ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

お国のため法律

2013年11月22日 | 通信-政治・経済

 私の周りの同級生達、20年ほど前はだいたい10人中7人が喫煙者であったが、現在(2013年)はだいたい10人中3人が喫煙者と変わっている。世界的な嫌煙運動は沖縄でもその効果が現れているようだ。ちなみに、私は3人の内の1人。
 煙草には中毒性があって、やめたくてもやめられない人がいるらしいが、私はたぶん、中毒とはなっていないと思う。吸う本数が一日7~8本と少ないし、年に2~3回は休肺日があり、その日も「辛い」などとは感じていない。
 テレビを観なくなって2年4ヶ月、テレビには中毒性がなさそうだ。少なくとも私は全然平気。テレビ番組の多くを占めている芸能スポーツには元々興味は無いが、政治や世界情勢などには多少の関心があるのでニュースは必要、それはラジオで済ませている。

 そんなラジオから聞こえてくるニュースの中で最近気になることがいくつかある。一つは「沖縄の竹富町の教科書問題」、沖縄戦の記述が不十分だからと竹富町は自ら選んだ教科書を使っているが、それは問題があるから、そういうことが今後起きないよう法整備を強めようということになりつつあるらしい。教育に関し国の関与を強めたいようだ。
  もう一つは、もう決まってしまったが「消費税率アップ」。歳出削減となる公務員や議員の給与減額、議員の定数削減などは棚上げしたまま歳入を増やすことになった。歳入を増やすのを「国民のお金から取ってやれ」ということのようだ。
 別の一つは、「辺野古移設を容認しなければ普天間基地固定化となる」という政府自民党の石橋蹴る幹事長の発言。これはまったく脅しだ、やくざと一緒だ。「てめぇら、言うこと聞かねぇと、いつ事故が起きるか分からない危険な基地を街中に置き続けるぞ、命が惜しかったら俺たちの言うことを大人しく聞くんだな!」という脅し。
 「辺野古移設は日本とアメリカの合意事項だから変更不可能」とも彼は言う。この男は頭がどうかしていると思った。あるいは、封建時代の考え方をお持ちなのかもしれない。「お前は奴と結婚しろ、親同士が合意したんだから嫌とは言わさぬ!」という封建時代の横暴。県外移設はその気になれば可能なこと。沖縄県知事は踏ん張って貰いたい。

 そして、これが最も気になっているのだが「特定秘密保護法」。ニュースで聴いた限りの私の認識で言うと、「国が何をやろうとしているのか国民には教えない法」のようだ。今は秘密であってもいずれその効力は失われるのだから、当然、情報公開法も伴なわなければならないと私は思う。つまり、あの時国のやったことは正しかったのかを国民が検証できなければいけない。間違っていたのであればその責任を問うことができるようにしなければならず、間違った理由を追求し、以降そのような間違いが生じないようにしなければならない。間違っても罰を受けないのであれば何でもやりたい放題となる。

 私は何の影響力も無い貧相な沖縄の初老おっさんであるが、先週、平和の権化(漫画家やなせたかし氏のこと)の話をして、「平和っていいな」と改めて強く思った。そして、最近のニュースには不安を感じている。現総理の荒心臓とその一味たちは、富国強兵を目指しているように感じられる。彼らはこれからどんどん、国民は国のために犠牲を払わなければならない「お国のため法律」を増やしていくんじゃないかと不安になる。
          
          

 記:2013.11.22 島乃ガジ丸


エゾビタキ

2013年11月22日 | 動物:鳥

 固定観念の無駄

 「女は損得に執着し、男は勝ち負けに執着する」と私は思っている。もちろん例外はあるので、その後に「という傾向が多い」と続けた方がより良い言い方かもしれない。
 固定観念を広辞苑で引くと「固着観念に同じ」とあった。「そうか、固着観念が元々の言い方なのか」と勉強になる。で、固着観念を引く、「絶えず意識を支配し、それによって主として行動が決定されるような観念」とのこと。私の「女は損得に執着し、男は勝ち負けに執着する」という考えは「私の意識を絶えず支配」はしていないし、それによって私の行動も決定されていない観念なので、固定観念とは言えない。

 私が参考にしている『沖縄の野鳥』をパラパラ捲っていると、エゾビタキという名が見えた。「エゾビタキは蝦夷ビタキであろう、北海道で多く見られるのであろう、したがって、沖縄には少ないのだろう、よって、私が出合える可能性は低い」と私は思った。これは固定観念と言える。それによって私の行動が一時決定されてしまった。

  2011年の八重山の旅で撮った写真を整理し、何者か判明していない鳥の類を1フォルダに集め、その写真を1枚1枚眺めながら図鑑と照らし合わせ、何者か判明させる作業を行っている時に、ある鳥をコサメビタキと判断し、そう名前を付けた。
 コサメビタキの前のページにはエゾビタキが載っていた。「エゾビタキは蝦夷ビタキであろう・・・私が出合える可能性は低い」という観念に私の脳は支配され、「エゾビタキにも似ているけど、まさかな」と私は思い、コサメビタキと判断したわけだが、両方の説明文を良く読み、他の図鑑も見て、「あっ、これはエゾビタキだ」となった。

 
 エゾビタキ(蝦夷鶲)
 スズメ目ヒタキ科の旅鳥、または冬鳥 方言名:不詳
 名前の由来、ヒタキはスズメ目ヒタキ科の鳥の総称で、広辞苑に「燧石を打つ音に似た「ひっひっ」という地鳴きをする鳥の意で、本来はツグミ科のジョウビタキを指したものか」とあった。ジョウビタキの鳴き声は確かに、図鑑にもヒッヒッとあり、ヒタキの仲間にはそのような鳴き声のものはいない。なので「ものか?」と疑問形だと思われる。
 エゾについては今回から参考文献に加わった『野鳥ガイド』にあった。「千島、サハリン、カムチャッカなどの北方で繁殖するのでエゾ(蝦夷)」とのこと。
 低地から山地の林、農耕地などに生息し、地鳴きはジッ、ツィーだが、あまり鳴かないとのこと。樹上性で、『沖縄の野鳥』に「目立つ枝に直立した姿勢で止まり、空中で虫を捕らえて元の枝に戻る習性がある」とあった。「空中で虫を捕らえ」るのは他の鳥もやっていることだが、他のいくつかの文献にも同様のことが記されていたので、「元の枝に戻る習性」が本種独特なのかもしれない。
 沖縄では、春は3月~4月、秋は9月~10月にやってきて、一部は越冬する。

 記:2013.11.12 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『検索入門 野鳥の図鑑』中村登流著、株式会社保育社発行
 『野鳥ガイド』唐沢孝一著、株式会社新星出版社発行