ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

堅物エコロジスト

2015年08月07日 | 通信-環境・自然

 7月9日~10日に台風9号が沖縄島を襲い、その暴風は畑の野菜や果樹に大きな被害を与えたが、9号は大量の雨をもたらし、それまで雨が少なく乾燥気味であった畑も潤った。その後また、雨の降らない日が続いたが、20日~21日に記録的な豪雨が沖縄島を襲い、台風9号よりもずっと多くの雨をもたらし、畑はまたも潤った。
 25日に台風12号が沖縄島北部を襲う。中南部も暴風大雨の予報であったが、風は強風圏止まり、雨はほんのお湿り程度であった。その後、8月2日と昨日6日に、2時間ばかりシトシト雨があったが、それ以外雨は無く、天気は概ね快晴が続いている。
 快晴、字面を見ると爽やかに感じるが、夏の快晴は全然爽やかでは無い。ギラギラの太陽がガンガン照りつける中での肉体労働は激しくきつい。「暑い!糞暑い!」と畑仕事をしながらオジサンは何度も怒鳴ったり呟いたりしいている。「暑い!糞暑い!」と口にしようが、「暑い!糞暑い!」とここに書こうが、暑さが弱まる訳では無いのだが、「暑い!糞暑い!」と言ったり書いたりして、何とか夏を乗り切ろうとしている。

 糞暑いと体の感覚が鈍くなるのか注意散漫になる。あるいは、早く作業を終えようとして注意散漫になる。私は畑仕事で鎌、鋏、ショベルなどを使い、支柱設置で大ハンマーを使い、大工仕事でノコギリなどの手工具を使う。その際、元々慎重さに欠け、冬場でもしばしば傷をこさえる私は、注意散漫となるこの時期、傷だらけとなっている。
 この一週間でもハンマーで左手人差し指の付け根と第二間接辺り、そして、親指の付け根を叩いて打撲、先が割れて尖っている鉄パイプのその先に右手中指の甲を打ち付けて深い切り傷、2~3キロある縁石用の石を左足の甲に落としてそこを打撲している。
 注意散漫なのは「作業中糞暑いから」が一番の原因だと思われるが、もう一つ、沖縄の夏の最低気温はたいてい25度以上の熱帯夜である。ここ数日は27度が続いている。最低気温はたいてい明け方で、寝る前の時刻(夜9時~10時頃)は30度を超えている。そんな中私は、クーラーを使わず、窓を開け、扇風機で暑さを凌いでいる。
 扇風機の風だけでは30度の温度を快適な気温まで下げることはできないようで、寝ている私は常に暑さを感じ、そのせいでぐっすり眠れていない。暑さで夜中目を覚ますこともたびたびあり、目覚ましが鳴る5時前にはたいてい起きている。寝不足だ。この寝不足がじわじわと私の体力を奪い、作業中の注意力を奪っているのかもしれない。
          

 クーラーを使わないで我慢している人を「堅物エコロジスト」とエコロジストをバカにしているようなコマーシャルがラジオから流れる。クーラーを使わないで我慢している私は、「あー、エコロジストは堅物であるとバカにされているんだなぁ」と思いつつも、それでもクーラーのスイッチをオンにしない。クーラーを我慢して地球温暖化緩和に寄与しようなんて思っている訳ではちっとも無い。お金の問題と、体の免疫力の問題。
 お金の問題は、御存じの通り私は貧乏なので生活費を少しでも削減しようと思って。体の免疫力の問題とは、私が考えるに、クーラーの無かった頃、遠い昔では無い、私が子供の頃家にクーラーは無かった。昔はウチナーンチュのほとんどがクーラー無しで生きてきた。それでも元気で長生きだった。暑さは、体がそれなりに対処する術を元々持っているのだと思う。クーラーはその術を失くしてしまうのではないかと思って・・・。
          

 記:2015.8.7 島乃ガジ丸