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玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

次世代エネルギー研究会

2013年06月13日 | 日記
「次世代地域エネルギー研究会」(仮称)という会が、市内某所で開催され、長岡技術科学大学メタン高度利用技術研究センターのセンター長・岡崎正和教授の話を聞くことができた。
 研究会の発起人は元新潟産業大学教授の村山実氏で、福島原発事故により「エネルギーについて真剣に考える時」だとして、地域のエネルギーを研究し、「自立性を持った地域づくり」を目指していこうという趣旨である。
 岡崎教授は、中越地域には国内最大級のガス田があり、「天然ガス(メタン)ほど低炭素社会に結びつくものはない」とも主張する。マイクロガスタービンでの発電や、メタンから水素をつくって燃料電池で発電するなど、さまざまな組み合わせが考えられる。
 さらに、CO2は出るが、アルコールや糖類に転換させて回収固定することでエネルギーの循環システムができるとも言う。柏崎を基地として佐渡南西沖での石油・天然ガスの試掘調査も始まり、大きな期待が寄せられている今、時宜を得た話であった。
 しかし、天然ガスのように日本経済を左右するような大きな分野では、なかなか地域の出番がないことも事実で、岡崎教授は「身近に自分でできる」こととして、現在、籾殻を利用した発電の研究に取り組んでいる。
 どこの農協でも処理に困っている籾殻を発電に利用できればすごいことだが、残念ながら既存のエネルギーの代替となるようなレベルではないと岡崎教授は言う。非常用電源としての利用程度しか教授は想定していない。
 自然エネルギーへの転換がなかなか難しいものであることはよく分かったが、このような研究会を通して、少しでもエネルギーの地産地消を実現していく方向に向かうことを期待したい。

越後タイムス5月25日「週末点描」より)


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