ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

瓦版088 マミガジの絵本7

2009年04月17日 | ユクレー瓦版

 いつもの週末、いつものユクレー屋、でも、カウンターはいつものようでは無い。マミナ先生が暇なときは、彼女がカウンターの仕事をやってくれていたが、最近は忙しいとの事で、このところ私とケダマンが立っている。

 そのマミナ先生が久々にやってきた。で、彼女から、彼女自身の一大ニュースとなる話を聞く。しばらく島を離れ、オキナワで生活するとのことだ。
 「三ヶ月もユクレー島を離れるの?」
 「まあね。私も長くこの島にいるから、オキナワに三ヶ月っていうのはちょっと不安もあるけどね。でも、そのくらいないと、オキナワの生活は感じられないからね。」
 「そうかぁ、でも、明日っていうのは急だね。それに、勝さん、新さん、太郎さんも旅に出る予定があると言うし、ずいぶんと淋しくなるね、この島も。」
 「勝さんたちの旅は一ヶ月位さあ、私も三ヵ月後には帰ってくるよ。その頃はまた、ユーナが夏休みだからね。夏には賑やかになるさあ。」

  「将来を考えてって言ってたけど、マミナの将来ってどんなこと?」
 「いやね、ウフオバーの後を継ぐってずっと思ってたんだけどね、選択肢は他にもいろいろあるだろうし、それに第一、ウフオバーの後を継ぐには、私もまだまだ経験不足だろうと思ってね、これからはちょくちょく外の生活もやってみようってわけ。」
 「いろいろな選択肢か。もしかしたら、60過ぎても脂ぎった奴いっぱいいるから、運命の出逢いがあって、アツアツドロドロの恋もありうるな。」(ケダ)
 「まあね、それは可能性薄いけど、ちょっと期待もしておくさあ。」
 「ふーん、そうかぁ。まあ、そうだね。いろいろな経験をしておくのはいいことだと思うよ。この島は少しのんびりし過ぎているからね。」
 「ありがとうね、理解してくれて。それよりさ、これ、私の最後っ屁。」とマミナは言って、手作りの冊子を出した。絵本だ。
     

 この日はマミナ先生の壮行会もあったが、本人が、準備があるからということで早く帰ったので、今回はユクレー島の話はここまでとし、新作絵本の紹介。いつものようにマミナが文、ガジ丸が絵、タイトルは『しわしわわし』

 記:ゑんちゅ小僧 2009.4.17 →絵本(しわしわわし)


草食の気持ち

2009年04月17日 | 通信-社会・生活

 ヘーックション!と思いっ切りくしゃみをする。清清しい気分になる。ブヒッ!と思いっ切り屁をこく。清清しい気分になる。それらは日々、私が部屋の中でやっていること。そういう清清しさで、私は多少の幸福感を得ている。
 くしゃみも屁も、まったく遠慮しないのでその音はとても大きい。アパートの隣人はまるで同じ部屋の中にいるかのように感じることだろう。その隣人、若い女性だが、というか、若い女性なので、なのか、くしゃみや屁の音を全然させない。彼女からは小さな咳のみがたまに聞こえてくる程度だ。いったい、彼女は生理現象をどうしているのか、我慢しているのか、我慢しているのだとすれば、少し可哀想な気がする。自分の部屋の中で一人でいる時でもくしゃみや屁を遠慮するなんて、開放感が味わえない人生。

 草食系男子なるものが増殖中との噂を聞いた。草食系は、恋愛や結婚に対しガツガツしないタイプということらしい。恋愛は、そういう病気に罹ったりするので別の話だが、結婚に関して言えば草食の気持ち、私は何となく理解できる。
 男一人が食っていくには、給料は安くてもハードルの低い仕事で十分。例えば、1年のうちに250日、1日6時間も働けば十分。自由な時間がたっぷりあるので、自分の好きなことをして、楽に生きて行ける。遊びのために余計な金が必要になったら、たっぷりある自由な時間をアルバイトに充てれば良い。金は全て自分のもの。
  結婚してしまうとそうは行かない。例えば、労働時間が1日8時間に増えたりする。金のかかる女房に当たってしまったら、1日10時間労働になるかもしれない。さらに、子供が生まれてしまったら、もはや自由な時間はほとんど消えてしまう。
 自由に使える時間が無くなるのは辛いことである。さらにその上、「くしゃみをする時は手で押さえろ、人前で屁をこくな、煙草を吸うな、酒は2合まで、小便は座ってしろ、ゴミを出せ、家事を手伝え、」などと注文されたら、もう人生真っ暗である。
 そう考えると、結婚は男にとって幸せなことでは無い。好きな女とイチャイチャするのは幸せだが、イチャイチャする幸せのために結婚という不幸を背負うのは嫌だ、もっと楽に生きたい。草食系の気持ちとは、そのようなことではないだろうか。

  「別に結婚なんかしなくていいや」と思う草食系男子が増えていくと、今でさえエライこっちゃとなっている少子化にさらに拍車がかかる。国家存亡の危機となる。そこで、草食系オジサンの私が言えた義理ではないが、その対策法をいくつか考えた。
 肉食系男子に草食系男子の分も頑張ってもらう。・・・つまり、あまり大きな声では言えないが、一夫多妻制ということ。そうなれば私も、少しは頑張るかもしれない。
 または、結婚を義務化する。恋愛は恋愛として自由にさせるが、ある年齢になったら必ず結婚させる。相手がいる人はその人と。いない人は「いない」と役所に届け、いない人同士ガラガラポンの抽選で選び、夫婦になってもらう。昔のお見合いもそういったものであったはず。恋愛結婚、見合結婚、どちらが幸せになるかは後の話。
 これで、たぶん少子化を防ぐことができるに違いない。もしも、結婚が義務となったら私も潔く従う。終身刑となった囚人の気分で、女房にあれこれ指図され、尻を叩かれて生きていくだろう。できれば、優しい女性に当たることを願うが。
          
          

 記:2009.4.17 島乃ガジ丸