先週土曜日の未明に、あの気になる彗星を撮ってきました。
【アトラス彗星(C/2019 Y4)4/4】
キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO3200,ASTRO LPR Type2フィルター使用,
総露出時間12分(2分×6コマ,彗星核基準加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり
2月末の撮影時と比べると結構明るくなっていて、信頼筋によると光度は8等台に達しているとのこと。
ほぼ予報通りという感じなんですけど、どうも増光ペースが若干鈍ってきたとの指摘もあります。
とは云え、写真では短いながら尾が写るようになってきました。1か月半後が楽しみです。
ところで、前回の撮影記事でも触れたとおり、この彗星は1844年に観測記録のある大彗星とほぼ同じ軌道を
辿っていることが分かっていて、その細長い楕円軌道から計算で求められた周期は6000年以上と長いそうで、
同じ彗星が回帰したものではなく、どうやらその分裂核が100年以上の間隔をおいてやってきたのであろうと
推測されてます。つまり、元の彗星の実体は割と大きかったものの、太陽へ近づいた際に高熱に晒されたり、
重力の影響を受けたりして複数に分裂し、軌道上を何度も周回しているうちに離ればなれになっていった結果、
かなりの時間差をおいて偶然にも今の時代にやってきて見えているということかもしれません。
ちなみに、1844年の大彗星についての軌道要素の値が載ってる文献をネット検索で見つけたんで、
ステラナビゲータで当時の夜空をシミュレーションしてみました。
この大彗星は日本からは見辛い位置にあり、北半球よりも南半球での観測条件が良かったらしいので、
1844年12月19日における南アフリカ・ケープタウンでの見え方を示しました。
明るいダストの尾が緩やかなカーブを描いて見えていた可能性があります。
推定光度は0.1等級となりましたが、日没後の超低空(高度約3度)に位置し、大気による減光で見難かったかも?
なお、四角枠はフルサイズデジイチ+300mm望遠レンズの写野になります。
そんな機材を持ってタイムスリップでもできれば、映える写真が撮れるでしょうねぇ。
果たして今回のアトラス彗星はどんな姿に成長するのか、これからも追跡したいところです。
ただねぇ、緊急事態宣言が出された後は、悠長に遠征できるかどうか微妙になってきました。
自分の☆彡撮り行動パターンは、今回もそうでしたが「三密」とは真逆の「三疎」状態なんですけどね。
やっぱり最低1か月程度は自粛かなぁ・・・
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます