花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

” 秋、豊穣 ” シリーズ

2022-09-29 | 植物 花

<秋に稔るシリーズ>

 

豊穣の秋、大きな大きな実が実ります。

上段左=「カリン」(花梨)の実、上段中央=「ハヤトウリ」(隼人瓜)の実、上段右=「シシユズ」(獅子柚)の実

下段左=「チキュウカン」(地球柑)の実、下段中央=「エァーポテト」(*)の実、下段右=「マルメロ」の実

*下段中央の「エァーポテト」の実は、“ジャンボムカゴ” と称されて、5~8cm位の大きさになるヤマイモ科です。

夏は、日除けに最適な大きな葉を着けます、東南アジア原産、学名   Dioscorea bulbifera

別名 「空中芋」、「宇宙芋」で、蔓に生る山芋の子供「ムカゴ」(零余子)に似ています。

秋には、他に、種々の小さな実も稔ります、多彩に色着き、熟します。

最初は、ブルーや濃い黒紫色に熟する果実から載せてみました。

シリーズ第1回目は、「ノブドウ  /  野葡萄」と「アオツヅラフジ /  青葛籠藤」の実です。 

<「ノブドウ」(野葡萄)>

紅葉が、始まる草木を背景に、コバルト色が、映えます。

 「ヤマブドウ」(山葡萄 、Vitis coignetiae  と間違いやすいのですが

同 じブドウ科でも、「野ブドウ」は、ノブドウ属で

「ヤマブドウ」のブドウ属とは、別属の植物になります、葉は、「ヤマブドウ」の葉に似て、3~5裂します。

夏に、「ヤブガラシ」に似た淡い緑色の小さな花を咲かせます。

果実の着き方も、「ヤマブドウ」が、房状に着きましが、「野ブドウ」は、葉と交互に疎らに着きます。

秋に、球形の果実を着けますが、全てが、紺碧色ではなく、白や紫色の果実が混在します。

熟さない頃の白色から徐々に紫、コバルト色に変化するからです。

蜂の幼虫が、此の実に寄生するとのこと、当然、食用には不向きで、食べても不味い味がします。

ブドウ科、ノブドウ属、蔓性落葉低木、日本、サハリン、千島、中国に自生

学名   Ampelopsis glandulosa var.heterophylla、英名    Porcelain berry

別名「イヌブドウ」(犬葡萄)、「カラスブドウ」(鴉葡萄)、「ジャブドウ」(蛇葡萄)

次は、「アオツヅラフジ /  青葛籠藤」の実です。

此の時季には、淡い緑色の若い実とブルーや青紫色の熟した実を同時に視ることができます。

夏に、円錐花序に、淡い黄色の花を咲かせますが、目立ち難い小さな花です。

名前の由来は、蔓を葛篭(つづら)の材料にしたからとか、光沢の在る葉の形は、卵型、ハート型等々で互生します。

果実は、「ブドウ」の様に房状に付き、球状の核果が、緑色から、今頃に青色に変化します。

熟すと黒色になります、「ブドウ」の様ですが、有毒なので食べられません。

種子は、かたつむり、アンモナイトの様なユニークな形をしています。

ツヅラフジ科、アオツヅラフジュ属、蔓性落葉木本、雌雄異株、日本、沖縄、台湾、朝鮮半島原産

別名 「カミエビ/神海老」、学名  Cocculus orbiculatus、英名  Snailseed、Moonseed



下図は、「アオツヅラフジ」の種子です、英名で  Snailseed、Moonseed  の名前が付いているのも頷けます。

<借用画像>

亀吉

花は、小さく(花径)見栄えが、イマイチ です。


今、ヒガンバナ科の花

2022-09-27 | 植物 花

「ヒガンバナ」<彼岸花>が、目に付く季節になりました、今日は、ヒガンバナ科の花「ネリネ」を挙げます。

「ネイネ / ダイヤモンドリリー」の花です。

<「ネリネ」>

南アフリカ原産の原種から改良した園芸種が数多く、花の色も白、黄、ピンク、紅色、濃赤色と豊富です。

散形花序に10から20個の花を咲かせ、花びらの形が違う種類も有ります。

原産地には、300種位の品種が有るとのこと、交配種も多いようです。

花期も長く、今月頃から12月後半頃迄愉しめます。

「ダイヤモンドリリー」の名前の由来は、陽に当たるとダイヤモンドの様にキラキラ光るからとか

似た花に、「ヒガンバナ」、「ショウキラン」、「キツネノカミソリ」等の

「リコリス」  Lycoris spp.  が有りますが、「ネリネ」とは、違った種類です。

亦、花と葉を同時に着けるのも、他のヒガンバナ科と違うところです。

但、「リコリス」も「ネリネ」も葉の出し方で区別が付き難く、花被片<萼と花弁の様子>で

区別するのが、容易です、「ネリネ」は、花被片の下が、接続せず、筒状にならないが

「リコリス」は、花被片の下が、接していて根元が、筒状になります。

ヒガンバナ科、ネリネ属、半耐寒性球根、南アフリカ原産、学名 Nerine Hybrids

英名 Nerine (ネリネ)、Diamond lily (ダイヤモンドリリー)

別名「ヒメヒガンバナ」(姫彼岸花)

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多彩な花色と花弁の形状です。





 

過去に挙げた記事に同じヒガンバナ科の花として「ナツズイセン」、「シロバナマンジュシャゲ」

「ショウキズイセン」を載せてましたので、御覧下さい。

今、ヒガンバナ科の花(1)

今日は、「ナツズイセン」と「シロバナマンジュシャゲ」、「ショウキズイセン」を挙げます。 最初は、今が最盛期のヒガンバナ科の「リコリス・スクァミゲラ」「ナツズイセン......

「ヒメノカリス」、「ハマユウ」、「インドハマユウ」が

2022-09-24 | 植物 花

夏に咲く純白の花達、「ヒメノカリス」、「ハマユウ」、「インドハマユウ」が、今月で、最盛期の終焉を迎えます。

特に、「ヒメノカリス」は、真夏迄が、最盛期でした。

<「ヒメノカリス・スペシオサ」>

「ヒメノカリス」  Hymenocallis spp. は、中南米、西インド諸島に30種程分布しているとか

代表的な種類は、6本の細長い花被片が伸びて、蜘蛛の脚の様になり、副花冠は、膜状なのでユニークな形の

「ヒメノカリス・スペシオサ」です、花の形から、別名「スパイダー リリー」(蜘蛛百合)の名前が付いています。

膜状の副花冠と長い花弁は、”蛸” にも喩えられるかも、花が、バニラの香りがするのも特徴です。

ヒガンバナ科、ヒメノカリス属、半耐寒性球根、中南米、西インド諸島原産、学名    Hymenocallis speciosa

英名   Spider Lily、別名「イスメネ」



 

次は、「ハマユウ」(浜木綿)の花です。

<「ハマユウ」>

「ハマオモト」(浜万年青)の名前でも知られている花です。

多くは、海浜に群生していますが、海浜以外の土地でも見掛けることが有ります。

花茎の先端に十数個の傘骨が開いたような花を咲かせます、芳香も有ります。

「浜木綿」の名前の由来は、花の姿が、白くて木綿(ゆう)を思わせるからとか

光沢の在る葉が、鱗状に重なり合っています。

雄蘂の色が、元の方は、白色で先端が、紫色で、花被片の白色をバックに映えます。

亦、「ハマオモト」(浜万年青)の名前の由来は、葉が、「オモト」(万年青)の葉に似ているからとのこと

ヒガンバナ科、クリナム属、半耐寒性多年草、日本原産、学名 Crinum asiaticum var.japonicum 、別名「クリナム」


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<「インドハマユウ」(印度浜木綿)>

花茎の先端に散形花序を着けて、筒状の「百合」の花に似た花を放射状に着けて

下向きに咲かせます、僅かに芳香が有ります。

此の「インドハマユウ」は、最近は、「アフリカハマユウ」  Crinum bulbispermum  

正確な名前とのこと、 花弁に筋が、入っているのは、「インドハマユウ」とか

しかし、「クリナム・パウエリー」も花弁に筋入りですので ・ ・ ・ 

光沢が有る、幅広で肉厚の葉は、一緒で、花も似ていることなので、良しとします。

他に似た花には、同科の「クリナム・パウエリー」  Crinum × powellii 

「アマクリナム」  Amacrinum memoria-corsii 、「ベラドンアリリー」  Amaryllis belladonna 等が、有ります。

ヒガンバナ(ユリ)科、ハマオモト属、耐寒性球根、インド、中国、ベトナム原産

学名   Crinum latifolium=C.zeylanium、別名「クリナム・ラティフォリウム」


尚、「アフリカハマユウ」が、正解との説も有りますが、ネット等で検索す と、映像は、花弁に紫色の筋が

入っているのが、「アフリカハマユウ」学名  Crinum bulbispermum となっていますので

正解は、不明です、今後の解明課題と致します。


今日は、秋に咲く「アマリリス」です。

2022-09-22 | 植物 花

「アマリリス」も春の花を代表する花ですが、” 秋に咲く「アマリリス」” も

「シロスジアマリリス / 白筋アマリリス」と「ベラドンナリリー」です。

<「シロスジアマリリス」>

「アマリリス」の花が、終わると秋咲き種の「シロスジアマリリス」<白筋アマリリス>が、咲き始めます。

花弁に、淡いピンク色と白色の縦縞の斑が入り、中央には、幅広の白い帯状の斑も入ります。

更に、細長く濃緑色の葉の中央にも、白い縦縞の斑が入ります。

同じ様な白い筋なので、名前の ”白筋” は、葉か花からか採ったのか分かりませんが

ヒガンバナ科、ヒッペアストルム属、常緑多年草、ブラジル原産

学名 Hippeastrum reticulatum var.striatifolium英名 Barbados lily



 

次の、” 秋咲きの「アマリリス」”  は、「ベラドンナ リリー」です。

「シロスジアマリリス」が、終り「ベラドンアリリー」が、後を引き継ぎます。

<「ベラドンナリリー」>

花茎の先端に筒状の花を咲かせます、花弁が大きく開き、「百合」の花に似ています、花色は、白、ピンク、赤が有ります。

開花期には、葉が出ず、花後に艶の有る肉厚の葉が出て越冬します。

花の姿は、同じヒガンバナ科の「ネリネ」(ダイヤモンド リリー)Nerine Hybrids 

「アマクリナム」  Amarcrinum memoria-corsii  に似ています。

以前は、春に咲く「アマリリス」と同じアマリリスに属していたが

現在は、「アマリリス」は、ヒッペアストラム属に移行し、「ベラドンナ リリー」は、アマリリス属になります。

「リリー」の名前が付いていますが、「ユリ」の仲間では無いのです。

別名に「ホンアマリリス」の名前が、付いていますが、ヒッペアストラム属の「アマリリス」と

区別する為の命名の為とか、正真正銘の「アマリリス」の意味です。

「アマリリス」と「ベラドンナリリー」の違いは、前者の葉が、常緑で、開花前から付いていますが

後者は、開花時には、葉が、展開し無いことです。

ヒガンバナ科、アマリリス(ブルンスビギア)属、半耐寒性球根、南アフリカ原産、学名   Amaryllis belladonna

英名   belladonna lily、別名「ホンアマリリス」、「ネキッドレディー」

*「ホンアマリリス」は、アマリリス属の ”本当の「アマリリス」” の意味を著して

「ネキッドレディー」は、 で葉が出る前に、花が咲くので、衣服に覆われていない裸の淑女の意味とか

尚、ベラドンナは、イタリア語で<美しい淑女>とか、”一糸纏わない淑女” です。



白色の「ベラドンナ リリー」も、綺麗です。

因みに、下図は、お馴染みの春から初夏に懸けて咲く「アマリリス」<「ヒッペアストルム」Hippeastrum です


秋に咲く「グラジオラス」です。

2022-09-20 | 植物 花

今年も「キクイモ / 菊芋」の花が、咲き始めました、小さな黄色い花です。

過去の記事の <続きを読む

 

「グラジオラス」の花は、盛夏の頃に咲くイメージですが、此の時期に咲く「グラジオラス」が、有ります。

”秋に咲く「グラジオラス」” 、「アシダンテラ」です。

「アシダンテラ」

乳白色の花で、中心に褐色の斑が入り、芳香が有ります。

「グラジオラス」の一種で、「グラジオラス」に似ていますが、花数が、少ない違いが有ります。

秋の時期が、最盛期なので、「グラジオラス」が、”夏の「グラジオラス」” に対して

”秋の「グラジオラス」” と言ったところです。

草丈50cm~1m位、頂上に5弁の白い花を咲かせます。

中心に、茶褐色の斑が入ります、俯き加減に咲き、芳香が、有ります。

「グラジオラス」の語源は、ラテン語の  gladius <剣>を著すとか、葯が、剣に似てるからのようです。

「アシダンテラ(アシダンセラ)」の名前は、以前は、アシダンセラ属に入っていたので、この名前が付いている由

アヤメ科、グラジオラス属、球根植物、エチオピア原産、学名  Gladiolus callianthus=Acidanthera bicolor

英名  Peacock orchid、Abyssinia gladiolus 、別名 「アシダンセラ・ビコロル」、「グラジオラス・カリアンサス」

「ニオイグラジオラス」、「ピーコックオーキット」等々



他の画像は、縮小して載せました、クリックして御覧下さい。