7月14日午後、家でくつろいでいたら、突然、妻がフランス人4人を我が家に連れてきた。突然の珍客で、状況が掴めなかったが、背景はこうだった。妻がウォーキングを兼ねて最寄りの駅に行ったが、大きな荷物を持った外人さん4人が通りがかりの人に何か訊いていたところで、要領を得なかったようで、妻が助け船を出して何が困っているのか尋ねたところ、自分達のホテルへの行き方を教えてほしいとのことで、近くでもあったので、ホテルまで案内した。たった今着いたばかりで、チェックイン後、特にすることもないようだったので、我が家に来てお茶でもどうかと誘ったところ、是非行きたいとのことで、急に我が家に連れてきたということであった。どうも家にはガイド資格を持った夫がいるので、界隈を案内してもらったらと言ったようである。
フランス人4人は、双子の女性姉妹とそれぞれの10代の子供が一人ずつ(女1男1)で、2週間位の予定で、友人を訪ねて沖縄と長野に旅行した後、東京に数日間滞在し、1組は17日、もう1組は19日にフランスに帰国するとのことであった。東京は初めてということで、家でお茶しながら、東京観光の見どころなどを少し案内した。また、この界隈にも見どころがあると紹介したところ、是非案内してほしいということで、お茶した後、旧東海道を散策し、近くの神社と2つのお寺を案内した。フランス人だが英語ができるので、英語での案内だが、慣れているので、特に問題はなかった。神社とお寺の違い、お参りの仕方等も紹介した。我が家から歩いて3分位のところにある品川寺には、江戸の入口に造立された江戸六地蔵の一つである大きな銅造地蔵があるのと樹齢600年のイチョウの木、それに1867年のパリ万博に出品され、その後行方不明となったが、ジュネーブで発見され、このお寺に戻されたという逸話のある「洋行帰りの鐘」があるので、見どころ満載である。
明日は、浅草やスカイツリーに行くことを薦めた.。18時にはホテルに戻るということで、親切にしてもらったお返しに一緒に夕食でもどうかと誘われた。こちらは特別に何かをしたということでなく、困っている人をちょっと助けただけなので、恐縮するが、一緒に食事をすることにした。彼らにとって、「旅は情け人は心(旅は道連れ世は情け)」だったのかも知れない。何年か前に、飛行機で隣の座席に座った人がそのまま我が家に来たことがあったが、今回は、ホテルへの道案内をしてあげた人がチェックイン後我が家に来るという普通ではあり得ない光景かも知れない。困っている人を助けたり、可能な範囲で何かをしてあげることによって、オリンピックのテーマともなっている「おもてなし」が少しでもできれば結構なことだと思う。自分達が海外旅行に出かけた時、いろいろ親切にされたこともあるので、ごく当たり前のことをしているだけである。日本に対し、いい印象を持って帰国してもらいたいが、こちらも普段あまり使うことのない英語で話しをすることができるので、勉強の機会をもらっているともいえる。明日は、居酒屋で日本食や日本文化について、いろいろ話をしてみようと思っている。
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