ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

相互理解という平和

2016年02月05日 | 通信-科学・空想

 何年振りか、十何年、あるいは二十何年振りになるか、先週陰夢を見た。最後までいった。もちろん、若くは無いので夢精なんて恐れは微塵もない。
 お相手は若い友人の1人。彼女は可愛い娘なのでそういう関係になっても私に何の不服も無い。であるが、彼女にとっては大いに不服であろう。なので、その時の夢の主人公は私ではなく真迦哉(まかや)である。彼ならば彼女も許すであろう。
 真迦哉は私の夢の中に出てくる主人公。彼はとてもモテる。モテるだけでなく、世のため人のためあれこれ活躍し、社会的にも尊敬されている。現実の私とは大きくかけ離れているので、私は彼を現実の私とは違う別人格の者と捉え、その名を付けている。

 これも最近見た夢であるが、その中では、真迦哉は戦士として戦っていた。戦士と言っても国単位の大きな軍隊ではなく、一地域の防衛隊員で、そのリーダー。相手は他国ではなく宇宙人。見た目は人間そっくりの宇宙人。真迦哉が戦っている時、既に地球の半分は攻め落とされていて、ついに、真迦哉の住む小さな村までやってきたところ。
 真迦哉は頭も良く、武道にも秀でている。それで彼がリーダーに選ばれたのだが、彼は戦うことを好まなかった。「真迦哉は戦士として戦っていた」と書いたが、正確には「真迦哉は防衛隊員として村人を守っていた」となる。地球人と宇宙人との戦いがどういう状況であるか、その情報から「抵抗しても無駄」とも彼は認識していた。

 この夢の中ではっきりと記憶しているシーンがある。真迦哉が宇宙人と会話しているところだ。相手の宇宙人はこの地区のリーダー、司令部に属するような高位の者ではなく、軍隊で言えば下士官、小隊長みたいな者、であるが、思慮深い人。
 「戦わずに降伏してくれんか?」
 「私も戦って勝てるとは思っていない。しかし、攻め入ってきたのはそっちだ。」
 「我々も最初から戦うつもりではなかった。交易を求めたのだが拒否されたのだ。」
 「言うことを聞かないから殺すってことか?」
 「殺すことが目的では無い。事実、我々は平民を殺してはいない。兵隊もほとんど殺していない。我々が攻撃しているのは地球の支配者たちだ。」
 「そうか、で、地球の多くが組織的戦闘不能となっているわけだ。」
 「我々は地球人が真似のできない武器を持っている。我々の勝利は必然だ。しかし、できるだけ生命も自然も傷付けたくないのだ。どうだ、黙って降伏してくれんか?」
 「今の支配者たちを抹殺して、そっちが新しい支配者になるってことか?」
 「奴隷扱いはしない。自由は保障する。これまで通りだ。」

 夢は、実は、真迦哉と小隊長が和平交渉をしているだけで、上記のような細かい会話をしていたわけではない。少なくとも私はそこまで詳しく記憶していない。宇宙人が新しい支配者となるかもしれないということを微かに覚えていて、細かいことは目が覚めてから妄想したものである。和平交渉が上手くいきそうな雰囲気の中で夢は終わっている。
 真迦哉と小隊長はお互いを信頼し合っているようであることも微かに覚えている。そうだよな、信頼が無ければ平和は築けないよな、と夢から覚めた後、思った。
          

 記:2016.2.19 島乃ガジ丸


クロジャノメアツバ

2016年02月05日 | 動物:昆虫-鱗翅目(チョウ・ガ)

 懲りないオヤジ

 オヤジギャグを時々発し、一部(特に若い従妹の娘など)からヒンシュクを買っている私でも「ジャノメ」というと素直に蛇の目傘を思い付く。そして、子供の頃に歌った「あめ、あめ、ふれ、ふれ、母さんが、じゃのめでお迎え・・・」を思い出す。小学生の頃、私も含めクラスの誰も蛇の目傘を差しておらず、よって、実物を見たことは無く、音楽の本にあるイラストから「蛇の目傘は和傘のことかな?」という認識でしかなかった。
 大人になってからだが、蛇の目が「環となっている模様」であることを知る。環と言ってもピンと来ない人のために言うと、リングとか、浮輪の形の模様のこと。

 名前からすると、この蛾にはリング模様がある。実際は、私が見た1匹の個体に限って言えば、リング模様はさほど目立ってはいない。図鑑の説明文には「環状紋」と記載があり、名前にもなっているので目立つはずだが、たぶん私の目が悪いのかもしれない。

 「もうこれ以上飲めそうもないし、そろそろ帰るか。」
 「外は雨だぜ、もう少し飲んで行けよ。」
 「ママさん、余っている傘ない?」
 「ごめんね、日傘しかないわ、蛇の目の。」
 「日傘じゃピチピチジャブジャブの蛇の目でもしょうがないなぁ。」
 「じゃぁ飲め」
 ・・・懲りないオヤジです。

 クロジャノメアツバ(黒蛇の目厚翅):鱗翅目の昆虫
 ヤガ科 奄美諸島、沖縄島、八重山諸島、台湾、太平洋地域に分布 方言名:ハベル
 名前の由来は資料が無く正確には不明。クロ(黒)は体色が全体に黒いから、ジャノメ(蛇の目)は翅にそのような模様があるから、アツバ(厚翅)は翅に厚みがあるからだと思われる。ちなみに、蛇の目は「輪貫と呼ぶ環の文様の俗称」(広辞苑)のこと。
 「輪貫と呼ぶ環の文様」が本種にあるかどうかについて、素人の私には確信持って「ある」とは言えない。『沖縄昆虫野外観察図鑑』の記述に「環状紋と腎状紋は黒色の型と白色の型や中間的なものがある」とあり、その環状紋がジャノメの由来と推測できる。写真をマジマジと見て、翅表に白い丸点を確認できたが、たぶん、それが環状紋であろうと思われる、確信は無い。でも、全体的には私の写真と図鑑のそれはそっくり。
 前翅長17ミリ内外。山地や平地の林に住む。まだよく研究されていない種のようで、食草については「枯葉?」と?が付いていた。
 
 成虫
 
 記:ガジ丸 2016.1.21 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行