産経新聞の特集記事で、日弁連が弁護士自身とその弁護活動を保護するために強力な自治を与えられた背景と意義を学んだ。
日弁連には現在3万8千人の弁護士が登録されているそうであるが、弁護士のダブつきによって弁護士の収入が減少したために高額(40~100万円)な年会費に喘ぐロースクール世代を中心とした若手弁護士が散見され、弁護士の強制加入の原則に反対する意見が出ているそうである。日弁連の特徴である左傾思想については、先の総会で執行部が提案した護憲を軸とする政治色露な決議案に反対意見が続出したため、討論を打ち切って原案を押し通した経緯があるように左傾的な政治活動の強制に反対する弁護士も出始めている。日弁連が主張する弱者保護についても、ネズミ講の被害者擁護に奔走する弁護士が存在する一方で、加害者たる悪徳業者にも顧問弁護士がついており、彼等は法の抜け穴を指導しているのではないかと思うのは自分一人ではないと思う。さらには法定後見人としての立場を悪用して痴呆老人の財産を食い荒らす弁護士の存在も一再ならず報道されているし、大手弁護士事務所が景品表示法違反で業務停止を受けたことも記憶に新しい。日弁連は強力な自治の担保として自浄のための懲戒権を与えられているが、HPによる過去10年間ので累積データで、不祥事申し立て3,2071件中、処分は戒告492人、業務停止303人、退会命令・除名60人となっている。不祥事として申し立てられたものは、少なくとも依頼者に何らかの不利益若しくは不信感を与えたものであろうが、弁護士に対する懲戒は2.7%で97%が不問に付されているのはあまりにも身内に甘いのではないだろうかと思う。
日弁連に過度(世界唯一)の自治権を保証する現行憲法以下の体系を死守するために、護憲を柱する左翼政党と左翼思想に傾倒するのはやむを得ないが、我が身にブーメランが及ぶ時代になりつつあることを日弁連は理解し、変革と改革に着手すべきであると思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます