花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

夏のキク科の花(1)

2022-06-30 | 植物 花

夏に「キク」は、場違いの様な気がしますが、秋に咲く花の風情とは、一味違った力強い姿の花々です。

秋の「菊」に先駆けて咲くキク科の花「アーティチョーク」と「カルドン」です。

最初は、「チョウセンアザミ」の異名を持つ「アーティチョーク」です。

<「アーティチョーク」>

次に載せる同じキク科の「カルドン」に似た花を咲かせますが、重り合った萼には棘が無く、先端が、滑らかです。

野生の「カルドン」の改良種とのこと、蕾、茎を食用にすることで知られています。

特に、ヨーロッパでは、食材として多く利用されているようです。

キク科、チョウセンアザミ属、耐寒性多年草、地中海沿岸原産、学名 Cynara scolymus

英名 Artichoke、Globe artichoke、別名「チョウセンアザミ」(朝鮮薊)


「アーティクオーク」の蕾、葉は、次の「カルドン」の蕾、葉に比べれば滑らかな表面です。

<「カルドン」>

青紫色の「アザミ」に似た花を咲かせます、萼に鋭い棘が有ります。

野菜として、古代ギリシャ、古代ローマ時代から栽培していたとか、今でも、イタリア、スペインでは

種々の料理の材料としている由、「アーティチョーク」の野生種とのことですので頷けます。

「アーティチョーク」の様に、蕾や茎を食べるのは、同じだとか

一見、刺々しいので、「アーティチョーク」の様に食べられるのかと思うのですが

認識不足でした、料理法が多数載っていました。

キク科、チョウセンアザミ属、耐寒性多年草、地中海沿岸原産、学名    Cynara cardunculus 、英名   Cardoon


葉も花と同様、刺々しい姿です。

<過去の記事の再掲載です>

今、ノウゼンカズラ科の花(2)

ノウゼンカズラ科の花(2)は、「ピンクノウゼンカズラ」、「ガーリックバイン」、「インカルビレア」です。<「ピンクノウゼンカズラ」(ポドラネア)>「ノウゼンカズラ」......

夏、クマツヅラ科の樹木花2種

2022-06-29 | 植物 花

此の時季のクマツヅラ科の花として、「セイヨウニンジンボク」と「デュランタ」の樹木花を挙げます。

最初は、青紫色や白色の花が、穂状に咲き登る「西洋人参木」です、氷の様な色合いは、暑い夏に一服の清涼剤です。

 

<「セイヨウニンジンボク / 西洋人参木」>

淡い青紫色の花を穂状に咲かせます、梅雨の晴間の青い空色と相俟って鮮やかです。

小さな唇形の花、葉は、掌の様な披針形の掌状複葉で、「チョウセンニンジン」の葉に似ています。

果実には、ホルモンバランスを整える薬効が有り、<チェストベリー、チェストツリー>の名前で商品化してました。

「朝鮮人参」の葉が似ている中国原産の「人参木」の近縁なのと

ヨーロッパ原産なので「西洋人参木」の名前になった由

クマツヅラ=シソ 科、ハマゴウ属、落葉低木、南ヨーロッパ、西アジア原産、学名   Vitex agnus-castus

英名   Chaste tree、Chast berry、別名 「バイテックス」   



下図は、薬効が有る実(チェストベリー)

 

次の “夏、クマツヅラ科” は、「デュランタ・レペンス(エレクタ)」です。

小花が集合して咲き、垂れ下がります。

「デュランタ」の 改良種の「デュランタ ´タカラズカ`」をよく見掛けますが

「デュランタ」と言えば、此の「デュランタ・レペンス」を指す様です。

濃厚な「デュランタ ´タカラズカ`」より清楚な感じがします。

クマツヅラ科、デュランタ属、南アメリカ原産、学名 Duranta repens (D.erecta)

別名 ハリマツリ、タイワンレンギョ




何故か黄色い蝶が何時も蜜を吸いにきています、白色の花も ・ ・ ・ 

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秋には、艶やかなオレンジ色の小さな果実がみのります。

 

今回も過去の記事の再掲載です。

今、ノウゼンカズラ科の花(1)


今回の最初は、過去の記事再再掲載です、”今、ムラサキ科の花” と題した記事でした。 今、ムラサキ科の花(3)今日のムラサキ科の花は、「アンチューサ......

 


夏、シソ科の花(3)

2022-06-27 | 植物 花

”夏、シソ科の花(3)”  は、「ラミウム」、「ネコノヒゲ」の花です。

最初は、観葉植物として人気の「ラミウム」ですが、今回は、シルバーの葉も紫色の花も綺麗な

「ラミウム・マクラーツム ’ビーコンシルバー’ 」にしました、此の時季からが開花期になります。

 

<「ラミウム・マクラーツム`ビーコンシルバー`」>

「ラミウム・マクラーツム」の園芸品種で、銀白色の葉の縁が緑色、観葉植物としても愉しめます。

リング状の集散花序を出して、唇型の花を着けます。

”上唇” が ”下唇” に被さるように着きます、蜜を吸う蜂の背中に花粉を着けて、受粉を助ける為とか

日本の「オドリコソウ」や「ホトケノザ」の仲間です。

シソ科、オドリコソウ(ラミウム)属、耐寒性多年草、ヨーロッパ、北アフリカ原産

学名   Lamium maculatum `Beacon Silver`、英名   Spotted dead nettle 



銀粉を塗した様な葉の色が、淡い紫色の花を引き立てます、観葉植物としても人気の理由です。

 


夏、シソ科の花(2)

2022-06-25 | 植物 花

シソ科の花(2)として、「モナルダ」、「アガスターシュ」にしました。

最初のキク科の花は、「モナルダ」です、暑さに強い夏を彩る花の一つです。

<「モナルダ」>

花が盛り上がって咲きます、花色も赤、ピンク、白、紫と豊富です。

主な品種は、「モナルダ・ディディマ」 Monarda didyma「モナルダ・フィスツローサ」 M.fistulosa 

前者は、「タイマツバナ」(松明花)の別名が付いてます、後者には、「ヤグルマハッカ」(矢車薄荷)、「ベルガモット」

別名が付いています、「ベルガモット」の名前は、「ベルガモットオレンジ」の香りがするので、此の名前が付いたとか

他に、姿が少し違っている「モナルダ・プンクタータ」  M.punnctata  が有ります。

「ホースミント」 Horse mint  の英名が付いています。

「モナルダ・ディディマ」の別名「松明花」の名前は、花が盛り上がって咲く様子が、松明(トーチ)に似ているからですね

交配種が多く作出しているので、区別が困難になっています。

シソ科、モナルダ/ヤグルマハッカ属、耐寒性多年草、北アメリカ原産、学名 Monarda英名 Bee balm



下図は、「ベルガモット」の開花前の蕾の姿です。

 

次のキク科の花は、「アガスターシェ」 Agastache spp.  です.。

一般に、「アガスターシェ」は、「アガスターシェ ’ヒータークエーン’」Agastache mexicana  を指す様ですが

今日は、多くの品種の中から、青紫色の小さな唇形の花を穂状に咲かせる

「アガスタシェ `ハニービーブルー`」も挙げてみました。

<「アガスタシェ ”ハニービーブルー”」>

花は、赤紫色や青紫色で唇形の小花を穂状に咲かせます。

香りが良くハーブティーとしても楽しめます。

他の品種には、花の形が、多少違う様に見える「アガスターシェ `アプリコットスプライト」等も、有りますが

長い花穂が、見栄えのする「’ハニービーブルー’」を選びました。

葉は、先端が尖って、縁がギザギザで、対生します、日本原産の「カワミドリ」の近縁種です。

シソ科、カワミドリ属、耐寒性多年草、北アメリカ原産、学名   A.foeniculum `Honeybee Blue`

別名「アニソヒソップ」 英名  Anise hyssop、「ジャイアント ヒッソプ」、「フェンネル ヒソップ」


 

白い花の「アガスターシェ ’ハニービーホワイト’」

 

下図、花がオレンジ色の「アガスターシェ´アプリコットスプライト`」A.aurantiaca´Apricot Sprite`=A.mexicana です。

 

以下は、過去の記事の再掲載です。

ナツツバキ」夏椿、「ヒメシャラ」姫沙羅の花

「サボテン」は、夜、開花します、花が開くと、甘い香りが満ちてきます。下図は、全開した花の様子です、淡いピンク色が、綺麗です。 初夏、清々しく、白い樹木......

夏、シソ科の花(1)

2022-06-23 | 植物 花

夜の8時頃から始まった「サボテン」の開花の様子をgif にしてみました。

コマ数が少なく、開花の様子が、滑らかでないのが残念ですが、ご覧下さい。

2時間くらいで全開しました。 

シソ科の花の最初は、「ラムズイヤー」」の花と葉です。

柔らかい白い毛で覆われている葉が、<羊の耳>  Ram`s ear (「ラムズイヤー」)に似てるので、此の名前が付いた由

将に、純白の産毛揃った揃った ”子羊の耳” です。

ロゼット状の株から立ち上がった花茎に、階段状に紫色の花を咲かせます。

葉には香りが有り、ポプリやドライフラワーに利用します。

銀白色の毛が生えた葉と、茎と、紫色の花とのコントラストを愛でます。

正月料理に使う中国原産の「チョロギ」(草石蚕) Stachys affinis  の 仲間ですが、花の豪華さが違います。

根は、巻貝に似ていて、ユリ根の食感です、蚕にも似ていて、<「草石蚕」>の名前が、付いたようです。

シソ科、イヌゴマ(スタキス)属、耐寒性多年草、這性、学名   Stachys byzantina

別名 「スタキス」、「ワタチョロギ」、「シルバーカーペット」


葉は、将に、子羊の耳、<Lamb's ear>です、親羊の剛毛ではなく、フワフワした、子羊の軟毛です。

<エルサレムセージ」>

細かく分枝した茎を囲むように、鮮やかな黄色い筒状花が、輪生します、レモンの香りがします。

白い毛が、密生した葉は、楕円形で互生します、葉は、灰緑色で、縁は、銀白色で縁取りします。

花冠は、唇型に裂けています、「セージ」の名前が、付きますが、香辛料の「セージ」が

サルビア属に対してフロミス属なので、所謂「セージ」ではなく、別の植物になります。

学名  Phlomis fruticosa  は、ギリシャ語の  Phlogos (火炎)に因るとか

花の形が、火が燃え盛る様子を著わしているのか、Fruticosa は、低木を意味するようです。

葉や花が、サルビア属の「セージ」の「サルビア・オフィシナリス」Salvia officinalis  に似ているので

「セージ」の名前が付いたとのことですが

「エレサレムセージ」は、フロミス(オオキセワタ)属なので「セージ」とは、別種です。

シソ科、フロミス属、常緑低木、地中海沿岸、中央アジア原産、学名   Phlomis fruticosa

英名   Jerusalem sage、別名(学名から)「フロミス・フルティコーサ」、「キバナキセワタ」(黄花被綿)


花の形は、”火焔” を著わしてますか ・ ・ ・ 

”エレサレム”  の名前は、エレサレムを首都だと主張するイスラエルの国旗の図柄が、 ”星型” なのと、此の花の萼の形も "星型"

上図は、星型の萼が、黄色い花の蕾を支えている様子です。