都会では 自殺する 若者が 増えている
井上陽水の「傘が無い」の出だし。この歌が陽水のデビュー曲であったかどうかは記憶が無いが、彼がデビューした頃の相当古い作品であることは確かである。だから、もう、30年ほど前の歌となる。その頃の都会では、自殺する若者が増えていたようだ。
インターネットのサイトに「自殺者募集」みたいなのがあって、それに応募した見ず知らずの人々が出会って、一緒に自殺するなんていうニュースを最近、たまに耳にする。そういった人々の中には中学生や高校生も多く含まれているらしい。陽水さん、近頃は都会だけじゃなく田舎でも、自殺する若者は増えているみたいですぜ。
一週間前だったか、二週間前だったか、三週間前だったか忘れたが、フジテレビの「めざまし」だったか、「とくだね」だったかも忘れたが、ある朝、テレビを観ていたら、母子家庭が増えて、奨学金を利用する学生が増えているというニュースをやっていた。母子家庭が増えている、のには理由(わけ)があって、中高年の、働き盛りの男性の自殺者が増えているからだという。壮年期の自殺者はバブル以降、特に増えたとのこと。陽水さん、近頃は若者よりも、オヤジの自殺がはるかに増えているみたいですぜ。
たとえ、大きな失敗をしたとしても、昔はそれでも、「なにくそ!負けてたまるか、死んでたまるか!」と思うオヤジが多かったに違いない。男一匹、丸裸になって、イチから出直せば、たいていは立ち直れたのである。と私も思うのだが、現代はそういったことができにくい世の中になっているのだろうか。負けた時は死ぬ時ということになっているのだろうか。まったく、精神の貧しい世の中になってしまったようだ。
壮年とは、広辞苑によると「血気盛んで働き盛りの年ごろ」とある。いわば、社会の歯車の中心となっているわけである。彼らの力は政治にも経済にも、学問にも文化にも、そして、人類の子孫繁栄にも大きな影響を持つ。そんな彼らが今、苦難な状況に陥っているようである。彼らが弱くなれば、社会も弱くなる。人口も減る。同世代として、私は彼らを応援したい。で、彼らに名前をつけた。彼らの名は、現代壮年クナンという。
クナンのまたの名はコカンと言う。老若男女に関わらず、マタの名は股間である。が、オヤジのそこには、人口を減らさないための大事なものも収まっている。負けるな!男。負けるな!オヤジ。君たちが頑張らなければ日本の未来は無い。
記:2005.10.7 ガジ丸