自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★ドクターと電子カルテ

2005年05月10日 | ⇒トピック往来
 先日、風邪をこじらせ金沢の病院(独立行政法人)に行きました。この病院では去年11月、電子カルテが導入され、各科に分散していた患者のカルテが一つの端末(パソコン)で閲覧できる「1患者1カルテ」が実現しただけでなく、同じ端末で心電図やX線写真なども瞬間に見ることができるようになりました。また、診察が終了した時点で診療費が計算されるので、不評を買っていた「会計30分待ち」も解消されたのです。

 待合室で順番を待っていると、面白いことに気がつきました。内科には第8診察室まであって、たとえば、「○○さん、1シンにお入りください」と医師のアナウンスがあると、呼ばれた患者は第1診察室に入るわけです。よく聞いていると、第5診察室の医師は「○○さん、5バンにお入りください」と言っている。本来なら「5シン」とするところを「5バン」と言っているのはなぜか。「5シン」だと「誤診」の意味もあり、ゴロが悪い。だから、あえて「5バン(番)」と…。これは私の推測です。念のため。

 もう一つ待合室で気付いたことがありました。待合室にはモニターがあり、医師が30分ごとに予約を受け付けた患者の数がどこまで診察を終えているか棒グラフで表示されます。電子カルテがスタートした去年11月に行った時は、ある医師の進ちょく率がとても遅れていました。午前11時なのに午前9時00分-9時30分の受け付け分の表示となっているのです。つまり、1時間30分は遅れていたのです。

 当時、待ちあぐねた患者が看護師にその理由を尋ねると、看護師は「先生は不慣れなもので…」と返事に困っていました。その医師は丁寧な診察で評判なのですが、パソコンのキーボード入力が苦手らしく電子カルテの入力に時間がかかっていたのでした。あれから6ヵ月余り、その医師はどうなったか。驚くなかれ、ほぼリアルタイムで棒グラフが表示されているではないですか。世間では、「キーボード適応年齢は45歳まで」と言われています。見たところ50歳半ばの医師。おそらく、特訓したのでしょう。やればできる。その努力の跡がモニターに浮かんで見えました。

⇒10日(火)午前・金沢の天気
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする