花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

夏のキク科の花

2019-09-25 | 植物 花

晩秋の頃迄咲き続けるキク科の花を2種挙げてみました、先日も載せましたが

少し添削して、再度載せてみました。

「ユーバトリウム・コエレスティナム」と「アゲラタム」です。

<「ユーパトリウム・コエレスティナム」>


散房花序に頭花を咲かせて、筒状花から糸状の雌蘂を伸ばすので、「アゲラタム」の花の様に

花の姿が、「アゲラタム」同様、ポンポン状になります。

「フジバカマ(藤袴)/ユーパトリウム」Eupatorium fortnei の仲間です。

草丈が、120cm位に迄高くなり、草丈が低い(30cm)位の「アゲラタム」との違いです。

亦、葉の形からも両者の違いが解ります、「アゲラタム」の葉が、卵形や丸形に対して

「ユーパトリウム・コエレスティナム」は、葉の先が尖っていて、三角形です。

キク科、コノクリニウム/ユーパトリウム(以前)属、耐寒性多年草、北アメリカ原産

学名 Eupatorium coelestinum=Conoclinium coelestinum、英名 Mist flower

別名「セイヨウフジバカマ」(西洋藤袴)、「ミスト フラワー」

「ミストフラワー」は、花の姿が、”霧” の様に”煙った” 様相からです。

<「アゲラタム」>

軟らかい質感の花を、次々と咲かせます、「アザミ」の花にも似て、舌状花が、細長いので ”ポンポン” の様に見える花です。

次に挙げる「ユーパトリウム・コエレスティナム」にも似ていますが

葉の形状が、多少違うので区別できます。

アゲラタム属は、中南米に40種位自生しているとのことですが

主に植栽されているのは、ホウストニアヌム種を中心とした其の園芸種とのこと

花色は、青紫、赤、桃、白色と多彩です、草丈の低い品種や高い品種が有ります。

”アゲラタム” とは、ギリシャ語で 長期間 ”色褪せない、年をとらない” の意味で

開花期が、長いことと、花の色が、長く鮮やかさを保つ故の命名と記されていました。

葉の形が、卵型や円形で、葉の先が、尖る「ユーパトリウム・コエレスティナム」とは、多少違います。

キク科、アゲラタム(カッコウアザミ)属、非耐寒性多年草(一年草)、中南米原産

学名 Ageratum houstonianum、英名 Ageratum、Floss flower、別名「カッコウアザミ」(郭公薊)

「アゲラタム」と「ユーパトリウム・コエレスティナム」の違いは、下図の様に葉の形の違いです。

前者(左)の葉は、丸味を帯びていますが、後者(右)は、先端が尖った三角形です。

草丈の大小の違いは、前に記した通りです。

左図=「ユーパトリウム・コエレスティナム」の葉、右図=「アゲラタム」の葉

<各画像は、クリックで拡大表示します>


「メキシコヒマワリ」の追加

2019-09-18 | 植物 花

夏と秋が鬩ぎ合う空の下、「パンパスグラス」Pampas Grass の銀の穂が秋風に揺れます。



今日は、キク科の 「メキシコヒマワリ」と「キクイモ」の花です。

「メキヒコヒマワリ」、別名「チトニア」は、花期が、終わりますが、「キクイモ」の花は、今が盛りです。

<「チトニア・ロツンディフォリア」>

”赤い「ヒマワリ」” と称される「チトニア」には、「メキシコヒマワリ」、「ヒロハヒマワリ」

「ボリビアヒマワリ」、「ガリバーヒマワリ」等々の他の和名が付いていますが

舌状花の形が「ヒマワリ」に似ている故の命名の様ですが、同じキク科でも咲き方が多少違って

「ヒマワリ」が、多少横上向きに咲きますが、「チトニア」は、上向きに咲く違いが有ります。

学名も「ヒマワリ」の Helianthus に対して、「チトニア」は、Tithonia ですから

「ヒマワリとは違う仲間なのが解ります、花色は、緋赤、橙色、黄色等が有ります。

草丈が、2M位にもなり、先端に花茎が長い一重の一輪花を咲かせるので、見上げるようになります。

古代インカ帝国の国花とのこと、照り輝く様な色彩が ”インカの太陽 ”を象徴してるようです。

キク科、チトニア(ニトベギク)属、非耐寒性一年草、メキシコ、キューバ、中央アメリカ原産

他の別名「ニトベギク」、学名 Tithonia rotundifolia、英名 Mexican Sunflower


次は、「キクイモ」(菊芋)の花です。

ネットで、「キクイモ」を検索すると、菊芋レシピが多数ヒットします。

「じゃがいも」の様な塊茎を食用にできるからですが、花も見捨てることができません。

頭状花を上向きに咲かせた花の舌状花の先端が、3裂して「ヒマワリ」の花に似ています。

全世界に飼料として、特に第2次大戦後の食糧難の時には、大分御世話になったとのことですが

其の後、野生化して、現在では、侵入生物として ”悪者” にされています。

糖尿病に対する薬効も有る由、料理のレシピには、<天麩羅>、<ギラタン>、<肉ジャガ>

<クリームシチュー>等々の料理の紹介が載ってました。

花は、「菊」の花に似て、塊茎が芋、味が、アーテチョーク なので、此の名前が付いたとか。

キク科、ヒマワリ属、多年草、北アメリカ原産、学名 Helianthus tuberosus

英名 Jerusalem artichoke、別名「アメリカイモ」、「ブタイモ」、「トピナンブール」

「サンチョーク」、「ヒマワリサンチョーク」等々



<各画像は、クリックで拡大表示します>

例によって過去の記事の再掲載です、窓には今回と同じ様に、「パンパスグラス」の画像でした。

 
キョウチクトウ科
「パンパスグラス」の開花が、夏の終わりを告げます、秋の風が吹き抜ける季節も間近です。今が盛りのキョウチクトウ科の花を2種載せてみました。「キバナキョウチクトウ」......
 

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スズメウリ」を育てる №10

赤味を増してきた実と緑の実が、混在しています。




夏の名残り、八重咲きの「ヒマワリ」

2019-09-11 | 植物 花

夏を謳歌してきた「ヒマワリ」も最後の輝きを放っています、今日は、八重咲きの「向日葵」を挙げてみました。

最初は、縫いぐるみのテディーベアー似似てる故に名付けられて「ヒマワリ」

<「ヒマワリ 'テディーベアー’」>

「ヒマワリ」は、キク科、ヒマワリ属の非耐寒性一年草、北アメリカ原産

学名 Helianthus annus、英名 Common sunflower

別名「ヘリアンサス」、「ニチリンソウ」(日輪草)等

頭状花序に、周りを舌花で、中心が筒状花で構成する花が、多いのですが

今回は、矮性の八重咲き「’テディーベアー’」です。

小さな花弁が、中心迄密生するので、モコモコ感がして、丸で、縫いぐるみの テディーベア です

学名 Helianthus sunflower 'Teddy Bear'、英名 Teddy Bear Sunflower



’テディーベアー’ の名前は、花弁の様子が、縫いぐるみ テディーベアーの毛並みに似ているからとか

 

八重咲きの種類には、花弁が、「テディーベアー」より 密で無く、周りの舌状花が大きい

「ひまわり ’東北八重’」が、有ります。


ナス科の花

2019-09-02 | 植物 花

ナス科の花3種、「ニーレンベルギア」、「ブロワリア」、「リシアンサス・ランドネッティー」の花です。

青紫色が ”夏色” の花々です、夏に暑さに涼味を添えて涼しげです。

皆、ナス科だけに「ナス(茄子)の花に似ているのが特徴です。

<「ニーレンベルギア」>

初夏から長い間、愉しんだ「ニーレンベルギア」Nierenbergia spp.も開花期を終えます。

「ニーレンベルギア」は、別名「糸葉桔梗)の名前の通り葉が細長い線状で、「桔梗」に似た花を咲かせます。

青紫色の花の中心が黄色の「セルレア」が、多い種類ですが、別名「ギンバイカ」(銀盃花)の「スコパリア」

「レオエンス」N.repense 、「スコパリア」N.scoparia 等、他に、多数の園芸種が栽育されています。

茎が、立性と匍匐性が有りますが、今回は、立性の「セルレア」にしてみました。

ナス科、ニーレンベルギア属、半耐寒性多年草、メキシコ、南アメリカ原産

学名 Nirembergia caerulea (=N.hippomanica)、英名 Cup flower 




次のナス科の花は、「ソラナム」(リシアンサス・ラントネッティー)の花です。

「リシアンサス・ラントネッティー」

「ヤマホロシ」、「フユサンゴ」、「ツルハナナス」、「シホウカ」等を流通名で「ソラナム」としてますが

ナス科の植物の総称が「ソラナム」だからとのことです。

秋頃に、赤く熟す実は、水滴型で垂下がります。

ナス科、ソラナム属、半耐寒性常緑低木、アルゼンチン、パラグァイ原産

学名 Lycianthes rantonnetii = Solanum rantonnetii 、英名 bluepotato bush

Paraguay nightshade とか、nightshade は、辞書に<ナス属>となってました。

勝手に “パラグァイの夜陰” ロマンチックな名前だと感心したのですが ・ ・ ・ 


Cimg20182_2

次も長い期間愉しめる「ブロワリア」です。

「ブロワリア」

筒状花の先端が五裂し、花径5cmにもなる大きな花です。

別名「タイリンルリマガリバナ」が付けられています、<マガリバナ>とは、妙な命名ですが

5枚の花弁が、全て同じ形で無いので、<マガリ/いびつ>の名前が、付いた由

最も、小さな花の Browallia viscosa 等の品種も有る様ですが

一般には、今日、載せる「ブロワリア スペシオサ」(B.speciosa)が、多いようです。

ナス科、ブロワリア属、非耐寒性一年草、コロンビア原産、学名 Browallia speciosa

英名 Bush violet、Sapphire flower、Lovely browallia 

別名「タイリンルリマガリバナ」(大輪瑠璃歪花)


< 各画像は、クリックで拡大表示します>

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過去の記事の再掲載です。

 
夏の赤色
今日の窓は、「アサギリソウ」と「ユウギリソウ」です。「アサギリソウ」(朝霧草)は、細い葉や茎に白い毛が密生していて、光が当たると銀緑色に輝きます。”噴霧” の様な姿が、......