「きつね馬」が面白かった。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★)

 

 

 


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