ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

自然治癒力が弱る訳

2017年12月01日 | 通信-科学・空想

 「風邪かな?」と思った日は休肺日となることが多いが、先週木曜日(23日)は風邪だからという理由ではなく、腰痛静養の日ということで休肺日及び休肝日とした。
 静養のお陰で腰の状態が一旦は良くなったのだが、金曜土曜と腰に負担のかかる作業をしたせいで、日曜日になると腰の状態はこれまでで最悪となる。
 で、今週月曜日(27日)は畑を休んで再び腰痛静養、禁酒禁煙の日とし、家からほとんど出ず、パソコン作業を2時間ほどやって腰掛けによる腰への負担は少しあったが、ベッドの上で瞑想、ストレッチなどを繰り返した。その結果、脚が痺れるなど痛みがまったく消えたわけでは無いが、腰を曲げないと立てない歩けない状態は無くなった。
 しかしその日、別の健康不安が現れた。夜、ベッドに入ってしばらくしたら咳が出、2~3分に1回は咳き込むという状況が長く続いた。その日もまた、腰痛静養の日ということで休肺日及び休肝日としていた。休肝日はちゃんと守り、休肺日も、昼寝した後、お茶飲みながらタバコに手が伸びて1本吸ってしまったが、でも、その1本だけだ。喉に優しい日となったはずだ、それなのにこれまで経験の無い咳き込みが出た。
 「何だ?何の病気だ?タバコ吸わなかったせいか?」と思い、「風邪か?このあいだ治ったはずだが、ぶり返したか?」と思い、風邪ではなく何か違う病気かもと疑う。

 翌火曜日の朝は喉にイガイガを感じたので、風邪がぶり返したのだと思った。喉のことを考えて、普段は日に10本ほど吸うタバコだが、この日は3本で済ます。その夜、喉のイガイガは少しあったが、咳き込むことは無く、ゆっくり眠れた。
 翌水曜日、普通にタバコを吸い、普通に晩酌し、腰養生のため早めにベッドへ入った。早めに入ったが、寝入ったのは3~4時間後だった。月曜日に経験したほど激しくはないが、この日も咳き込むことが数時間続いた。喉の真ん中辺りに違和感がある。
 「何だ?結核か?喉の違和感はポリープか?咽頭癌か?」と不安を感じつつ寝入る。腰椎の異常(友人Sの診断)によって坐骨神経が圧迫されて足腰に痺れという症状が出る、だけでなく、その痛みに体力を使ってしまい、自然治癒力が弱り、その結果、風邪を引いたり、結核にもなったり、咽頭癌などにもなり易くなっているかもしれない。
     

 前にも何かで書いたが、漫画『ゴルゴ13』の、ある1話の1シーン、たぶん40年くらい前の作品なので、詳しくも正確にも覚えていないが、大体は以下。
 「脇腹に銃弾を受けたデューク東郷、洞窟の中に入り、自分で腹の銃弾を抜き取り、自分で包帯し、安静にし、水だけ飲んで数日を過ごして復活した。」・・・以上。
 私はデューク東郷に人間の野生を感じ、感心して、今でも覚えているわけ。漫画だから空想の話かもしれないけれど、今なら「自然治癒力の賜物だぜ」とさらに感心する。
 整体師Sの「治療するか?」という親切を私が断っているのは、野生的自然治癒力に私が憧れているからである。安静にしていれば、私の腰痛も自然に治るのではないかと期待しているわけである。私の場合はしかし、デューク東郷のように全くの安静というわけでは無い。飯食うし、酒飲むし、タバコ吸うし、体も使う、元々貧弱な私の治癒力はそういったことにエネルギーを使い、腰の治療まで手が回らないのかもしれない。安静にし、お粥など食い、禁酒禁煙をすれば、私の自然治癒力も少しは役立つかもしれない。
     

 記:2017.12.1 島乃ガジ丸


予知する少年

2017年12月01日 | 通信-科学・空想

 11月23日(木曜日)は腰痛静養のため休養日とし、ゴミ出し以外は外に出ることも無く、パソコン作業で腰掛け姿勢を2時間程やった他は、横になっているか、ストレッチやっているかの1日で、休肝日にもなり、久々の休肺日にもなった。
 翌24日、前日の休養のお陰で「腰の調子は数日前に比べたらだいぶ良い」ので、畑に出た。金曜日なのでガジ丸ブログアップ作業があって午前中は1時間だけだったが、午後は3時間働いた。腰痛があるのに2m近い高さの脚立の上に立ち、足元が不安定なのに杭打ち用の大ハンマーを右手に持ち、鉄パイプを地面に打ち付ける作業をした。
 翌25日、朝起きると「腰の調子は数日前に比べたらだいぶ良い」から「少し良い」に悪化していたが、腰を曲げないと立てない歩けないほどではない。「もっとたっぷり休養すれば治るかもしれない」と思い、それが「休めば大丈夫」という油断となった。午前中は3時間ほど畑にいて、前日と同じ腰に負担のある作業をたっぷりやった。午後は荷物運びの手伝いがあり、大きなソファーセットを持ち運んだ。持ち運んでいる時間は30分ほどと短かったのだが、これもまた、腰への大きな負担になったようである。
 翌26日、「腰の調子は数日前に」戻っていた。それでも畑へ出る。前日、途中だったパッションフルーツ棚の改修作業を終わらせ、台風22号で倒れたバナナの片付けなど、午前中3時間働く。午後はしかし、腰痛にギブアップして2時間も働けなかった。
     

 腰痛にギブアップした26日、晩酌を始めていた午後7時前、友人の整体師Sから電話があった。私のブログを読んで「大丈夫か?」という心優しい電話。「治療しようか?」と言うのを、「もう少し自分の力を試してみたい、あと3、4日待ってくれ、それまでやってもダメならお願いする」と、有難いと思いつつもお断りした。「自分の力で治る、休めば治る」ということ、我が身の自然治癒力を私はまだ信じていたかった。
 Sとの電話を切って間もなく、酒飲みながら数時間前の出来事が頭に浮かんだ。
 その日、夕方5時半頃には畑を引き上げ、少し回り道して家から最も近いMスーパーへ寄った。店内に入った時、正面から歩いてくる小学校2~3年生くらいの少年と目が合った。少年は私を見てニヤッと笑った。知らない少年なので気にせず買い物を続けた。
 10~15分も経っただろうか、買い物を終え、入った時と同じ出入口から出ようとした時、外から中へ入ろうとする少年と目が合った。さっきと同じ少年だ。少年はまたもニヤッと笑って、それまで普通に歩いていたのに、その後、腰を曲げて爺さんのように歩いて店内に入っていった。「変な子供だぜ」とその時思いつつ、少し気になっていた。

 整体師Sからは「治療しても治らないかもしれない状態だぜ」と言われ、「治らないとなると、やはり俺は腰の曲がった爺さんになるわけだ」と思いながら、約1時間前の少年が思い出されたのだ。「あー、あの少年は俺の近い将来を予知して、それを笑っていたのかもしれない」と思った。この世には予知能力のある子供がいるのかもしれない。
 あるいは、私自身は真っ直ぐ立って、真っ直ぐ歩いているつもりだが、傍から見れば腰の曲がった歩き方に見えているのかもしれない。そういえば、と思い出した。それまでそんなこと無かったのに、くるぶし丈の靴下を履いている時に限るが、その靴下が歩いている間に靴の中で脱げることが多くなった。歩き方が変になっているのかもしれない。
     

 記:2017.12.1 島乃ガジ丸


ミヤコウマ

2017年12月01日 | 動物:哺乳類

 忘れてごめん

 2011年9月、八重山諸島の旅(与那国島含む)で与那国へ渡った時、たくさんのヨナグニウマを見た。そして早速、その年の10月にはこのガジ丸HPでヨナグニウマを紹介した。ヨナグニウマを紹介したからにはミヤコウマも紹介しなければなるまいと思ったのだが、その頃から既に貧乏となっていた私なので、すぐに宮古島の旅などできない。よって、ミヤコウマの紹介はまったく目処の付かないことであった。
 と思っていたら、翌年9月、宮古諸島の旅に出ることができた。埼玉の友人Kが、「旅が好きなのに貧乏で旅ができない」私を不憫に思ってか、旅費を負担してくれた。

 宮古諸島の旅4日目の宮古島、池間大橋を渡る前の西平安名崎でミヤコウマに出会うことができた。とはいっても、「やったー、ミヤコウマを見たぞ!」などという感激は少しも無い。私は淡々と馬たちを眺め、淡々と写真を撮っただけ。
 そうなのだ、ただの馬だ、どこに感激する要素があるというのだ。ヨナグニウマは久々の馬だったので少しは感激もあったのだが、私は子供の頃から後期オジサンとなった現在まで「馬が大好き」になったことはない。ヨナグニウマとの違いも解らないし。ただ、ヨナグニウマを紹介した(2011.10.6)のでミヤコウマも公平に扱おうと思っただけ。
   ・・・ここまで2017年3月に記す・・・

 「ヨナグニウマを紹介したのでミヤコウマも紹介しよう」と思ったのは、ミヤコウマに遭遇し、その写真を撮った「宮古諸島の旅」の際の2012年9月のこと。しかし、それからそのことをすっかり忘れてしまっていた。もっとも、宮古諸島の旅を紹介したのも随分遅れて、今年(2017年)の2月になってからであった。さらに、
 宮古諸島の旅を紹介した際、「あっ、ミヤコウマも紹介しなきゃ」と気付き、その後すぐ、3月には上記「ミヤコウマも公平に扱おうと思っただけ」までと下記のミヤコウマの説明文を書き終えたのだが、アップするのをすっかり忘れてしまった。そして、
 宮古諸島の旅で出会って、写真を撮ったものは植物もいくつかあり、その紹介も忘れていることに最近気づいて、先々週の『ミツバコマツナギ』から紹介を始めている。その記事を書いている時に「あっ、ミヤコウマ」と思い出した。
 私も歳なのだ、脳が衰えているのだ、携帯電話を忘れる、財布を忘れる、買い物に行って何を買いに来たか忘れるなど、忘れることが頻繁に起こるようになったさぁ。
 
 ミヤコウマ(宮古馬):ウマ目の野生、または家畜
 ウマ科の哺乳類 原産はアジア・ヨーロッパ 方言名:ンマ
 名前の由来については広辞苑に(「馬」の字音マによる語という)とあった。宮古馬は宮古島在来の馬なのでミヤコとつく。
 日本在来の馬は8種いるとのことだが、沖縄には宮古島にミヤコウマ、与那国島にヨナグニウマが生息し、ミヤコウマは沖縄県天然記念物で、ヨナグニウマは与那国町天然記念物となっている。両者に県と町との違いがあるのは生息数によるものと思われる。ミヤコウマは2009年4月現在で33頭(ウィキペディアによる)いて、ヨナグニウマは2011年8月現在で約60頭(ヨナグニウマふれあい広場による)とのこと。
 ウィキペディアの情報によると、ヨナグニウマは近年100~120頭に回復したとあったが、激減しているようだ。逆にミヤコウマは少し増えている。
 ヨナグニウマもミヤコウマも馬としては小型で、体高は110~120センチ。昔は農耕馬、運搬用、乗用として利用されていた。現在は主に観光資源となっている。 

 記:2017.11.18 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行


ハマダイゲキ

2017年12月01日 | 草木:雑木雑草

 先々週紹介したミツバコマツナギも、今回紹介するハマダイゲキも、さらに、次週から紹介する予定のシロバナノアサガオ、コバノツルアズキらは、どれも2012年9月の宮古諸島の旅で出会って、カメラに収めたもの。写真の植物が何者であるかは早い時期に判明していたのだが、紹介するのがだいぶ遅れてしまった。そもそも、2012年9月の宮古諸島の旅そのものを紹介するのも今年(2017)3月になってからだった。
 何で遅れるか?って、答えは簡単、私の軟化した脳味噌がそのことを忘れるから。宮古諸島の旅を紹介しなきゃと思い出した時、宮古諸島で撮った動物植物も紹介しなきゃと思い、動物については忘れなかったのだが、植物についてはすっかり脳味噌の外。

 今回紹介するハマダイゲキは多良間島で出会ったもの。親戚のイワダイゲキは既に2013年2月に紹介しているが、これは粟国島と久高島で出会っている。ハマダイゲキもイワダイゲキも沖縄島にも分布しているとのことであるが、私の軟化脳はきっと、旅先だといくらかシャキっとして、未だ見ぬ動植物に気付き易くなっているのかもしれない。
 
 ハマダイゲキ(浜大戟):海岸野草
 トウダイグサ科の多年草 原産分布は不詳 方言名:不詳
 名前の由来、ハマ(浜)については『沖縄植物野外活用図鑑』に「海浜性であることを意味し」とあり、別名のスナダイゲキも同様の理由となっている。ダイゲキについては、既に紹介済みのイワダイゲキにも書いたが、それをそのまま引用して以下。
 ダイゲキが不明。ゲキ(戟)は「ほこ」のことで、広辞苑に「中国古代の兵器の一種。戈かと矛ほことを組み合わせた形となる」とあった。戟がどのような形をしているか分からないが、全体の形、あるいは花の形がそれに似ているのかもしれない。
 私が手元に置いている参考文献の内、『沖縄植物野外活用図鑑』以外に本種の記載がなく原産分布は不詳。文献の写真は沖縄島、私の写真は宮古諸島の多良間島。
 海岸の砂浜に自生する。茎は束生して分枝し横に広がり、高さ10~30センチほどになる。花は集散花序で多く着くが小さくて目立たない。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2017.11.11 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
 『グリーン・ライブラリー』タイムライフブックス発行