ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

とてもシンプルに

2010年06月25日 | 通信-社会・生活

 『とてもシンプルなこと』という歌がある。私の愛するシンガーソングライターピアノ弾きの鈴木亜紀の作品。彼女のファーストアルバムのタイトルにもなっている。
 引っ越し準備で、持っていたCDやMDのほとんどを実家に運んだ。なので今、部屋にはクラシックと琉球民謡のMD10数枚が残っているだけだ。ただし、それは私が聴くためのものではなく、誰かにあげようと思って残してあるもの。
 車の中にもMDが8枚ある。これらは運転しながら私が聴くつもりのものであり、これだけは近いうちに聴きたくなるであろうと思った8枚。私が所有する数多く(数えたことはないが、おそらく100枚以上)あるCD、MDの中から選ばれた8枚。クラッシックが2枚、ジャズが2枚、琉球民謡が2枚、そして、高田渡と鈴木亜紀。
 高田渡はセカンドアルバム、高校生の頃聴いて、後年、私の音楽の原点になったアルバムの一つ。当時好きだったひと(女)にカセットテープにダビングして貰ったという想い出もある。アルバム名、曲名など彼女が手書きしたテープは今も持っている。
 鈴木亜紀は前述のファーストアルバム『とてもシンプルなこと』、1998年のリリースとなっている。私が初めて聴いたのは6、7年前で、十分オジサンになってから知ったアーティスト。友人のIさんに勧められたのだが、すぐに気に入った。

 車の中に残してある8枚のMD、早速その1枚を先日聴いた。聴いたのは鈴木亜紀のアルバム『とてもシンプルなこと』。何故それを「近いうちに聴きたくなるであろう」1枚に選び、その中でも一番最初に聴いたのかというと、「とてもシンプルに」という言葉が今の、私の頭の中を占めている最も大きな思想だからである。
 私がここで語る「とてもシンプルに」とは、しかしながら、鈴木亜紀の歌う「とてもシンプルなこと」のシンプルとは意味が違う。鈴木亜紀のは恋の歌だ。
 先月から私の住まいであるアパートの、一時的(2、3週間)引っ越しのための部屋の掃除、整理整頓をやっているが、始めてから一ヶ月半ほども経って、「やっと終わりが見えてきたぜ」という状況。思いの外時間がかかっている。あまりにも時間がかかっていることに「まだ終わらねぇのかよー!」と、途中から腹を立てていたくらいだ。
 何で時間がかかっているのかというと、中年チョンガーのくせに私には持ち物が多いのである。持ち物が多いのは多趣味だからと判明した。例えば、音楽関係の楽器や楽譜、美術関係の絵具や画集、その他、書道、茶道、木工、工芸、園芸、植物、沖縄関連があり、テニスもあれば、太極拳もあり、酒や料理に関係した品々などがあった。

  そういった、私が今まで生きてきた歴史とも見ることができる品々は、けれども、これから私が生きていく上で、必ずしも必要なものとは見なせない。そこで、『とてもシンプルなこと』を思い出し、「とてもシンプルに」という思想に辿りついた。
 「持ち物があるからそれを整理するために箱や棚が必要になる」とも言えるが、「箱や棚があるから持ち物が増える」ともまた、言える。そこで、持ち物を処分すると共に、箱や棚も処分することにした。既に2つの本棚、1つの飾棚が処分済み。これからさらに、箱のいくつかと、その箱の中身である持ち物を処分する予定。「日常使う範囲のものしか身の回りに置かない」という「とてもシンプル」な生き方をしようと思っている。
          

 記:2010.6.25 島乃ガジ丸


奥武山運動公園

2010年06月25日 | 沖縄05観光・飲み食い遊び

 沖縄はプロ野球のキャンプ地として人気がある。プロ野球には詳しくなくて、正確な所は知らないが、確か10球団がキャンプ地にしている。もっとも古くから沖縄をキャンプ地にしている球団は日本ハムファイターズ。沖縄島北部の名護市でやっている。日本ハムが名護でキャンプを始めた頃(はっきりとは記憶していないが多分30年ほど前)、その頃は私も若く、プロ野球にも多少の興味があったので覚えているわけ。
 来春にはついに、あの巨人軍が沖縄にやってくるらしい。県都那覇市でキャンプを行うとのこと。那覇市には高校野球県大会の決勝戦が行われる奥武山野球場がある。私の覚えている奥武山野球場は、グランドの広さはともかく、観客席やその他の施設はプロ野球が使うにはみすぼらしい。「そんな所で巨人軍がキャンプ?」と疑問に思ったのだが、奥武山野球場は改装されるらしい、というか、もう改装されたかもしれない。
 そうだ思いだした。去年の8月、父に「大事な用事があるから」と呼ばれて実家へ行った際、たいした用事では無かったため時間がぽっかりと空いてしまった。車を持たずバスで行ったので、散歩でもするかとなり、ふと思いついて奥武山運動公園へ出かけた。その時に、奥武山野球場が改装中であることを知った。今、写真を確認したら、野球場の完成予定日は2010年3月とある。なので、もう改装は済んでいるはず。そういえば最近、プロ野球の公式戦が行われるとのポスターをどこかのスーパーで見た。
     

 奥武山野球場は奥武山運動公園の施設の一つ。奥武山運動公園には野球場の他、陸上競技場、テニスコート、武道館、水泳プール、弓道場などがある。運動施設の他にも神社があり、公園としては普通に広場や緑地、遊具施設などもある。那覇市の市街地にある公園としては有数の広さで、供用面積は約25ヘクタールとのこと。
 奥武山(おうのやま)運動公園は正式名称を県立奥武山総合運動場といい、前身は奥武山記念運動場という名の市民公園で1901年に開設されたという歴史を持つ。野球場が1960年、陸上競技場が1965年、水泳プールが1967年、総合体育館と弓道場が1973年などと、施設も徐々に増やされ現在に至る。
 奥武山運動公園は元は漫湖(まんこ)に浮かぶ小島で、その小島の名前が奥武山ということから公園の名前になったとのこと。現在は地名も奥武山となり、したがって、奥武山運動公園の位置は那覇市奥武山ということになる。そこは那覇空港から北へ、車で5分ほどの場所。空港道から国道58号線へ出るとすぐ目の前、右手側にある。今はたぶん、新装された奥武山野球場が目立つに違いない。神社は護国神社と沖宮がある。
     
     

  中学生の頃、学校の敷地が狭かったこともあり、学校の運動会は奥武山陸上競技場で行われた。体育系の部活動の大会もそこで行われ、室内競技は奥武山武道館や奥武山体育館で、水泳競技は奥武山水泳プールが利用された。いわゆる、体育競技の中心的存在であった。中学の頃の私は普通にプール遊びをするのにも奥武山水泳プールを使った。
 私がまだテニスを趣味にしていた頃だから、20年ほど前の話だが、テニスの大会か何かで奥武山公園(普通は運動を略して、こう呼んでいる)を訪れた際、時間待ちで公園内をブラブラしている 時、林の中で何か動物の骨らしきものを見つけた。人間の骨なら大騒ぎになるところだが、そんなに大きくは無い。猫とか犬とかだ。奥武山公園には公園管理室があり、管理人がいる。その人に訊いたら、「猫の骨」とのこと。「何で?」とさらに問うと、「浮浪者が野良猫を食っている。」とのことであった。現在ではほとんど聞かないが、沖縄では猫を主に薬として食する(犬も同様)習慣があった。沖縄の伝統を受け継ぐ人々が奥武山公園の林の中でテント生活をしているようである。
     
     

 記:2010.6.14 ガジ丸 →沖縄の生活目次