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ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

幸せの量り

2007年02月09日 | 通信-社会・生活

 「幸せの量り」という機械を考えた。その量りに乗ると、現在の幸せ度がパーセンテージで表示される。健康診断で使用される。標準値は60%とする。
 「はい、貴方の幸せ度は100%です。完璧です。何か良い事がありましたか?」
 「先週、プロポーズされたんです。来春には結婚します。」
 「それはそれは、おめでとう。量りが振り切れるかと思いましたよ。」
そして、また別の人、
 「貴方は80%ですね。もう少し頑張れば100%になりますよ。」
 「妊娠したんです。それはとても嬉しいことなんです。でも、産まれた子供をちゃんと育てられるかどうか、少し不安なんです。」
 「その不安は貴方のせいじゃなく、政治の責任ですね。古い体質のバカな政治家が大臣をやっているからですよ。貴方には何の問題もありませんよ。ご主人も喜んでいらっしゃるのでしょう。だったら、自信持って産みなさい。」
 「そうですよね。私と夫がしっかりすればいいんですよね。」
 「そうです。じゃあ、もう一度量ってみましょう。・・・100%になりました。」などということになる。診察室は幸せでいっぱいになる。
 そういったニュースが世間に流れる。そうなると、「ねぇ、結婚すると幸せになるみたいよ、子供を産むと幸せになるみたいよ。」なんていう意識が人々に広まる。すると、結婚が増えるし、出産も増える。「幸せの量り」は「子を産む機械」では無く、「子を産みたくなる機械」なのである。これで、女性に出産を強要することなく、少子化問題は解決されるはずだ。機械の力で、日本国の未来は安泰になるのだ。どうじゃい!

  「幸せの量り」は幸せの度合いをデジタル化する。人々は数字を盲信する。当初は、自分が幸せかどうかが先で、それを「幸せの量り」で確認するだけであったが、しばらくすると、「幸せの量り」によって自分が今、幸せかどうかを確認するようになる。本末転倒である。健康のためにダイエットをした人が、痩せて不健康になったみたいなもの。

 デジタルの数値は高ければ高いほど価値がある。価値がある数値、・・・つまりその数値はお金に換算される。幸せはお金で量れるものとなる。・・・ん?・・・「ということはだ」と、ここで気付いた。「幸せの量り」なんて機械が無くとも、そんなこと普通に、現在多くの人が既にやっていることだ。画期的な発明かと思った「幸せの量り」であったが、「お金より愛」という人が少ない今は、ヒット商品にはなれないみたいだ。
          

 記:2007.2.6 ガジ丸
 補足
 なお、「古い体質のバカな政治家が大臣をやっている」と書いたが、私は実は、当該大臣のことをバカだとは思っていない。概ね政治家に好感を持たない私でも、あの人は十分に品格を備えた人だと思っている。「女は子を産む機械」という発言も、大騒ぎするような言葉では無いと感じている。ガタガタ言う民主党の方を、私はどちらかというと民主党支持なのであるが、こんなことで審議拒否なんて、大いなるバカだと思う。
 「女は子を産む機械」は喩えとして十分成り立つ言葉であろう。「機械として喩えたならば」ということである。そしたら、「男は子を産む機械のエネルギー源」でしか無い。政治や社会は「機械を雨風から守る建物」とか、「機械が健康に動けるための潤滑油」とかに喩えられる。女は当然、そこでは主役となっている。
 かの大臣の間違いは、「女がたくさん子供を産めば少子化問題は解決される」と受け取られる発言をしたことである。もしも、本当にそう思っているのなら、彼は少子化対策担当大臣の資格は無いであろう。「子を産む機械」は自由意志を持っている。産むか産まないかはその意思に委ねられるべきである。少子化問題は、「産みたい」と思う社会を形成することによって解決されるべきである。それがきっと、政治の仕事。
 それにしても民主党、大物3人が先頭にいながら、何て無様。議会で討論すべきこと、やるべきことはもっと他に多くあるはず。嵐の海に三人で船出して、助け合うのもいいけれど、一人の大臣の失言を嵐のようにしてさ、日本をどうするの?しっかりしてよ。


三つあるといいね

2007年02月02日 | 通信-科学・空想

 私の右腕は頼りになる右腕である。有能でよく働いてくれる。コップを持ち、酒を口に運んでくれる。箸を持ち、肴を口に運んでくれる。ペンを持ち、絵を描いてくれる。パソコンのキーボードを叩いて、文章を書いてくれる。まったく、役に立つ右腕である。
 今、その右腕の手助けをしてくれる右腕が欲しい。特に、パソコンのキーボードを叩いている時にそう思う。キーボードを叩いている間、その両手を休めないまま、マウスの操作をして欲しい。コーヒーを口に運んで欲しい。煙草を持っていて欲しい。
 ということを、琉球大学工学部の教授であるKRさんに話したら、自在に動くもう1本の腕は技術的に難しいとのこと。だが、遠い将来には可能になるかもしれないとのこと。
 ネズミの家の出入口は「二つあるといいね」だが、私の腕は「三つあるといいね」となる。いや、三つだとバランスが悪いので四つにしよう。四つの腕はベッドの上でも大活躍する。私は仕事がデキル上、モテル男にもなるわけだ。はっ、はっ、はっと高笑いしたい気分になる。私の未来はバラ色である。

 妄想が暴走してしまった。「自在に動くもう1本の腕は技術的に難しい」とKRさんが言っていたんだ。もしも、そのようなものが実用化されたとしても、それが一般に出回るようなお手頃価格になるまでにはなお20年、30年先であろう。その時、私は生きていたとしてもあの世が近い老人だ。仕事がデキル、モテル男になってもしょうがない。

 仕事で、私はCAD(図面を引くソフト)の他、エクセルをよく使う。見積書や役所へ届ける書類などである。エクセルの各セルの中に数値や文字を入れる作業で、隣のセルに移動するのはキーボード上で楽にできるのだが、離れたセルに移動する際はマウスを使った方がずっと楽である。3本目の腕があれば、両手をキーボードから離すことなく、望む場所のセルへ素早く移動し、素早く数値や文字を入れることができる。
 3本目の腕は、やはり欲しい。とても役に立つに違いない。腕が難しいなら、と、別の方法を考えた。腕がダメなら足を使えば良い。足は既に存在している。

  スリッパ形のマウスを考えた。マウスに対抗して名前をキャットとする。ネコの形をしたスリッパとなる。親指に力を入れると左クリック、小指に力を入れると右クリック、中指近辺に力を入れるとホイールを押すことになる。足を床につけたまま上下左右に動かすのは、そう面倒な運動では無い。慣れれば素早い動きができるであろう。

 スリッパ型で無く、平板でも良い。その平板の上に足を乗せる。平板の下にはローラーがついていて自由自在に動く。平板はいろいろな姿にできる。ネコ型、イヌ型、ブタ型にして、それらの絵を描ける。左の目が左クリック、右の目が右クリック、鼻がホイールとなる。もちろん、私のように品格の高い人であれば、すぐに想像できると思うが、名前をリンダとかキャサリンとかにしても良い。そのような色っぽい美人の姿にして、右乳首クリック、左乳首クリックとしても良い。そんなのあれば、すぐ買います。
          

 記:2007.2.2 ガジ丸