花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

「キツネノマゴ科(1)

2018-06-29 | 植物 花

キツネノマゴ科の「アカンサス・モリス」、「ベロペロネ」を挙げてみました。

暑い陽の中、今が盛りと咲き誇ります、彩りも鮮やかです。

<「アカンサス・モリス」>

50種位有る「アカンサス」中で、此の「アカンサス・モリス」と「アカンサス・スピノサス」が一般的です。

別名「ハアザミ」(葉薊)と称する種類です。

濃い緑色で光沢の有るロゼット状の葉の間から2m位の花穂を伸ばして

赤紫色の萼と棘々の苞の間から白い舌状の花を咲かせます。

ギリシャの国花にもなっていて、羽状で深い切込みが有る葉は、古代ギリシャ、ローマ時代のコリント建築の

彫刻の意匠になっているようです。

「アカンサス」とは、<棘>の意味とかで、苞のトゲを指しているようです。

キツネノマゴ科、ハアザミ(アカンサス)属、耐寒性多年草、地中海沿岸原産

学名 Acanthus mollis、別名「ハアザミ」(葉薊)

下図は、花穂の先端、茎にも棘が生えて野性的、花も多少小さな「アカンサス・スピノサス」(A.spinosus)




コリント様式の建築の柱等の彫刻意匠になった「アカンサス」の葉です、右図は、其の柱(ネットから借用)

 下図は、野性味が感じられる「アカンサス・スピノサス」です。


 

「ペロペロネ」もキツネノマゴ科の植物です、初冬の頃迄咲き続ける花期が長い花です。

ベロペロネ(コエビソウ、小海老草)」>

花より赤褐色の葉の様な苞が、目立ちます、鱗状になった苞が、湾曲して海老の様に見えるので

別名「小海老草」の名前が、付いた由、花は、白く長い筒状花で、花弁には、紫色の斑点が入ります。

ベロペロネ属から今は、ジャスティシア属になったとのことで、学名も旧と新が、併記され場合が有ります。

 「ベロペロネ」は、ギリシャ語で<ベロス(矢)>、<ペロネ(帯)>

雄蘂の先端で、二本の葯が、矢の様な形になるからとか

キツネノマゴ科、ジャスティシア属、非耐寒性常緑低木、メキシコ原産、学名 Justicia brandegeana

=Beloperone guttata、英名 Shrimp plant、False hop

尚、False hop は、形が、ホップの花の形に似ているための命名とか、”偽のホップの花” ですね

<各画像は、クリックで拡大表示します> 


”チョコレート色”

2018-06-26 | 植物 花

「紫陽花」の装飾花、大きな装飾花(萼)と小さな装飾花(萼)

「カシワバアジサイ」(柏葉紫陽花)と「ウズアジサイ」(渦紫陽花)の花です。

「カシワバジサイ」は、大きな装飾花なので、花を見付け難いし「ウズアジサイ」は

装飾花が小さいので、花との見分けが困難です。

下図は、装飾花だけの様な「カシワバアジサイ」の花です、葉が、「カシワ」(柏)の葉に似てるからとか



下図は、装飾花が、無い様に見える「ウズアジオサイ」、亦の名を「オカメアジサイ」とか

 

今日の本題 ”チョコレート色の花” には、「ハッカクレン」と「クロバナロウバイ」を挙げてみました。

<「ハッカクレン」(八角蓮)>

太い茎の先端に、艶の有る掌状に浅く裂けた6角~9角の葉を2枚着けて

暗赤褐色( ”チョコレート色” )の花を数輪咲かせます。

白い花の「アメリカハッカクレン」(Podophyllum peltatum)も人気が有ります。

亦、茎の途中に花を咲かせる「チュウゴクハッカクレン」(中国八角蓮)、葉の根本に花を咲かせる

「タイワンハッカクレン」(台湾八角蓮)等が有ります。

残念ですが、花期も今月で終わります。

メギ科、ハッカクレン(ポドフィルム)属、多年草、台湾、中国原産、学名 Podophyllum pleianthum

英名 Chinese May apple 、別名「ロッカクレン」(六角蓮)


 下図は、アメリカ原産の「アメリカハッカクレン」の白い花です。

次の ”チョコレート色” は、「クロバナロウバイ」(黒花蝋梅)の花です。

<「クロバナロウバイ」>

此の花の方が、”チョコレート色” に近いかも、艶が有る葉との色合いが見事です。

多数の内花弁と外花弁を着けた花が上向きに咲きます。

蝋梅の名前が、付いていますが、黄色い花の「ソシンロウバイ」(素芯蝋梅)等とは、趣が違います。

別名 「アメリカロウバイ」となっていますが、「アメリカロウバイ」の葉の裏側には、毛が無く

花も若干大型で、香りも弱く、学名 が、Calycanthus floridus var.glaucus

別種として区分してる記述も有りますが、一見、区別は困難です。

ロウバイ科、クロバナロウバイ属、落葉低木、北アメリカ原産、学名 Calycanthus floridus

英名 Carolina allspice、Strawberry shrub、別名 「ニオイロウバイ」




<各画像は、クリックで拡大表示します>

ーーーーー昨年、載せた記事です、宜しければ御覧下さい <続きを読む から入れますーーーーー  

 

 
此の時季のヤマモガシ科の花
「サボテン」(覇王樹)の花が、夜開きます、翌日昼頃迄の命ですが次々と新しい花が、開花の準備をしています、妙なる香りです。最初のヤマモガシ科の花は、「レウコスペル......
 

ノウゼンカズラ科の花2種(2)

2018-06-22 | 植物 花

「チユウキンレン」(地湧金蓮)を見付けました、別名「チャイニーズ イエロー バナナ」とか

”金色の蓮” ですが、勿論「蓮」の仲間ではなく、「バナナ」の近縁になります。

大きな苞の根元に小さな花が、並びます、「バナナ」の花と葉が、ソックリです。

両者、バショウ科ですが、「バナナ」のバショウ属に対して、この植物は、ムセラ属です。

上向きと下向きの違いは有りますが ・ ・ ・ 

学名 Musella lasiocarpa 、英名 Chinese yellow banana 



今日の ”ノーゼンカズラ科の花” には、「ガーリックバイン」と「ポトラネア」の花にしました。

<「ガーリックバイン」>

開花期が春、秋と長く、冬場は、植物園等の温室で愉しむことが出来ます。

尚、原産地や沖縄地方では、周年咲いている花とのことです。

赤紫色で内部が白色の漏斗状の花で、花冠が、5裂しています、以前は、ビグノニア属に

入っていたとのこと、前回に載せた花々によく似ています。

花の色の濃淡が、時間の経過で、濃い色が褪せて、徐々に淡い色の変化するので、濃淡の色の花が、混在します。

名前の由来は、葉を揉むと「ニンニク(大蒜)」の香りがするからとか

別名に「ニンニクカズラ」(大蒜葛)の名前が、付いています。

ノウゼンカズラ科、マンソア属、常緑蔓性低木、熱帯アメリカ、学名 Mansoa alliacea

=Pseudocalymma  alliaceum、英名 Garlic vine、別名「ニンニキカズラ」

他の画像は、例によってgif にしました、クリックで拡大表示します。

次のノウゼンカズラ科の花は、「ピンクノウゼンカズラ」(ポドラネア)です。

「ノウゼンカズラ」(凌霄花)といえば、中国原産のオレンジ色を花を思い浮かびますが

此の花は、名前の通りピンク色で、赤紫色の筋が、縦に入ります。

属も違って、「ノウゼンカズラ」が、<ノウゼンカズラ科>、<ノウゼンカズラ属>に対して

「ピンクノウゼンカズラ」は、<ノウゼンカズラ科>、<ポドラネア>属です。

円錐花序をつくり多数の釣鐘型の花を着けます、花冠は5裂して、前回載せた「パンドレア」に似ています。

葉は、羽状複葉で、小葉は、10枚位、”夏の花” に相応しい涼しげな花です。

常緑蔓性低木、南アフリカ原産、学名 Podranea ricasoliana、英名 Pink trumpet、Zimbabwe creeper

>

<各画像は、クリックで拡大表示します>

 昨年の記事です、宜しければ御覧下さい  ・ ・ >続きを読む から入れます。

 
今頃の樹木花
「マンデヴィラ」の季節です。主に、「アマビリス」(Mandevilla × amabilis)、「ボリビエンシス」(Mandevilla × boliviensis )......
 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「スズメウリ」(雀瓜)を育てる № 3

葉も大きくなりました。

 


ノウゼンカズラ科の花2種(1)

2018-06-20 | 植物 花

夏に咲くキキョウ科の花も涼し気な感じを与えてくれます。

 

「ヒナギキョウ」(雛桔梗)と「カンパニュラ・ラプンクルス」です。

「カンパニュラ・ラプンクルス」は、或る種苗会社が、交配種に ”涼姫” の名前を付けているくらい涼しげです。

亦、「ヒナギキョウ」に似た花に「キキョウソウ」(桔梗草)Specularia perfoliata

「ヒナキキョウソウ」Triodanis biflora(雛桔梗草)が、有って

紛らわしい限りですが、「ヒナギキョウ」は、此等より花弁が、幅広なので区別できます。

<下図は、「ヒナギキョウ」(雛桔梗)Wahlenbergia marginata


下図は、「カンパニュラ・ラプンクルス」Campaniula rapunculus

受ける印象が、各々、大分違うノウゼンカズラ科の花を3種を挙げてみました。

最初は、「ビグノニア」です。

花は、4~5cmの漏斗状で、先端が5裂します。

別名に「カレーバイン」の名前が、付いていますが、花が、カレーの様な香りがすることからとか

花色も確かにカレーの様ですが、本当のカレーの香りとは程遠い感じです。

花の外側の色は、赤褐色、内側は、暗黄色のグラデーションが、強烈な印象を与えるのです。

以下に載せる「パンドレア・ヤスミノイデス」が ”美女” なら、此の花は。”野獣” ですか

唯、「ビグノニア」には、「ビグノニア・マグニフィカ」の様な ”美女” も居ります。

ユニークなのは、3出複葉の中央の葉が、蔓化して、巻付く性質を帯びることです。

ノウゼンカズラ化、ビグノニア属、半常緑蔓性木本、北アメリカ原産

学名 Bignonia capreolata、英名 Cross nine、quarter vine、Trumpet Flower

別名「カレーバイン」、「ツリガネカズラ」、「カレーカズラ」

 


次のノウゼンカズラ科の花は、”美女” の「パンドレア・ヤスミノイデス」

此の花も「ビグノニア」の一種ですが、「パンドレア」の名前でも知られています。

花の形は、漏斗状、花色は、白、淡いピンク等、葉は、披針形の葉は、奇数羽状複葉で、艶が有ります。

花冠は、浅く5裂しています、白色や淡いピンクの花の喉部は、濃いピンク

白色の花の喉部は、黄色い色をしています。

葉の形が、「ナンテン」(南天)や「ソケイ」(素馨)に似ているので

別名に「ナンテンソケイ」(南天素馨、「ソケイノウゼン」(素馨淩霽花)の名前も付いています。

ノウゼンカズラ科、パンドレア属、常緑蔓性低木、オーストラリア原産

学名 Pandorea jasminoides=Bignonia jasminoides ,英名 Bower vine、Bower plant

他の画像は 、gif にしましたので御覧下さい。

<各画像は、クリックで拡大表示します>

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「スズメウリ」(雀瓜)を育てる № 3

葉も大きくなりました。

 


ブルーが冴える(4)

2018-06-16 | 植物 花

梅雨に入り、「レインリリー」(「ハブランサス」や「ゼフィランサス」)が、雨を感じて咲き出します。

「ハブランサス」(Habranthus)も「ゼフィランサス」(Zephyranthus)

「レインリリー」Rain lily の別名が、付いていています。

似た花なので頷けますが、正確には、上段の「ハブランサス」の雄蘂、雌蘂と下段の「ゼフィランサス」の雄蘂、雌蘂と

が違った形、長さです、下に「ハブランサス」の雌蘂、雄蘂の様子をUPしましたので、御覧下さい。

上の<下段右>の「ゼフィランサス」の形と比較できます。


”ブルーが冴える” の最後に「ルリタマアザミ」、「コンボルブルス・サバティウス」を挙げて終わります。

<「ルリタマアザミ」(瑠璃玉薊)> 

茎の先端に、”毬栗頭” 、”針鼠” に似た球状の頭状花を咲かせます、多数の小花が集まって球状になります。

蕾の様子が、特に ”毬栗頭”、”針鼠” の形容にピッタリです。

葉は、「アザミ」の葉に似て、棘棘で深い切込みが有ります。

多くの品種が、有る様ですが、「瑠璃玉薊」と称されるのは、学名が、Echinops ritoro とか

日本にも此に似た「ヒゴタイ」(E.setifer)が自生しています。

キク科、ヒゴタイ(エキノプス)属、耐寒性多年草、ヨーロッパ原産

別名「エキノプス」、学名 Echinops ritro、英名 Small globe thistle


他の画像は、gif にしました。

次は、”小さな「アサガオ」” と称される「コンボルブルス・サバティウス」の花です。 

花径が、約2cm 漏斗形で、青紫色の花を咲かせます、這性なので、カーペット状に広がります。

別名「ブルーカーペット」の名前の由来になってます。

卵形の葉や茎には、細かい毛が、密生しています。

同属には、白い色の「コンボルブルス・クネオルム」Convolvulus cneeorum

三色の「コンボルブルス・トリカラー」C.tricolor 等が、有ります。

ヒルガオ科、コンボルブルス(セイヨウヒルガオ)属、這性半耐寒性多年草、地中海沿岸、南ヨーロッパ原産

学名 Convolvulus sabatius、英名 Ground morning glory


<他の画像は、gif にしました>

因みに、下図は、白い色の「コンボルブルス・クネオルム」Convolvulus cneorum

 

下図は、三色の「コンボルブルス・トリカラー」C.tricolor

<各画像は、クリックで拡大表示します>