ヌーは「何」の沖縄語読み。ナトーガはナトーンに疑問のガがくっついたもの。ナトーンは「成っている」という意。ということで、ヌーナトーガは「何になっているのか?」となり、概ねの意味としては「どうなっているの?」となる。
同じく「どうなっているの?」の意味ではチャーナトーガも使う。チャーは「どう」という意味で、ヌーより和語の意味に近くなる。私は沖縄語の専門家でもなく、沖縄語に精通している素人でもないので、正しいかどうか自信はないのだが、チャーナトーガはより冷静的で、ヌーナトーガはより感情的なニュアンスを私は受ける。
現場仕事でミスが起きた場合、冷静な現場監督は「チャーナトーガ?」と作業員に問いかけ、その対処策を考える。感情的な現場監督は「ヌーナトーガ!」と怒鳴る。といったニュアンスの違いを私は感じる。素人の私なのでそれが正確かどうかは不明。
テレビ観ない、新聞読まない私だが、世間のニュースはラジオで聞いている。3月から4月半ばまで介護施設の運転手というバイトをしていて時間の余裕はなかったのだが、車のラジオでニュースは朝夕ともに聴いていた。そんな中で「チャーナトーガ?」、「ヌーナトーガ!」と思わず口から出るような、気になるニュースもあった。
先ずは共謀罪、共謀罪って前にも審議されて廃案になったのでは?とおぼろげに記憶している。共謀罪が何とかいう名前に替えられて今、審議中とのこと。犯罪を計画し、それを実行しようと準備した段階で逮捕できるらしい。それって怖くない?という感想。
それから、自衛隊による隠し事というニュース。はっきりとは覚えていないが、確か、スーダンだったかどこかの紛争地帯で活動する自衛隊が、その日報を隠匿したとかいうニュース。文民統制ができていないんじゃない?大丈夫か?という感想。
共謀罪についての感想はまだある。先日、近所の先輩農夫Nさん(テレビでも新聞でもその類のニュースはよく観て、よく読んでいる人)とユンタクしていて、共謀罪の話になって、彼からいろいろ詳しい情報を頂いた。
「オリンピックに向けてのテロ対策だそうだ。」
「オリンピックって2020年でしょ、まだ早いでしょ、何で今なの?」
「急いでいるのはたぶん、オリンピックだけじゃないからだろう。辺野古に反対する市民団体も取り締まれるようにという考えだろう。辺野古は急いでいるからな。」
「あっ、そういえば今日のニュースで、街に設置する監視カメラを大幅に増設するというのがあったけれど、それも市民団体取り締まりに関連しているかもね。」
「そうかもな。訳の分からない内に市民が逮捕されるなんてことがあるかも。」
平和のために運動している市民が、本物のテロリストに話しかけられ、そうとは知らず親切に受け答えしているところを監視カメラに撮られ、ある日突然逮捕される。
「ヌーナトーガ?」という言葉はそんな時に使える。ロシア、アメリカ、中国などケンカ好きの指導者が多い中、荒れ心臓総理も同じ種に見える。この先、共謀罪を強行採決して、辺野古新基地建設も強硬に進め、さらにヌースル(何する)つもりだろうか。
記:2017.4.28 島乃ガジ丸
自作珍味
高校生の頃から農業をやってみたい(具体的ではなく何となくの憧れ)と思っていた私は、その道へまったく向かないまま青春時代を過ごしてオジサン時代に足を踏み入れて行ったが、もう何年前になるか、30年近く前だったか、そろそろ農業の道へ向かおうかと思って、友人の同級生K子に同じく同級生のT女を紹介してもらい、しばらく(週一の数ヶ月)、T女の畑へ通い、彼女から農業を教わった。T女は自然農法をやっていた。
そんなある日、燻製箱を作って、彼女の畑で燻製を作ったことがある・・・と記憶している。それがたぶん、私の燻製造りの始まり。燻製チップはホームセンターで購入。
5年前の夏、300坪の畑を借りてから1年も経った頃、「そういえば、T女の畑で燻製を作ったなぁ」と思い出し、「いつかはここでも」と計画して、それから2年経った一昨年2015年夏、燻製箱を自作し、燻製に挑戦した。
わざわざ作った燻製箱であったが、それは1回使っただけでお払い箱。できた燻製を食べるのは概ね私一人なので、わざわざ燻製箱で燻製を大量に作る必要がなかったから。そして、一人分ならダッチオーブンで十分であることに気付いたから。
ダッチオーブンでの燻製作りは燻製箱をお払い箱にしたその年12月から挑戦、その月タマネギなどの野菜、鶏肉ササミなどの燻製を作り、翌2016年1月7日にはイカ、タコ、茹で玉子、豚肉レバー、サーモンなどの燻製を作っている。
それ以降、燻し用のサクラチップはたっぷり残っていたのに燻製作りから長く遠ざかっていた。そして、2017年4月9日、久々の燻製作りに挑戦する。毎週火曜日の夕方やってくる池田屋豆腐の移動販売、そのメニューに豆腐燻製というのがある。それより1ヶ月ほど前の3月7日、それを買って食べたらまあまあ旨くて、「自分でも作ってみよう」と思い、介護施設のバイトもしていて忙しい中、決行。
「豆腐の燻製とは珍しいなぁ」などと、豆腐燻製を食べたのは池田屋の豆腐燻製が初めてだと私は思っていたのだが、じつは、今回この記事を書く上で、前に燻製箱で燻製を作ったのはいつだったか、何を燻製にしたのかなどを日記を読み返していたら、その時に豆腐燻製を作っていることが判った。その時の燻製について感想も書いてある。
結果、豆腐、ソーセージ、ニンジンの3種は「燻製にしなくても良い」という評価。ササミ、サーモン、マグロは旨い、・・・以下省略。
とのこと。豆腐は「燻製にしなくても良い」という評価を私は与えている。なのに、それをすっかり忘れていて4月9日の燻製作りは豆腐をメインとした。
豆腐はスーパーの安い島豆腐を使い水抜きした。料理人のH女によると「重しを乗せて水抜きする」とのことであったが、近所の先輩農夫Nさんの「一旦冷凍したものを解凍したら高野豆腐みたいになって水は抜き易い」という意見を取り入れ、そうする。
冷凍して解凍した島豆腐は確かに高野豆腐のようにスポンジ状になって、両手で挟んで圧縮すると水はたっぷり抜けた。それを燻製する。ついでに芋の燻製も作る。
結果、サクラチップの香りは十分に着いていたが、スポンジ状の豆腐は食感が軽く、味全体が薄い、はっきりしない、食べる必要を感じない、つまり、今回もまた、豆腐は「燻製にしなくても良い」という評価となった。しかし、池田屋の豆腐燻製はそうではない。食感はチーズのようであり、味にも存在感があった。池田屋の豆腐燻製は「燻製にしても良い」という評価である。水抜きの仕方に工夫が必要なのかもしれない。いつかまた挑戦しようと思う。サトイモが採れたらその燻製にも挑戦したい。
記:2017.4.22 ガジ丸 →沖縄の飲食目次