花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

夏、ブルー(1)

2021-08-27 | 植物 花

蝶の幼虫の頭を軽く触ると、黄色い角を出して威嚇します、もうすぐ蛹になって蝶の誕生です。

幼虫の姿からすると想像を絶する美しさへの変化です。

今日から、"夏、ブルー” と題して、夏に咲く青色の花々を挙げてみます。

最初の一回目は、「タヌキマメ」と「オカタンサス」の花にしました。

<「タヌキマメ」(狸豆)>

総状花序に、鮮やかな青紫色の蝶型の花を咲かせます、草丈は、1M位になります。

茶色の毛深い萼が、目立ちます、此の毛が、狸の体毛に準えて「狸豆」の名前が、付いたとか

亦、別の理由として、開花した花が、狸の顔に似ているからとの説も有りました。

もう一つ着け加えれば、萼が、狸のぶらりと下がった<陰・>に似ているからとも ・ ・ ・  

花後に、萼が、楕円形の果実を包み込み、黒く熟して、弾け飛び出します。

学名 Crotalaria sessiliflora の由来は、ユニークで、ギリシャ語の cotalon (玩具のガラガラ)からとか

熟した種子が、振ると鞘の中でガラガラと鳴るので、此が学名になった由

亦、英名は、rattlebox スマートな命名です。

マメ科、タヌキマメ属、一年草、日本、中国、朝鮮半島に分布




 名前の由来の一つの説、”狸に顔” に見えますか


下図は、果実の鞘が熟して、縦に溝が入った面白い形の種子が、飛び出します。

  

次は、今が盛りの「オタカンサス」です、「タヌキマメ」の花に何処か似ています。

<「オタカンサス」>

唇型の2枚の青紫色の花弁が、上下に開き、中心に細長い白い斑模様を猫の目に見立てたもので

別名「ブルーキャッツアイ」の名前が付いています。

草丈1M位まで伸び、葉は、対生します。

花言葉が、”心変わり” 、猫の目がクルクル変化するから

ゴマノハグサ科、オタカンサス属、半耐寒性多年草、南アメリカ原産、学名   Otacanthus caeruleus

英名    Blue Cat's Eye、Brazilian Snap Dragon(ブラジルの「金魚草」)Amazon Blue

 


別名「ブルーキャッツアイ」、猫の眼に似てますか ・ ・ ・ <画像借用>

<各画像は、クリックで拡大表示します>


夏の赤色

2021-08-25 | 植物 花

”夏の赤色”  と題して、「ゴジカ」の花と「トウゴマ」の果実を載せてみました。

最初は、「ゴジカ」(午時花)の赤い花です、夏の炎天下に咲く赤い夏の花です。

<「ゴジカ」>

名前の由来が、”丑の刻(午前11時から午後2時)” の時刻に開花するからとか

実際は、正午頃咲いて、翌朝早く落下します。

面白い命名の理由です、一日花で、花が、開花の状態で、落下します、「椿」の花の落下状態に似ています。

木の回りは、落下した花で、花の絨毯の様な風景になります。

花色は、両性花で、花径約4cm位、赤み掛かった橙色です、葉は、細長い鋸歯で互生します。

アオギリ科、ゴジカ属、非耐寒性一年草、インド原産、学名 Pentapetes phoenicea

英名 Midday flower、別名「ペンタペデス・フォエニケア」、「ヤラクキンセンカ」(夜落金盞花)



次は、「トウゴマ」(唐胡麻)の実です。

<「トウゴマ」>

花は、総状花序に赤い雄蘂と黄色い雌蘂の花を咲かせますが、見栄えがイマイチですが

花の代わりに、棘棘の赤い実が、見栄えを代役します。

枝、茎、葉脈も赤色で、花の見劣りを支えます。

花と実が、同時に着けるので、比較ができ、其の差が、歴然とします。

葉は、掌状で、5から10裂して、色も豊富なので、観葉植物としても愉しめます。

 蓖麻子油(ヒマシユ)の原料の「唐胡麻」ですが、秋には、葉茎が赤く染まり、黄緑色の花を咲かせます。

雌雄同株で、花序の上部には、雌花、株には、雄花を咲かせ、同時に赤い実も着きます。

掌形の葉は、艶やかで観葉植物としても愛でることができます。

エジプト、インドでは、古代から栽培していたそうです。

トウダイグサ科、トウゴマ属、非耐寒性j常緑低木、東アフリカ、インド原産

学名 Ricinus communis英名 Castor beans、Castor oil plant、

別名「ヒマ」(蓖麻)、学名の Ricinus  は、ラテン語でダニの意味するとか、果実が、<ダニ>に似ています。




 

   下図は、熟した果実                                                       下図は、  種子、確かに<ダニ>に似ています。

亀吉

下図は、夏の頃に咲く黄色い葯を多数着けた尾花(上)と奇妙な形の花被の雌花(下)です。

<各画像は、クリックで拡大表示します>

赤色の次は、過去記事の<白色の花>です、再掲載します。

夏、キョウチクトウ科の花(1)

キョウチクトウ科の花(1)は、今回、「サンユウカ」(三友花)と「キバナキョウチクトウ」を挙げてみました。薄くて純白の花弁が、夏を象徴していて、涼しげです。 <「サン......

今、ナス科の花(2)

2021-08-19 | 植物 花

今日は、”ナス科の花(2)” として、「リシアンサス・ランドネッティー」と「シホウカ」を挙げてみました。

前回の”ナス科の花(1)” では、一年草や多年草でしたが、今回は、常緑低木に属するもの達です。

 

「リシアンサス・ランドネッティー」

「ソラナム(リシアンサス)・ランドネッティ」も 暗青紫色で中心が黄色の花を咲かせています。

同じナス科の「ナス」(茄子)や「ジャガイモ」(馬鈴薯)の花に似ています。

四季咲きの花ですが、今頃の花の色が、一番冴えている様に思います。

他に、ナス科には、「シホウカ」、「ツルハナナス」、「ルリヤナギ」

「フユサンゴ」、「ヤマホロシ」、「ナス」、「ツノナス」等々

ナス科の総称を「ソラナム」としますので、流通名で「ソラナム」とします。

ナス科、ソラナム属、常緑低木、南アメリカ原産、学名 Solanum rantonnetii=Lycianthes rantonetii

英名   blue potato bush、paraguay nightshade別名「ソラナム」


Cimg20182_2

下図は、次に載せる「シホウカ」との見分け方の一つの葉の形です。

 

次は、上に載せた「リシアンサス・ランドネッティー」に似た花を咲かせる同じナス科の「シホウカ」(紫宝華)です。

 

<「シホウカ」(紫宝華)>

青紫、白色の「茄子」の花に似た咲かせます。

「リシアンサス・ランドネッティー」と「シホウカ」の両者、見分け難いのですが

葉の形で判別は、容易です。

即ち、前者の歯の形は、長細い卵形に対して、後者には、切込みが在るので、カンガルーの足跡に似ていて

別名 「カンガルーアップル」の名前が、付いた理由との事ですが、イマイチ疑問符が ・ ・ ・ 

茎が、暗紫色で、一層、立姿が、優雅です。

草丈 1から2m、花径 3から4cm、果実は、「茄子」の実に似て長細い水滴型です。

食用にもなるとのことですが 確かなことは

ナス科、ナス属、非耐寒性常緑低木、オーストラリア、ニュージーランド原産、学名   Solanum aviculare

英名  Kangaroo Apple 、別名「カンガルーアップル」、「ソラナム・アビキュラーレ」

 

下図は、「シホウカ」の葉です、「リシアンサス・ラントネッティー」の葉とは、違うのが解ります。

別名「カンガルーアップル」は、この葉の深い切込みの形が、カンガルーの足に似ているからとか ・ ・ ・ 疑問符

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今、ナス科の花(1)

2021-08-17 | 植物 花

今、”ナス科の花(1)”  と題して、「ニーレンベルギア」と「ブロワリア」の花を挙げました。

「茄子」の花に似た、涼しげな可憐な花達です。 

<「ニーレンベルギア」Nierembergia spp.>

白色、淡い紫色の盃型の花を咲かせます、直立する立性のものや、匍匐性のもの等、種類が多く有ります。

立性のスコペリア種「ニーレンベルギア・スコペリア」Nirembergia scoparia 

以外に, レペンス種   Nierembergia repence、セルリア種 Nierembergia coerulea 等が有ります。

数多い園芸種の仲でも、青紫色の花弁の中心が、黄色の「セルレア」N.caerulea  が、人気です。

別名「イトバギキョウ」糸葉桔梗 ですが、葉が、細長い線状で、花が、「桔梗」の花に似ているからとか

同じナス科の「ギンパイソウ」(銀盃草) Nierembergia rivularis   の仲間です。

ナス科、アマモドキ(ギンパイソウ)属、アルゼンチン原産、半耐寒性多年草

学名   Nierembergia spp  英名   Cup flower   別名「アマモドキ」(亜麻擬)、「イトバギキョウ」(糸葉桔梗)




下図は、「ニーレンベルギア・セルレア」


次も夏の長い期間愉しめる「ブロワリア」です。

<「ブロワリア」>

筒状花の先端が五裂し、花径5cmにもなる大きな花です。

別名「タイリンルリマガリバナ」が付けられています、<マガリバナ>とは、妙な命名ですが

5枚の花弁が、全て同じ形で無いので、<マガリ/いびつ>の名前が、付いた由

最も、小さな花の   Browallia viscosa   等の品種も有る様ですが

一般には、今日、載せる「ブロワリア スペシオサ」B.speciosa  が、多いようです。

ナス科、ブロワリア属、非耐寒性一年草、コロンビア原産、学名 Browallia speciosa

英名   Bush violet、Sapphire flower、Lovely browallia 

別名「タイリンルリマガリバナ」(大輪瑠璃歪花)

 




< 各画像は、クリックで拡大表示します>


過去に挙げた記事の再掲載です、”此の時季のゴマノハグサ科の花” と題した記事です。

此の時季のゴマノハグサ科の花(6)

此の時季に咲く「ベロニカ」Veronica spp. の花を挙げてみました。「ベロニカ」は、ゴマノハグサ(オオバコ) 科、ベロニカ属の総称で、世界には、300種程の種類が有......

「バーベナ」3種

2021-08-15 | 植物 花

「バーベナ」Verbena Hybrids  は、3から4月に懸けて多彩な色の花を咲かせるクマツヅラ科の花です。

<「バーベナ」>

穂状花序に多数の「サクラソウ」に似た花を咲かせ、春には、至る所で此の花を愉しむことができます。

クマツヅラ科、バーベナ属、一年草(多年草)、南北アメリカ原産、学名 Verbena Hybrids

英名 Garden verbena 、「ビジョザクラ」(美女桜)の別名も付いています。


他に、「バーベナ」は、多くの園芸品種を愉しむことができます。

今日は、此の時季に咲く「バーベナ・ボナリエンシス」(三尺バーベナ)、

「バーベナ・ハスタタ」、「バーベナ・リギタ」の3種を挙げてみました。

日本にも、薬用ハーブの「バーベナ・オフィシナリス」Verbena  officinalis が自生しています。

直立した茎の先端に細長い花序を出して小さな花を少数咲かせます。

原種系ですので、他の「バーベナ」より少し貧相に見えます。

 

<「バーベナ・ボナリエンシス」(三尺バーベナ)>

匍匐性の品種が、多いなかで、立性なのが、特徴です。

断面が、四角形の茎が、立ち上が分枝分枝して、円錐形の集散花序をつくり、花冠が、5裂した

小さな筒状花を多数、下から上へ咲かせます、花冠の色は、紫色、筒状部は、赤紫色です。

花序径3Cm、草丈100Cm位、耐寒性多年草、南アメリカ原産、帰化植物

クマツヅラ科、クマツヅラ属、学名    Verbena  bonariensis 、英名   Purpletop vervain、Tall vervain

別名 「ヤナギハナガサ」(柳花笠)、「三尺バーベナ」

次も立性の「バーベナ・リギダ」です。

<「バーベナ・リギダ」>

此の花も原種系なので、上載の「三尺バーベナ」と似ています、青紫系の色の小さな花を咲かせます。

白色の花を咲かせる「バーベナ・リギダ  ’ポラリス’ 」等の品種も

「三尺バーベナ」と比較すると、華やかさは、少し劣る様な気がしますが

宿根性の「バーベ」も花期も長いのが特徴で、品種は、「ベノサ」、「ポラリス」等が有ります。

クマツヅラ科、クマツヅラ属、耐寒性多年草、南アメリカ原産

学名  Verbena rigida、英名  Sandpaper verbena


次は、「バーベナ・ハスタータ」です。

<「バーベナ・ハスタータ」>

春に咲く「バーベナ」、別名「美女桜」とは、少し雰囲気が違います。

茎の先端に穂状の花序を出して、何本かの分枝をして、直立します。

花は、基本、小さな淡青紫色、花穂の下から上へと数個くらい花を咲かせます。

他に、「ハスタータ ’ピンクスパイヤー’」、「ハスタータ ’ホワイトスパイヤー’」、「ハスタータ ’ブルー」等

ピンク、白、青等の品種も作出されています。

花序高5から10Cm、草丈30から80Cm位

茎には、4枚の稜が在って、葉は、披針形で対生します、ハーブティ、薬用等に利用されます。

クマツヅラ科、クマツヅラ属、耐寒性多年草、来たアメリカ原産

学名    Varbena hastata、英名   Blue vervain、別名「ホコガタハナガサ」、「ブルーバーベイン」



他に、似た植物には、「アレチハナガサ」Verbena brasiliensis