ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

結婚は幸せ、という幻想

2013年05月17日 | 通信-音楽・映画

 先日、お見合いがあった、・・・私のでは無く、埼玉在の友人Kの見合い。二ヶ月ほど前に、私の友人の元美人妻Iさんに頼んで相手を探して貰っていた。
  Kはたびたび沖縄に来ていて、だいぶ前にIさんを紹介していて、その後も何度か顔を合わせ、話もしている。その経験を踏まえた結果、Iさんの目にKは男として合格だったようで、「Kさんならいいですよ、紹介できる女性がいますよ」となった。
 Kが今年1月に来沖した時、私とは会わず、「今回は先輩のAさんと過ごす予定」となった。Aさんから「女性を紹介する」との話があり、その餌に釣られたようだ。Aさんが紹介する女性というのは私も知っている美女Sさん。
 その時はSさんの都合が合わず、会うことは叶わなかった。それをKがとても残念がっていたので、「結婚したいの?」と訊くと、「したい」と答える。で、それではとIさんに打診してみたら、「いいですよ、いますよ」となったのだ。

 Kの友人で東京在のI氏、たびたび沖縄にやってきて私も何度か会い、私の友人にもなってくれているが、彼も、前回(今年3月)やってきた時に訊いたら「結婚したい」と言っていた。今さら子作りも難しかろうに何のための結婚だろうと私は思うのだが、人の感性は人それぞれなので、二人が結婚できることを祈っている。
 幸いにも、元美女IさんがKに紹介した女性は二人いて、I氏が夏に来沖(予定)する際はKも一緒に来て、その女性二人と食事することになっているらしい。上手い具合に二人が別の人を好きになって、めでたしめでたしになるといいね。
          

  4月に宜野湾市民図書館から『恋と花火と観覧車』という邦画のビデオを借りて観た。私は恋愛ものを好まないのだが、主演が長塚京三だったので渋めのものだなと判断し、借りた。主演女優は松嶋菜々子、秋元康企画原作で1997年の作品。
 映画の内容は妻に先立たれた中年男の恋愛物語。長塚京三は愛を叫ぶことも無く、泣くことも無く、歌うことも無く、彼と松嶋菜々子の恋愛は渋めに進んで行く。渋めは期待通りであったが、やはり、私には恋愛物語は向かないようで、退屈であった。
 長塚京三と松嶋菜々子の恋愛がどうなるのかについてはあまり興味がなかったが、脇役たちの動きには「ほう、そう動くのか、何故?」と面白く思う所があった。

 娘が勝手に父親を結婚相談所みたいな所へ入会させる。余計なお世話だと私は思うが、彼女はそれが正しいと信じている。お見合いパーティーの席でモテナイ男役の生瀬勝久が松嶋菜々子に「あんたみたいな美人が・・・云々」と暴言を吐く。若い美人がお見合いパーティーに参加しても、それは彼女の勝手だろう、要らぬお節介だと私は思う。
 余計なお世話、要らぬお節介をするのは、結婚は幸せという幻想を持っているからであろうと想像する。私だって恋人は欲しい。少なくとも、親しく話の出来る異性はいて欲しいと思う。それでもだ、中年(KもI氏も私ももうすぐ老年)の結婚は幸せか?というと疑問がある。生活の半分を相手に合わせなければならない。今さら面倒である。
 そんな面倒を負うてもなお、「この女と一緒にいたい」と思う女性に巡り会えたならそれはとても幸せなことかもしれない。KもI氏もそうなるといいね。
          

 記:2013.5.17 島乃ガジ丸


キベリヒラタノミハムシ

2013年05月17日 | 動物:昆虫-甲虫目

 農夫の無視虫

 4週前から甲虫目の昆虫を紹介しているが、まだ続く。
 パソコンの画像フォルダの中には判明写真、不明写真のフォルダがあり、それぞれのフォルダの中に動物、植物の種類別フォルダがある。動物の種類別は「哺乳類」、「爬虫・両生類」、「鳥・魚」、「蝶・蛾」、「蠅蚊虻蜂」、「甲虫」、「バッタ蜻蛉」、「他の昆虫」、「他の動物」となっていて、それぞれに未紹介の写真が保存されている。
 動物種別の中で不明写真が最も多いのは「蝶・蛾」、約60種70枚余の写真がある。そのほとんどが蛾の類、蛾は似たものが多く何者か調べるのが面倒で不明のままとなっている。判明写真の中で最も多いのが「甲虫」で、19種34枚あった。
 判明写真の多いものから処理していこうと思って4週前から甲虫の図鑑を図書館から借り、甲虫を集中的に調べ、その説明文を書いているというわけ。

 4週前から紹介している中でミズスマシとアオドウガネ以外、オキナワコアオハナムグリ、ジュウニマダラテントウ、キベリヒラタノミハムシ、来週以降予定しているカミナリハムシ、ヨツモンカメノコハムシなどは今まで全く知らなかった昆虫。たとえ見たことがあったとしても興味が無いので、私の脳が完全無視しており記憶に残らない。
 ではあったが、ガジ丸HPを始めるようになって、沖縄の昆虫を紹介するようになってからは「ほう、こんな虫もいるんだ」といちいち写真を撮り、何者か調べ、どういう虫であるか説明文を書き、少しずつではあるが私の知識として記憶されている。

 農夫となってからは、その虫が害虫であるか益虫であるかということにも興味を持つようになった。作物の出来に影響を持つ昆虫は、私のこれからの生活にも大きな影響を与えるので、それはもう、できるだけ覚えておかなければならないのだ。
 先週紹介したジュウニマダラテントウは害虫であることを知ったが、ついでに、テントウムシの仲間で毛の生えていないものはアブラムシなどを食う益虫、毛の生えているものは植物の葉を食う害虫であることも覚えた。

  ハムシの仲間はその名の通り葉を食うので全て害虫、農夫の敵に違いないと思っていたが、ハムシが食害する葉は野菜の葉だけでは無かった。それはもう、この世には野菜で無い葉もたくさんあるので当然そうであると想像できてよいのだが、見習い農夫である私は経験不足でそこまで考えが及ばなかったのだ。
 キベリヒラタノミハムシはムラサキシキブ、オオバコの葉を食べる。ムラサキシキブの葉は人の食用にならず、オオバコは食用になるが、野菜として栽培されるものでは無い。よって、キベリヒラタノミハムシが大量に発生しても農夫にはほとんど影響を与えない。よって、キベリヒラタノミハムシは農夫が無視できる虫となる。

 
 キベリヒラタノミハムシ(黄縁扁蚤葉虫):甲虫目の昆虫
 テントウムシ科 種子島、屋久島、奄美大島、沖縄島などに分布 方言名:不詳
 名前の由来、キベリヒラタについては資料が無く私の推量に拠るが、キベリ(黄縁)はおそらく「縁が黄色いから」で、ヒラタ(扁)はたぶん「扁平だから」と思われる。実物は、縁は赤褐色で、また、さほど扁平とは見えないが、他に想像がつかない。ノミ(蚤)は「小型でよく跳びはねる昆虫につけられる名称」(沖縄昆虫野外活用図鑑)とあり、ハムシは広辞苑に「コウチュウ目ハムシ科の昆虫の総称・・・成虫・幼虫ともに植物の葉を食害」とあり、葉に着いているのでハムシ(葉虫)なのであろう。
 日本で見られるものは奄美大島原名亜種と沖縄島亜種に分かれ、沖縄島亜種は「その特徴的な斑紋からクロスジヒラタノミハムシという独立種として扱われていたこともある」(沖縄昆虫野外活用図鑑)とのこと。奄美大島産が図鑑に無いので、その違いは不明。
 体長は3ミリ内外。成虫の出現は4月~10月。寄主はムラサキシキブ、オオバコ。

 記:2013.5.13 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行