花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

春に咲くー№ 13 「ベツレヘムの星」

2024-04-30 | 植物 花

昨日は「マリアのミルク」を載せましたので、今日の花は、「ベツレヘムの星  /  オーソニガラム・ウンベラタム」にしました。

両者、キリストの誕生に纏わる命名の花達です。

<「オーニソガラム・ウンベラタム」>

葉は、細長く剣型、集散花序をだして、星型の白い6弁花を咲かせます。

別名に「ベツレヘムの星」名前が付いた花で、今盛りです。

イエス キリストが誕生した時、頭上に輝いた星、<ベツレヘムの星>に由来するとか

 亦、似た花、「ハナニラ」(花韮)にも「ベツレヘムの星」や「春の星の花」の名前が付いていました。

葉は、細長く剣型、集散花序をだして、星型の白い6弁花を咲かせます。

別名「オオアマナ」(大甘菜)、「セイヨウアマナ」(西洋甘菜)、<「甘菜」>は

日本原産の「甘菜」に似ているからとか

純白の多数の小さな<花径約2cm)6弁花が、星の様に輝きます、ウエディングブーケとしても愛用されます。

ヒアシンス(ユリ)科、オオアマナ属、耐寒性球根、学名   Ohnithogalum umbellatum英名 Star of Bethlem  

別名  「オオアマナ」、「ベツレヘムの星」、地中海沿岸、西アジア原産

***「ハナニラ」に似ていますが、大きな違いは、「ハナニラ」は、3枚の下段に下段に

他の3枚が、上段に、三角形に着きますので判別は、容易です  ***


下の画像は、クリックで拡大表示します、名前に相応しい清楚な姿を御覧ください。


同属の植物には、下記の様なものが有ります、姿は、少し違いますが  ・ ・ ・ 

 

 

オレンジ色の「オーソニガラム・ドゥビウム」 O.dubium  等、他に多数の品種が

他の「オーニソガラム」と異なる印象の花で、植物学者も同じ分類に

するか、否か迷って,  dubium  ”疑わしい”  、”曖昧”    の名前を付けた由。

寧ろ、「チューリップ」に似ています。

開花期も初夏で、上に載せた「オーソニガラム・アラビカム」に似ています。

南アフリカ原産、半耐寒性球根、英名 sun star

別名「オーソニガラム・ダビウム」

 

 

次も園芸種の「オーソニガラム」です。

乳白色の花弁で、雌蕊が黒くて大きな「オーソニガラム・アラビカム」 O.arabicum

別名「スターオブベツレヘム」、「クロボシ・オオアマナ」

耐寒性球根、開花期は、初夏、アラビア半島原産

花色・白、花径2.5cm、草丈 60cm位

「ハナニラ」も同じユリ科なので、似た花を咲かせます。

<「ハナニラ」>

「ハナニラ」<花韮> の 花は、花径が2cm位、葉が野菜の「ニラ」の葉に似ていますので

「韮」の名前ですが、所謂、野菜の「韮」とは、違い、葉の形や匂いが「韮」に似ている故の命名とか

花茎の頂上に、白、薄紫色の星形の六弁花を咲かせます。

花色は、白、淡い紫色ですが、黄色やブルーの品種も有りまます。

ユリ科、ハナニラ属、耐寒性球根、南アメリカ原産、学名    Ipheion uniflorum=Tristagma uniflorum

英名    Spring star flower、別名「イフェイオン」、「スプリング スター フラワー」

「セイヨウアマナ」(西洋甘菜)



春に咲くー№12 ”マリアのミルク”

2024-04-28 | 植物 花

今日は、葉の模様が、面白い「マリアアザミ」の葉と花です。

<「マリアアザミ」>

艶が有る大きな葉の表面に、ミルクが零れた様な白い斑模様が視えます、葉の縁には、大きな棘も視えます、

英名の「ミルク シスル」Milk thistle の 由来とのこと

又、「マリアアザミ」の名前の由来は、聖母マリアの乳が、この葉に毀れて、模様になったからとか

別の説には、聖母マリアに捧げるミルクを侍従が、葉の棘が刺さった痛さのため、ミルクをこぼした模様とか

キリストの誕生時の輝く星と、”聖母マリアの乳” の 開花の時季が近いのも納得 ・ ・ ・ かな。

薬効が有って、古代からハーブとして重宝した由、肝臓の良薬の様です。

キク科、オオアザミ属、二年草、地中海沿岸原産、学名   Silybum marianum英名   Milk thistle、別名「オオアザミ」



”マリアのミルク” の名前にしては、花は、萼が「薊」特有の猛々しい姿です。


濃い緑色の葉の上に、ミルクを流した様な模様です、名前の由来です。

 

<画像は、クリックで拡大表示します>


春に咲くー№ 11

2024-04-25 | 植物 花

<「カルセオラリア」>

 花弁の下側が袋状になっているので、奇妙な形に見える花が咲いています。

多数の品種が有る様で、中には、鑑賞に耐え難いグロテクスな姿の種類も視られます。

形も球状、扁平、大輪、小輪、花の色も赤、黄、オレンジ、紫、斑入り、ツートンカラーと豊富です。 

多く植栽される品種は、ヘルビオヒブリダ種 Calceolaria × herbeohybrida  とのことです。

鮮やかな黄色の小花を、長い花茎に多数咲かせる園芸種 「カルセオラリア・フルティコブリダ ´ミダス`」

Calceolaria fruticohyrida ´Midas` 等が “濃厚 怪奇 ”  な他の品種に比べて落ち着きます。

ゴマノハグサ科、カルセオラリア属、秋撒き一年草(常緑多年草)

チリ、メキシコ、ペルー原産、学名   Calceolaria Hybrida

尚、「カルセオラリア」とは、ラテン語の  Calceolus  で、<スリッパ>を意味するとか、将に、<巾着>と<スリッパ>です。

其の所為か、英名   Slippa flower 、他に、Pouch flower   等の名前が付いています。

スリッパより巾着やポーチ方が相応しい形かな

<他の画像>


下図は、低木性の「カルセオラリア・インテグリフォリア」 Calceolaria integrifolia です。

別名「キダチカルセオラリア」(木立カルセオラリア)、小型の花で他の品種に比べて落ち着いて鑑賞できます。


 


春に咲くー№ 10

2024-04-23 | 植物 花

今回は、樹木花シリーズを一端閉じて、草木花に戻ります、今日は、「クロホウシ  /  黒法師」の花です。

本題の前に、此の時期に咲く似た花色のアアープランツの代表「チランシア・ストリクタ」と「ブルーシャンデリア」を挙げてみました

勿論、同じ科に属す植物では無いのですが  、両者、ピンクとブルーの色合いが、似ていますので

上段、「チランシア・ストリクタ」、下段、「ブルーシャンデリア」


<上図は、クリックで拡大しますので、ご覧下さい>

○「チランシア・ストリクタ」=アナナス科、チランシア属、多年草、南アメリカ原産、学名  Tilandsia stricta、銀葉種、イヤープランツ

○「エクメア・ガモセパラ」=パイナップル科、エクメア属、多年草、ブラジル原産、学名  Aechrmea gamosepala

     英名 Match stick plant、マッチ棒、別名「ブルーシャンデリア」

尚、「エクメア」の記事の詳細を下記に載せています、どうぞ御覧下さい。

<https://blog.goo.ne.jp/flower-space/e/64cac44eb6271186d99eb88ddbafbdb8

<「アエオニウム」  /  クロホウシ、黒法師」>

茎の先端に、へら状の葉が、ロゼット状に着きます、此の時期に黄色い花を咲かせます、葉は、艶やかな黒紫色です。

黒光りする葉が、名前の由来ですが、緑色の儘の品種も有ります。

咲く花も珍しいものですが、矢張り多肉の葉を愛でます、“黒い法師” とは、ユニークな命名です。

ベンケイソウ科、アエオニウム属、常緑低木、多肉植物、カナリー諸島、北アフリカ原産

学名   Aeonium arboreum ´Zwartkop`、英名   Purple crest aeonium、別名「アエオニウム」

葉は、漆黒色、名前に相応しい色です、”黒いヘラ” のオンパレードです。

名前の通り、黒い葉ですが、<上図>、<下図>の様な緑色の葉も


春に咲くー№ 9

2024-04-20 | 植物 花

今日の樹木花は、「ハナズオウ」(花蘇芳)の花です。

<「ハナズオウ」>

早春、枯枝にピンク色の ”粒々” が、沢山着いている様に見える花芽も、今は、蝶型の花を開花させています。

花柄が、短いので、枝に直接着いて咲いている様に見えます。

花弁が、染色で使う<蘇芳色>なので、此の名前が付いた様ですが、白色の花を咲かせる品種も有ります。

秋には、鞘に入った豆果になります、葉は、ハート形で落葉します。

マメ科、ハナズオウ属、中国原産、落葉低(高)木、学名   Cercis chinensis,

英名   Chinese rebbud、別名「スオウバナ」(蘇芳花)

他にアメリカに分布する「アメリカハナズオウ」  Cercis canadensis

地中海沿岸に自生する「セイヨウハナズオウ」 C.siliquastrum  等が、有るようです。

此の「セイヨウハナズオウ」は、「ハナズオウ」に比べて樹高が、12m 位 と、「ハナズオウ」の 3~4m 位の樹高を超します。

亦、「ユダの木  /  Judas tree」と言う名前も付いていますが、其の由来は、キリストを裏切ったユダが

此の木で首吊りしたからとか、命を絶った此の場所に生えた木だからとか伝えられています。

此の為、花言葉が、<疑惑>、<裏切り>、<不審>と花の姿とは、懸け離れていて残念です!!

但し、本当の理由は、此の木の自生が、フランスの地中海沿岸に多く、

フランス語では、「ユダヤの木」と称されているのが、「ユダの木」と間違って使われた由、


<他の画像>


下図 は、樹高が10m 以上にもなる大木、「セイヨウハナズオウ 」です、少しちがう印象ですか

秋には、ハート型の葉が綺麗に紅葉します、マメ科特有の種子も

鞘入りの豆果