ふうせんのホームページ

合唱とパソコンを趣味として、つれづれなるままに、書き連ねます。

長時間労働

2011-02-28 12:14:27 | 日記

自動車メーカー社員(当時25)が自殺したのは、長時間労働が続いていたのに会社側が適切にサポートしなかったのが原因だとして、両親が慰謝料など約1億1千万円の支払いを求めた訴訟の判決があったそうな。

裁判長は会社側の過失を認め、約6400万円の支払いを命じたそうな。

だいぶ、以前のこと、鎌田慧の『自動車絶望工場 ある季節工の日記』という本を読んだことがある。

季節工の身分で、総額は高くなるシステムに組み込まれた工員が、巨大自動車工場の

歯車となって、働く様のルポルタージュだったと記憶している。

その時に、季節工の悲哀と、巨大企業のおごりを感じたものだった。

社会人となって、派遣労働をしていた時に、派遣労働者は、「コピー用紙」と思ったものだ。

必要な時にはちやほやされ、用がすめば、捨てられる。

派遣労働者よりは、優遇されているはずの社員(正社員か契約社員は不明だが)においても、労働の搾取は、変わらない。

リストラで、一番に切られるのは、派遣やパートだが、高齢者や、若年も切られるし、人手が

少なくなって仕事の量は、増えるとの声を聞いたものだった。 

結局、しわよせは末端から上層部へ上がっていく構造は変わらない。

正社員でも、ぬくぬくしてはいられない。

派遣やパートが切られるのを横目にしながら、首のつながりにほっとする間もなく、長時間労働やら、ハラスメントにおびえる毎日にかわるだけ。

弱者にあたたかい社会、血の通うシステムの会社は、ほんの一握りでしかない。

それも一部の人たちだけが温情を受け取れる仕組みでしかない。

長時間労働が、少しずつ、減ってきたものの、不景気などで、足踏みになった。

ワークシェリングも、机上の空論。歪曲されてしか、広まらない。

無神論者だけれど、神も仏もないものか。なんて、ついこぼしたくなる。